“染井吉野の葉”《襍樹 ・/・古往今来237》

“染井吉野の葉”《襍樹 ・/・...

ソメイヨシノ(染井吉野) バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus x yedoensis

エドヒガンとオオシマザクラの人工交配で作られたソメイヨシノ、
自身の花粉では実はできず山桜や大島桜の花粉とでは実ができる。
日本には桜の自生種10、自然交配種20、園芸種は、300位ある。
最近、染井吉野は、大島桜江戸彼岸の一種コマツオトメとの交配!?!
その可能性が高い、と発表された。
染井吉野とは、江戸時代に染井村(東京都豊島区)の植木屋が作出したもの。

桜の葉は、綺麗に紅葉する。
昨今、紅葉と言えばイロハモミジ等が人気を集め、観光的に様々に植裁されている。
艶やかですばらしい。が、桜・染井吉野の紅葉も捨てたもんじゃないって思う。
桜の落ち葉、その風情は、なんとも艶っぽい。
地面に散り、一日ぐらい立った頃の水分が残ってしんなりとした風合い。
木についている時に比べて、一段と赤みや黄みが増し、しっとりと美しい。
桜の落ち葉を手に取って触れるがいい。あの心地よさ、ひんやりとした触感。
而して一枚一枚異なった色合いの微妙さに、新たな感動を持つ。
自然の美は、深淵である。

11月24日誌「伊豆高原さくらの里2014・11・10」


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伊豆-11月花8“十月桜”《襍樹 ・/・古往今来236》

「さくらの里」植栽された樹々の... 「さくらの里」植栽された樹々の間隔が広くとられていた。
敷地の広さと相まって、将来に向かって立派な「園」が想像出来た。
かわいい「10月桜のはなびら」 かわいい「10月桜のはなびら」

ジュウガツザクラ(十月桜)  バラ科(Rosaceae)
学名:Prunus x subhirtella cv. Autumnalis

紅葉・黄葉を探しながらの旅!?!・・で「桜の花」に出会えた。
この季節に桜ってなんとなく場違い、季節感が違う気もするが!?!
伊豆高原・大室山の麓に「さくらの里」と銘打って桜の園が造園されてる。
一年中、何かしらが咲いているらしい。園芸って凄い!!
訪ねた時、まばらな咲き具合って感じたが、十月桜が柔らかな表情を魅せていた。
間近に見ると花弁が小さくて他種の桜よりかわいらしく感じる。
エドヒガンとマメザクラの交雑種、小彼岸桜(コヒガンザクラ)の園芸品種だ。
江戸時代後期から広く栽培されてきたと言われる、歴史ある園芸種。
十月桜と呼ばれているが、花期は9~12月と春に2度咲く由。
花の大きさは、 春のほうが少し大きいとか。花色は白ないし淡い紅色。
花径は25~35ミリ位。花弁数は10~20枚。


11月23日誌「伊豆高原さくらの里2014・11・10」


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“???な花・実”《襍?? ・/・古往今来235》

“???な花・実”《襍?? ・...


タデ科(Polygonaceae)
多分、タデ科の植物だろうと推察するが???
花・実もさることながら、茎・葉を間近で観察できなかった。
来年までおあずけの小さな植物。
「しっかりと見ないから・・・!」って、
画像の中から笑われているように映る。

11月22日誌「伊豆城ヶ崎海岸2014・11・09」


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“櫨の木”《襍紅葉 ・/・古往今来234》

2014/11/10(ホテルの... 2014/11/10(ホテルの吹き抜け2階大窓よりの眺め)

ハゼノキ(櫨の木) ウルシ科(Anacardiaceae)
学名:Rhus succedanea L;Toxicodendron succedaneum
別名: リュウキュウハゼ、ハゼ、ロウノキ、トウハゼ

緑と赤がまざりあうハゼノキの紅葉。
ウルシ科の仲間、紅葉の鮮やかさ・かぶれることが先ず話題にされる。
夏にかわいい花をさかせるが、意外と見た記憶のある人は少ない。
ハゼノキの実から木蝋(もくろう)を取り、和蝋燭が作られる。
琉球櫨の名前は、蝋燭作り技術が室町時代に中国から琉球を経て伝わったを意味する。
葉の形や紅葉もヤマハゼやナナカマドと酷似している。
だが、ハゼの仲間はウルシ科、さわるとかぶれる恐れもある。
木々の紅葉の中で最も早く紅葉し人目を引く木だ。
核果からロウを採る和蝋燭の油、それ故、栽培され拡がったらしい。
樹皮は滑らかで灰褐色、小さな皮目が多い。
万葉集や古事記では「はじゆみ」と呼ばれ、この材で弓を作った由。
また真言密教では、春の甲子の日にこの木を切って護摩を焚く木にした。
心材は深黄色で美しいため装飾材や寄せ木細工に使われる。
黄櫨染などに使われた黄櫨はヤマハゼと言われている。
葉は奇数羽状複葉で互生、小葉は4~6対で披針形。
両面ともに無毛で、裏面は緑白色。縁は全縁。
ヤマハゼと見分けが難しい。が、ヤマハゼは両面に短毛がある。
核果は扁球形で無毛、光沢がある。晩秋に枝先の円錐花序に沢山の実が成る。
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画像は、お気に入りの“Petit Hotel Grandvert”2階よりの眺め。
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11月21日誌「伊豆・大室山麓2014・11・10」


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伊豆-11月花7“磯菊”《襍草 ・/・古往今来233》

伊豆-11月花7“磯菊”《襍草...

イソギク(磯菊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Chrysanthemum pacificum Nakai

城ケ崎海岸、黒潮からの風にもめげず健気な姿を魅せる「イソギク」。
同様な海岸に育つハマギクやアシズリノジギクが普通の花弁なのに対し、
イソギクは、非常に小さい花弁である。
房総半島~伊豆半島以西の太平洋岸に自生している。
近寄って見ると小さな5枚の花びらのような管状花の集まりに見える。
茎は斜上し上部まで密に葉をつけ厚く倒披針形、裏面に銀白色の毛が密生する。
また、管状花の周囲に舌状花を持つものをハナイソギクという由。
「研究者ノート」(筑波大学・遊川知久)
キク属は、染色体の数を大きく変化させながら進化したことがよく知られていますが、
イソギクは90本と、日本産のキク属でもっとも多くの染色体を持ちます。
近縁のシオギク、キイシオギクは72本の染色体を持ち、
四国東部から紀伊半島の太平洋沿いに分布します。
この仲間が、日本列島の太平洋岸を西から東に向かって、染色体の数を増やしながら、
進化したことがうかがえます。
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観賞用に多く栽培されているが、自生地で見る磯菊は、より逞しくも楚々としている。
和名由来の通り磯菊は、海辺の磯近く、崖上に生えてる。野生は、ヤッパリ良い。
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11月20日誌「伊豆・城ヶ崎海岸2014・11・09」


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“庭の果実たち!?!”《襍草 ・/・古往今来232》

2014/11/04 2014/11/04
2014/11/22 2014/11/22
スルガジョウロウホトトギスの果... スルガジョウロウホトトギスの果実(2014/11/04)。
台湾ホトトギスの果実(2014... 台湾ホトトギスの果実(2014/11/04)。

ゲンノショウコ(現の証拠) フウロソウ科(Geraniaceae)
学名:Geranium thunbergii Sieb. & Zucc.
別名:ミコシグサ(御輿草),フウロソウ

冬に近づくにつれ庭に花を見なくなる。
いま見れるのは、マーガレットと浮釣木、位だ。
野放図の花壇、野草の枯れ茎等が目立ってきた。
そんな中に小さく細い2茎に種子が付いている!?!
どう見てもゲンノショウコ(現の証拠)の果実??
ここにゲンノショウコの花を見た記憶がない。単に見過ごしただけか!
作百合や台湾杜鵑草に気が取られ見過ごしてしまったか、謎である??
見つけたのが11月初め、時折、觀察していた。
別名のようにまさに神輿型に(11/19)なった。後は紅葉を待つばかりだ。
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首都圏で見るゲンノショウコは白色が殆どだが、紅紫色もある。
来年は、花を確認したい。何色が咲くか!?!種子も飛んだことだし、、、。
漢方薬の中で日本古来の民間薬の代表が、「ゲンノショウコ」だ。
乾燥した葉を煎じて飲むと20~30分で効き目が現れる!!
「現に良く効く証」。。。で名前が付けられた由。
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茎はやや地を這い毛が多い。葉は柄を持ち掌状(五角状扁円形)に3~5裂する。
花は直径1.5㎝前後、花弁5個、長柄先に1~2個つき、白色~紅紫色(中間色もある)。
萼片5個、萼片の先に短い棒状の芒がある。
萼片や花柄に腺毛があり、腺毛の量には変化がある。
雄しべ10個、葯は青紫色。雌しべ1個、花柱は5裂する。
果実は分果が5個の蒴果、果体の上に長い嘴があり熟すと5個の分果が巻き上がる。
種子は長さ1.7~2.2㎜と小さい。
類似のミツバフウロ、コフウロに生える毛は腺毛ではない。
愛知県絶滅危惧ⅠB類のミツバフウロは葉も似ており混同しやすい。
コフウロは葉が3全裂することで見分けやすい。
フウロソウ科の草、アケボノフウロやアサマフウロ等も鮮やかに色づく。
種を包んでいる皮がコイル状に巻き上がって種を飛ばす。
別名のミコシグサ(御輿草)、姿を御輿の屋根としたは、言い得て妙。
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11月19日誌「居所・庭2014・11・19」


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伊豆-11月花6“竜胆”《襍草 ・/・古往今来231》

伊豆-11月花6“竜胆”《襍草...

リンドウ(竜胆) リンドウ科(Gentianaceae)
学名:Gentiana scabra Bunge var. buergeri (Miq.) Maxim. ex Franch. et Sav.
Gentiana scabra Bunge var. orientalis H.Hara
別名:ササリンドウ(笹竜胆)

秋を代表する花リンドウ(竜胆)は、根や茎が非常に苦く、
熊の胆より苦いというので竜の胆嚢という意味の「竜胆」が変化した名前に由。
リンドウの仲間は エゾリンドウ、フデリンドウ、オヤマリンドウ、タテヤマリンドウ、
トウヤクリンドウ、ツルリンドウ、ミヤマリンドウ、シロバナエゾリンドウ、
アサマリンドウ、ハルリンドウ、ホソバリンドウ等々、色々ある。
園芸種の多くは、「いわて乙女」と言われてるもの。
解説書に、
 茎は直立又は横倒しになっていることもよくある。
葉は対生し、長さ3~8cm、柄がなく、茎を抱く。根生葉はない。
茎の頂部に、筒状鐘形の花を固まって数個、上向きに付ける。
花冠は長さ3.5~4.5cm、先が5裂する。
裂片の間の副片は小さく、裂片の先は尖る。柱頭は2裂し、雄しべは5個。
萼は裂片が線状披針形で、筒部より長い。
湿地に生える葉が細いものは、ホソバリンドウ。。。とある。
基準変種のvar. scabraは朝鮮、中国、ロシアに分布し、萼裂片が線形、
長さ8~10cm、萼筒の長さ10~12cmより短い。中国名は龙胆(long dan )という。

単にリンドウと見分けているが、視認でリンドウとホソバリンドウは、極めて区別が難しい。
どなたか識別方法を教えて頂きたい。
 ホソバリンドウ(細葉竜胆)
学名;Gentiana scabra Bunge var. buergeri (Miq.) Maxim. form. stenophylla (Hara) Ohwi



11月18日誌「伊豆高原沼池2014・11・09」


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伊豆-11月花5“晒菜升麻・若種子”《襍草 ・/・古往今来230》

伊豆-11月花5“晒菜升麻・若...

サラシナショウマ(晒菜升麻) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Cimicifuga simplex Wormsk.

北アルプスの麓(高原)では晩夏に白い穂状の花を咲かせる。この後、秋が駆け足でやってくる。
温暖地の伊豆高原、散策した「沼池」若い種子を見かけた。
サラシナショウマは、雌雄の蕊を持つ両性花と、雄しべだけの雄花をつける株がある。
種子は、なんとも!?!  立派^^)。
サラシナとは、若葉を茹で、アク抜きのため水にさらし(晒し)てから食べることからきた名前!!
落葉広葉樹林の中に生えていた。
花茎の出ていない若葉を2日間ほど小川でさらしてアク抜きをしておひたしにしたことがあった。
根茎は漢方薬に使われるが、副作用があるので注意が必要、と親爺から聞いている。


11月17日誌「伊豆高原沼池2014・11・09」


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伊豆-11月花4“枯れ額紫陽花”《襍木 ・/・古往今来229》

伊豆-11月花4“枯れ額紫陽花...

ガクアジサイ(額紫陽花)  アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. var. macrophylla f. normalis (Wilson) H. Hara

春にも見たガクアジサイ。落葉するが、半常緑もある。
一般的には低木だが、ここのは高さ2-3m位ある(野生自生種)。
野生自生種の額紫陽花は、房総・三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島・小笠原に自生している。
日本固有種。伊豆半島は、自生紫陽花の宝庫だ。
春に訪ねた時、感動したが今なお枯れた萼が残っていた。
なんとも風情豊かな花だ。近くには、手毬額紫陽花も見られる。
来春の開花!!が待ち遠しい。
観光客でごったがえす観光的各庭園・寺院とは趣を異にする。
お気に入りの場所の一つに加わった。
来春の再会をねがって“来年も宜しく”って語りかけた^^)。


11月16日誌「伊豆汐吹埼2014・11・09」


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“藤の豆果”《襍木 ・/・古往今来227》



フジ(藤) マメ科(Fabaceae/Leguminosae)
学名:Wisteria floribunda (Willd.) DC.
別名: ノダフジ(野田藤)

フジは園芸種のように思っていたが、ヤマフジと同じ日本原産の野生種。
画像の場所は明らかに人工的な場所で、園芸種と思える。
華麗な藤の花を想像できないほとの豆果(さや)。
30~40cmと長いさやがぶる下がっている樣は、豪快だが少々グロテスク。



「研究者ノート」(筑波大学・加藤雅啓) 
蔓性の落葉木本。蔓は上方向に左から右へ巻き初めは褐色短毛を密生し、後に無毛となる。
葉は長さ20-30cmで、11-19枚の長さ4-10cmの小葉がついている。葉質は薄く全縁。
花序は頂生し、下垂して長く伸び、時に100cmに達する。
藤色・紫色または淡紅色の花をつけ、花序の軸には小花柄とともに白色の短毛が密生する。
豆果は狭倒卵形で扁平、ビロード状に短毛を密生させ果皮は厚く、熟して木質となる。
冬季に乾燥すると2片に裂けながらねじれて扁平で円形、褐色で光沢のある種子を飛び散らせる。
低山地や平地の林縁・崖・林中に分布。
『フジの葉は、どれが1枚の葉だろうか、思案することもあるでしょう。
そんな時は葉あるいは柄の付け根(葉腋)に芽があるかどうかを調べるのがよいでしょう。
もしあれば、そこから先全部が1枚の葉であり、細かく切れていても1枚1枚は葉片ということになります。
フジはそんな例です。それに対し、ツツジやサクラなど多くの植物では1枚の葉の付け根に芽があります。
このように、葉の根元にはふつう腋芽ができるという規則性があるので、
そのあるなしで葉が複葉か単葉か区別できるのです。』





11月14日誌「伊豆汐吹埼2014・11・09」


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