移植前の胚の23対ある染色体の数を
すべて調べるPGT-A検査が
始まっています。
高額な検査ですが、
胚の異常の有無について
染色体レベルで検査できます。
5日目胚盤胞の
総数約100個強の細胞の中の
胎盤になる外側の細胞約5個の
染色体の数をすべて調べる検査です。
注意点としては、
30%ぐらいの胚にモザイクがあるらしく、
胎児になる胚の中側の細胞は
調べられませんので、
結局、
PGT-A正常胚でも
じつは異常胚の可能性は約30%
あるようです。
ただ、
PGT-A正常胚を移植したのに
陰性ならば、
その原因は、
子宮側(子宮内環境)の問題
である可能性が、
より高いということになります。
下半身が冷えやすく、
花粉症、蕁麻疹など
アレルギー体質の方の中に、
甲状腺機能(新陳代謝)が低めで、
免疫機能が敏感のため、
子宮への血流が不足しやすく、
免疫系も攻撃的(同種免疫異常)に
なりやすく、
そのために、
妊娠しにくい、
妊娠しても流産してしまう方が、
多いように思います。
仕事や家事とは違います。
新しい命を授かるのですから、
最後は、お祈りすることしかありません。
移植してから、
あるいは、
妊娠してからは、
「ゆるい気持ち」
でいることが大切です。
そのために、
考え込む時間を減らすため、
いつものように
一生懸命、
ドタバタ忙しく暮らしてください。
ただし、
水分だけは
1日1.5リットル以上
こまめに飲んでください。
結果に固執しすぎないで。
ゆるい気持ちで。
コロナ禍で三密を避け、
ピリピリした毎日を送っています。
先日、気を付けながら、
田舎に行ってきました。
山深い林を散策中、
小さな神社を見つけました。
朝6時過ぎの早朝の光の中、
紅葉と社が幻想的でした。
最近、PRP療法について、
ご質問がありましたので、
まとめてみました。
PRP療法とは、
(platelet rich plasma)
着床障害の新しい治療法のひとつとして、
自分の血小板豊富な血漿を
子宮内腔に注入する治療法です。
2015年に中国から最初に報告されたようです。
もともと、PRP療法は、
再生医療として整形外科、皮膚科等で、
実用化されている治療法です。
血小板の持つ成長因子が、
組織増殖、血管新生に効果が期待できるからです。
2015年の中国からの報告では、
子宮内膜が薄く(7mm以下)て、
5名の体外受精・胚移植ができない患者さんに、
PRP治療したら内膜が厚くなり、妊娠成立した
という内容でした。
その後、多くの臨床研究が進行中です。
効果に否定的な論文もありますが、
概ね現時点では
ある程度の効果がありそうです。
子宮内膜が薄くて、
胚移植の不成功が続いている方には、
良いかもしれません。
ただ、子宮内膜の免疫状態を
改善する治療法ではありませんので、
同種免疫異常による原因の
治療にはなりませんよ。
「しょう・ろう・びょう・し」
仏教の教えの一つです。
人生は
思い通りにならないものであり、
人生には
生きる苦しみ、
老いる苦しみ、
病む苦しみ、
死ぬ苦しみ
の四苦があり、
人生は
苦しみばかりであるという教えであり、
その苦しみから逃れるには、
「いろいろな知恵が大切である」
という教えです。
苦しいことが普通なのだから、
何気ない日常を過ごせることが、
いかに幸せなことか。
先日、父が91歳で他界しました。
その時の住職が
説法してくれました。
コロナ禍の今、
心に沁みてくる教えでした。
先日、関節リュウマチの持病を持ち、
不育症、着床障害の方が、
1日で3人来院されました。
同じような方は時々受診されていますが、
1日で3人は、ちょっとびっくりでした。
関節リュウマチは自己免疫病ですから、
免疫の暴走により、
免疫的な炎症が関節に発生する病気です。
このような方は、
免疫の暴走が子宮にも発生している可能性が
高いのです。
子宮内膜ポリープそのものが、
着床不成功、流産の原因である可能性は
それほど多くはありません。
子宮内膜ポリープができる原因が、
着床不成功、流産の原因でもあるからです。
子宮内膜ポリープを手術で取ったとしても、
子宮内膜内に炎症があるために
ポリープができている場合が多いので、
その炎症の程度と種類を検査して、
それを治療することが根本治療になるのです。
そのためには、
詳細な同種免疫異常の検査が
必要です。
その異常に対しての
適切な治療が
赤ちゃんを授かる道ですよ。
慢性子宮内膜炎の診断により、
抗生物質、乳酸菌治療、
抗リン脂質抗体陽性、
凝固12因子、プロテインS低値により、
バイアスピリン、ヘパリン治療
各種サプリ、漢方治療、
以上の治療のみで、
不成功、流産が続いている方は、
生殖ストレスの心理検査と、
詳細な同種免疫異常の検査
に基づいた、
精神(場合により薬物)治療、
ピシバニール・ステロイド治療
により、
赤ちゃんを出産できる可能性が
ありますよ。
やっと猛暑が終わり、
秋の気配を感じます。
コロナ禍でストレス
いっぱいですが、
空を仰ぐと、
落ち着きます。
秋の夕暮れは
本当にきれいですね。
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