2月
16日,
2022年
佐伯夕利子著「教えないスキル」を読んで(Day3)「『オープンクエスチョン』で考える癖をつけさせる」
最近、嵌まっている、というか正確に表現すると「研究対象」にしている
「メンタルコーチング」
これまでビジネスパーソンを対象にコーチングサービスを提供してきました。従って、アスリート向けのコーチングは新たな領域。
プロコーチ仲間から、有難いことにお声がけを頂いたので、これも何かの「啓示」。
昨年は東京で、そして今年は北京でオリンピックが開催されていることもあり、コーチング業界としてはホッとな分野です。
研究とは言っても、先ずは一人で出来ることということで、メンタルコーチングに関する書籍を読み漁っています。
今日は読了した書籍の中でも感銘を受けたものをご紹介していきます。
それは
佐伯夕利子著「教えないスキル」
タイトルもさることながら、この本の内容は「衝撃」です。
副題が
「7つの人材育成術」
とあるので、7つの育成術を一つずつ取り上げていきます。
今日は、育成術の二つ目です。
なおその際、佐伯氏がこの育成術を確立していく過程で、メンタルコーチがどのように関わってきたのか? メンタルコーチの視点も含めてお伝えしていきます。
【7つの人材育成術】
2.「問い」を投げる(question)
(1)「ラインが下がり過ぎじゃない?」「左が空いているでしょ?」など、多くの指導者は、既に自分が出している「答え」を選手に押し付けている。
選手には何が見えていて、彼らがどう感じ、何を思い、何に危険を感じ、何に自信を持って判断に至ったのか?
これらのことは指導者が自分の答えを押し付けたままでは永遠に分からない。
(2)一方通行の指導から「問いかける」姿のコーチへ。
(3)「今、どうしてパスを右に出したの?」と選手に投げていた疑問形。
それに対して選手は、この問いかけは否定だと刷り込まれているので、食って掛かるように正当化するための回答をする。
(4)「そうなんだ。そういう意図があったんだね!意見を聞かせてくれてありがとう!」と選手の判断を尊重する。
(5)何を言ってもダメ出しをされる環境では、人は心のシャッターを下ろし何も意見しなくなる。
(6)選手には、それが3歳の児童であっても、とにかく「考えさせる癖をつける」ことを優先する。
子供は意味もなくゴネたりはしない。そこには意味がある。その時々の子供たちの「ありのまま」を受け入れることが非常に大事。
(7)質問は「オープンクエスチョン」をなるべく心掛ける。「クローズドクエスチョン」は質問者が既に正解を用意していて、質問者が回答権を握っている。
「回答者側に主導権」がある状況を常に作ることで、問いに意味を持たせる。
(8)失敗できる環境を提供することこそが、選手にとっての学びのチャンスとなる。
(9)日本のスポーツ界には、一生懸命に頑張る文化はあるけれど、選手が自ら考えて行動する文化が無さすぎる。
日本の教育現場で感じるのはスペインに比べて、日本の子供たちは頑張るし真面目だけれども、子供たちに自分で思考する習慣がない。
意見しても受け止めてもらえなかったり、リスペクトしてもらえない。大人が持っている答えが全てという文化。
(10)選手や部下の性格や能力は変えられない。この状況に対応していくためには、指導者や上司が自分を変え、彼らが成長できる環境をつくること。
彼らに自分で考える癖をつけてもらわなくてはならない。その一つの方法として、問いを投げることを意識してみる。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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