佐伯夕利子著「教えないスキル」を読んで(Day2)「『教えない』をメンタルコーチから学ぶ」

佐伯夕利子著「教えないスキル」...
佐伯夕利子著「教えないスキル」...
こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしおです。

最近、嵌まっている、というか正確に表現すると「研究対象」にしている

「メンタルコーチング」

これまでビジネスパーソンを対象にコーチングサービスを提供してきました。従って、アスリート向けのコーチングは新たな領域。

プロコーチ仲間から、有難いことにお声がけを頂いたので、これも何かの「啓示」。

昨年は東京で、そして今年は北京でオリンピックが開催されていることもあり、コーチング業界としてはホッとな分野です。

研究とは言っても、先ずは一人で出来ることということで、メンタルコーチングに関する書籍を読み漁っています。

今日は読了した書籍の中でも感銘を受けたものをご紹介していきます。

それは

佐伯夕利子著「教えないスキル」

タイトルもさることながら、この本の内容は「衝撃」です。

副題が

「7つの人材育成術」

とあるので、今日から7つの育成術を一つずつ取り上げていきます。

なおその際、佐伯氏がこの育成術を確立していく過程で、メンタルコーチがどのように関わってきたのか? メンタルコーチの視点も含めてお伝えしていきます。


【7つの人材育成術】

1.自分の言動に意識をもつ(reflection)

(1)メンタルコーチから指導者への最初の問い:「あなたはどういう選手を育てたいのですか?」

つまり、指導者の側に、どういうチームにしたいのか、どんな指導者になりたいのか?どういう選手であって欲しいのか、というアイディアを出し合い、自分たちで決めていくこと大切。

(2)「指導者としてプロフェッショナルだというのなら、選手のピッチ上でのパフォーマンスだけに注力してよいのか?」

「選手たちがフットボール選手じゃなくなった時、彼らがどんな人間になっているかというところに責任を持つ。」

試合で活躍できるというだけではなく、選手育成をより広い視点で捉えるようになった。

(3)指導者自身が、自分たちの指導を振り返る。自分の指導法を第三者に見てもらうこと、他の指導者からのフィードバックを受けることで、色々なことが見えてきた。

メンタルコーチは指導者に、指導者自身が選手にはどう見えているのか?の内省を促す役割を担っている。

(4)自分たちの経験や視点だけで、選手に指示をしたり、叱ったりしていることが多いことが分かった。つまり選手に対して「支配的」なワードが多いと気付いた。

(5)「自分の言動に意識的かどうか」が、指導者として振り返る習慣が重要だと感じた。つまり「この指示は選手のためになっているのか?」その声掛けに意図はあるのか?を自問するようになった。

(6)メンタルコーチは、指導者の言動について良否のジャッジやアドバイスはしない。ただただ第三者から確認できる、行動や言葉がけ、表情をビデオカメラに収めた、事実を指導者に伝えるだけである。

指導者をそれを自ら振り返ることで、色々な事に気付き、考えて行く。メンタルコーチは指導者が気付くきっかけや環境を提供するだけである。実務的な答えをメンタルコーチは持ち合わせいない。

(7)古い慣習を壊す:アンラーン(学び壊し)が必須。

自分でこうだと思っている確固たる信念みたいなものこそ、自らクエスチョンマークを付けて、心に余白を持つようにする。

(8)感情的になると大切なものを見落とす。自分の感情と距離を取ることで、指導において「大切なものの優先順位」が見えてくる。

自分の感情を「賢く取り扱う」ことが出来れば、指導者としてさらに成長できる。


ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお

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