出産されていても、
2回流産(化学流産は含めず)されていれば、
不育症です。
不育症の疑いではありません。
不育症です。
保険内でできる不育症のお勧め検査は、
#超音波検査と、
ホルモン血液検査として、
#甲状腺機能検査と
#プロラクチン検査(負荷試験)、
免疫血液検査として、
#ループスアンチコアグラント
と、
#高カルジオリピン抗体・IgG、
#抗CL・β2GP1抗体・IgG
(この2項目のうち1項目)
#末梢血液一般検査
です。
#抗核抗体と、
#高DNA抗体検査
という免疫血液検査は、
不育症の原因ではないので、
一般的に検査する必要はありません。
#夫婦の染色体血液検査は、
疑いがあれば保険で検査できますが、
その異常を治療することはできません。
#子宮卵管造影検査と、
#子宮ファイバー検査は、
一次的な検査としては
一般的にお勧めしません。
ホルモン治療、
アスピリン、ヘパリン、オルガラン治療
抗生物質治療、
サプリ(ビタミンD、ラクトフェリン)治療、
漢方治療
ステロイド治療、タクロリムス治療、
免疫グロブリン治療
ピシバニール治療
PGT-A正常胚・移植治療
しても、
妊娠しないか、流産してしまう
難治性の不育症、着床障害の方は、
「生殖ストレスと同種免疫異常」
の 「複合的な原因」
が発生している可能性が高いです。
同種免疫異常の検査としては、
NK(ナチュラルキラー)細胞活性、
TNFα(腫瘍壊死因子)、
M-CSF(M-コロニー刺激因子)
Th1/Th2細胞比(IFNγ)等
があり、
生殖ストレスの検査としては、
当院独自の生殖精神分析
があります。
治療法としては、
支持的精神療法、精神薬物療法と、
ステロイド治療、ピシバニール治療の併用療法
になることもあります。
妊娠前(移植前)~妊娠初期の
支持的精神療法、精神薬物療法には、
特別な専門知識と、
多くの臨床経験が必要です。
かわいい、愛らしい、美しい
と、言うより、
ちょっとドッキリする
花々の一面もあります。
たとえば、
妊娠の診断に使われる
hCGというホルモンの値が、
低いとまた流産ではと悲観的になり、
高いと胞状奇胎ではと不安になり、
超音波検査で
胎嚢が小さいとまた流産ではと悲観的になり、
見えないと子宮外妊娠ではと不安になり、
過去の辛い経験がフラッシュバックして、
悪循環的に過剰反応してしまうものです。
過剰な緊張・不安は、
子宮内の血流を細くしてしまい危険です。
妊娠初期は考えすぎないで、
いつものように毎日を忙しく過ごしましょう。
授かるため、最後は神頼みです。
正常な生理周期の子宮内膜の状態は
「生理的な炎症過程」 でもあります。
「炎症」 の基本的な検査は、
白血球の数です。
正常な女性の子宮内膜中の白血球数は、
排卵前と排卵数日後までは、
内膜細胞の10%弱ですが、
排卵後1週間頃より劇的に増加して、
妊娠初期には、
内膜細胞の約30%が
白血球細胞になっています。
子宮内膜症、子宮腺筋症、慢性子宮内膜炎は
病的な子宮内膜の炎症状態ですので、
白血球という免疫細胞が放出する
炎症性の物質を検査して
それが異常に増加していたら、
それを正常化することが、
不育症、着床障害の治療
になるのです。
なお、細菌感染は炎症の原因の
一部にすぎません。
ブログNo.487「妊娠子宮には白血球がいっぱい」
も参照してみてください。
また、東山の「温室」に行ってきました。
望遠レンズのカメラで接写すると、
色とりどりの別世界が見えてきます。
無心になれ、癒されます。
コロナ第6波におびえながら
密を避けての生活、
本当にストレスです。
この過酷なコロナ禍のなか、
繰り返す流産、
繰り返す胚移植不成功を
経験されていれば、
目の前の問題が大きすぎて
自分の考えや気持ちを
振り返る余裕が
なくなってしまいます。
このような状況は、
決して良くありません。
子宮の免疫、ホルモン等が乱れて
悪循環になってしまうからです。
気持ち的にも落ち込んでしまいます。
そうした状態にならないため、
一日一回、
ゆっくりと息をしながら、
全身の感覚を研ぎ澄まし、
振り返る時間を持ってみてください。
そうすれば、
過酷な日常に流されていた自分を
少しずつ取り戻し、
前向きになれるかもしれません。
コロナ禍の2月、
久しぶりに東山植物園の
リニューアルオープンした「温室」へ
行ってきました。
国の重要文化財だけあって
温室の中は別世界でした。
夕方15時過ぎぐらいから
すいてきますよ。
当院では、
2020年3月からの
新型コロナ感染予防対策として、
2020年5月は初診の受け入れを
中止しました。
2020年6月からは受診制限として、
東海三県在住の方のみの受診としました。
その14か月後の、
2021年8月、9月は
愛知県在住の方のみとし、
2021年10月から東海三県、
2021年12月より、
東海四県在住の方のみの
受診とさせていただいています。
この間、遠方からの問い合わせは
非常に多く、
本当にご迷惑をおかけしています。
2008年5月より2021年4月までの
13年間の治療実績が
やっと、まとまりました。
過去の流産回数2~16回、
平均年齢35歳、
2020名の不育症患者さんの
治療成功率は、78%でした。
過去の移植回数5~28回、
平均年齢38歳、
1527名の着床障害患者さんの
治療成功率は、25%でした。
詳細は不育症と着床障害の
治療実績をご覧ください。
過去の毎年の治療実績については、
下記をクリックすると検索できます。
体外受精での妊娠、流産を繰り返され、
流産予防として、
PGT-A(受精卵の染色体検査)を受け、
Aランクの卵を移植したのに
再度流産された場合、
子宮内に原因がある可能性が
非常に高いですよ。
勇気を出して、
体外受精施設ではなく、
子宮の原因に特化した
医療機関
(不育症認定医、当院も含めて)を
受診されてはどうですか?
赤ちゃんを授かるために、
子宮内に原因があるかどうか、
専門的な
心身両面からの検査、治療をお勧めします。
抗リン脂質抗体を含めた
凝固系の検査・治療だけでは
不十分です。
EMMA、ALICE等の
子宮内フローラ(慢性子宮内膜炎)
検査・治療による
妊娠継続の効果については、
否定的な研究報告が多数あります。
基本的問題として、
受精卵は半分異物ですから、
同種免疫(母児間免疫)の異常と、
生殖ストレスの
複合的な原因が
多く存在しているのです。
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