2020年5月より
新型コロナウイルス感染予防のため
受診制限をお願いしていましたが、
現在の感染状況を鑑み、
感染予防に十分留意しながら、
2022年7月より通常診療
を再開させていただきます。
ただし、引き続き、
受診は不織布マスクを着用した
ご本人のみとさせていただきます。
遠方からの初診については、
当院での検査と、
治療 (妊娠初期約1か月間の治療も含めて)
を希望の方とさせていただきます。
検査は、当院の検査
(ウエブサイト)を
参考にしてください。
当院での治療は、原則、
妊娠・移植前に1回以上の
受診が必要であり、
妊娠初期の約1か月間、
約1週間毎に計4~5回の
受診が必要となります。
排卵の障害や受精の障害で
不妊症になっていても、
体外で受精した胚(受精卵)を、
子宮に移植して、
育たない原因は、
移植直後の
受精卵の子宮内膜への
接着、侵入の障害か、
あるいは、
移植して5日目頃から始まる
「子宮・胎盤・循環」
(子宮内膜の母体側の血管と
胎児側の胎盤になる細胞層が
交流し始める)
の障害に分けられます。
この移植して5日目頃からの
発育の障害は、
ごく初期の流産とも考えられます。
ごく初期の流産を繰り返していれば、
発生学的に 「不育症」
とも考えられます。
当院は、
体外受精を含めた不妊症の治療は
行っていませんが、
不育症、着床障害だけに特化した
専門のクリニックです。
専門分野が違う
二つのクリニックを同時期に
受診しているとき、
治療方針が違うことは
稀にあると思います。
その多くの原因は、
専門分野の違いによるものです。
しかし、
そのような場合、
患者さんは、少なからず迷い、
場合により
嫌な思いを受けるかもしれません。
当院では、それを
できるだけ避けるためにも、
医師の診察のあとに、
専門の助産師との面談が
用意されています。
詳しく話してもらうことで、
違いの理由がわかり、
嫌な思いは
軽減されると思います。
5月の日差しの中、
風にそよぐ若葉をみると、
何かワクワクしてきます。
いろいろ心配事はあるけれど、
とりあえず、今、
健康に生きていることは、
幸せなことなんでしょう。
「 PGT-A異常胚と診断され、
移植を拒否された高齢の患者さんが、
他院で
そのPGT-A異常胚の移植を受けて、
健康児を出産されている 」
という研究報告が、
2022年4月にありました。
(Hum Reprod, April 2022)
57の移植サイクル(平均年齢は41歳)
のなかで、
7人が健康児として出産し、
1人が先天性心疾患を持った児として出産
(出産後に手術をして健康を回復)
していると報告されています。
研究報告の約1週間後には、
ニューヨークタイムズ(米国の有名な新聞)に
この報告の重要性が取り上げられています。
胚の遺伝子検査は、
魅力的な検査ですが、
必ずしも正確ではない
ということと、
高額な検査であり、
胚へのダメージと、
施設間での技術の差もありますから、
慎重であってもよいと思います。
お 姫 様のような ヒメ ジョオン。
今年も道端に
可愛らしくたくましい花、
ヒメジョオン(雑草)を
見かけました。
ヒメジョオンは繁殖力が強く、
ときには
アスファルトの裂け目からも
咲いています。
花言葉は
「素朴で清楚」です。
風になびく
ヒメジョオンを
見つめていると、
自然のパワーを
もらえるような気がします。
たとえば
レモンを見ると、
唾液が出ませんか?
想像力による現象です。
子宮は、ほぼレモン大です。
レモンに果汁。
子宮に血流。
胚移植後あるいは妊娠後には、
子宮に血流が充満しているような
そんなイメージを
想像してみることは、
効果があるかもしれません。
流産回数が増えれば増えるほど、
流産検体の染色体検査の正常率が増加する
ことは、すでに研究報告されています。
(Fertil Steril 2000)
一方、流産回数が増えても、
流産検体の染色体検査の異常率は、
ほとんど変化していません。
つまり、
流産回数が多くなれば、
子宮内の原因が多くなり(複雑化し)、
難治性となるため、
流産検体の染色体検査の正常率が増加
すると考えられます。
体外受精・胚移植についても、
不成功の回数が増えれば増えるほど、
子宮内の原因が多くなる(複雑化する)
ことは、容易に推測されます。
その原因は、
精神的ストレスと、
子宮内の身体的ストレスが
増えるからです。
早めの子宮側の原因検査・治療を、
お勧めします。
今月から不妊症治療の中の
人工授精、体外受精も保険適応
になりましたので、
本当に良かったと思います。
不育症についても、
流産検体(絨毛)の染色体検査が
保険適応になりました。
ただし、申請して認可された施設に
限定されています。
検査を受ければ、
流産の原因が
卵の問題(治療不可能)
(ほとんどが偶然の運命)、
あるいは、
子宮の問題(治療可能)
(原因を見つけて治療必要)
のどちらかが、
はっきりしますよ。
移植(胚盤胞)後の5日目頃には
すでに子宮胎盤循環(母児間交流)が
始まりまっているのですよ。
移植5日目までの発育が順調ならば、
胎児側細胞から出るβ-hCG
というホルモン(妊娠検査薬)が
血液検査ですでに検出できるのです。
移植(胚盤胞)後の10日目頃には、
早朝尿でも検出されます。
(これが一般的に言う妊娠検査薬)
生殖・発生学的に見れば、
移植後、胚が子宮内膜に接着する
最初の約4日間における
不成功の子宮側の原因は、
未だブラックボックスですが、
移植後5日目頃からの不成功
の子宮側の原因には、
「妊娠の同種免疫異常と
生殖ストレスの
複合的原因」
が高頻度に存在している
と考えられます。
生殖ストレスと同種免疫の
詳しい検査をしたうえで、
ストレスのよる子宮内細動脈の収縮を防ぎ、
ストレスによる子宮内免疫の異常を防ぐ
ことが最大の治療になると思います。
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