ハナナ(花菜) アブラナ科(Brassicaceae/Cruciferae)
学名:Brassica rapa var. amplexicaulis
別名: ナノハナ(菜の花)
千葉県房総半島各所で野菜として栽培されているハナナ。
花のツボミが膨らみ始めた頃に先端を摘み取り出荷する。
時折訪ねる二宮の吾妻山公園、菜の花(ハナナ)で有名になった。
「関東の富士見百景」でもある。
山頂の菜の花の向こうに見ゆる富士嶽、見事である。
菜種油を採るアブラナ、観賞用・食用のチリメンハクサイから改良されたハナナもナノハナ。
若芽の状態で食用にするナバナ(菜花・葉がちじれ、花期は1月~)。
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「菜の花」は、黄色い花をつける「アブラナ科アブラナ属」の総称。
日本には「アブラナ属」植物の自生はなく、野菜などとして栽培されている。
それらが半野生化したものは、あるようだ。
○アブラナ(油菜) 学名:Brassica rapa var. nippo-oleifera
○セイヨウアブラナ(西洋油菜) 学名:Brassica napus
○セイヨウカラシナ(西洋芥子菜) 学名:Brassica juncea
春に茎を立て、穂状に黄色い4弁花を多くつける。
古い時代に中国で農耕栽培されていた。「アブラナ(油菜)」は弥生時代以前に日本に渡来。
「セイヨウアブラナ(西洋油菜)」は、明治時代初期に導入された。
「セイヨウカラシナ(西洋芥子菜)」は、単にカラシナ(芥子菜)とも呼ばれ、
アブラナ同様に弥生時代以前に日本に渡来したとされている。
現在、植物油を採取する目的には「セイヨウアブラナ(西洋油菜)」が主流。
「カラシナ(芥子菜)」は、種子から香辛料の「芥子(からし)」を採取することからの命名。
「洋ガラシ(マスタード)」は欧米で栽培される。
「クロガラシ/学名:Brassica hirga」とか「シロガラシ/学名:Brassica hirta」からとられている。
古くは、古事記等にも現れており、江戸時代には「胡菜」などと呼ばれていた。
葉を食用にするのは「アブラナ」や「カラシナ」で、
「セイヨウアブラナ」の葉は一般的には食用にはならない。
1月9日誌「大和市・泉の森(民家園)」