トーナメント開始前のプラクティスグリーン
16番ティーグラウンドからのマウントレニア
去年はなぜかあまり咲かなかったあじさいが今年はもう満開になった。日本ではあじさいは梅雨時の花だが、シアトルのわがやでは例年7月か8月に咲きそろうのに今年は少し早いようだ。
あじさいは水やりをさぼるとすぐに喉が乾いたと葉をだらしなく下げるので、晴天の日には夕方の散水が欠かせない。しかし9月頃までわれわれの目を楽しませてくれるだろう。
これまで国際的な質量の単位であるキログラムは密度が最大となる4℃の水1リットルを1kgと定義し、1889年よりパリの国際度量衡局にあるプラチナとイリジウムの合金で作られた国際キログラム原器を標準としていた。従来はこのキログラム原器の精度で十分だったが、科学技術の進歩によりキログラム原器の汚染などによる1億分の5程度の重量変化が問題となり、1999年に開催された国際度量衡総会において、分銅のような人工物に頼らず1億分の1の精度で質量を再現出来るようなキログラムを新たに定義するために、参加各国の計量標準研究機関が研究に取組むこととなった。
キログラムを定義するひとつの方法として、アインシュタインの特殊相対性理論と光量子仮説から光子のエネルギーと質量を関係づけるプランク定数に基づくものがある。プランク定数とは量子力学における光子の持つエネルギーと振動数の関係をあらわす比例定数であり、光子の持つエネルギーEは、プランク定数hにより光子の振動数νとは下記の式で表せる。
E = hν
またアインシュタインの特殊相対性理論により、物質の静止エネルギーEは物質の質量mと真空中の光速度cにより
E = mc2
であり、二つの式から
hν= mc2
という関係式が導かれ、『1キログラムは振動数が光速の二乗をプランク定数で割った値の光子のエネルギーに等価な質量である。』と定義出来る。
プランク定数はキッブルバランス法と呼ばれる、資料の重さを電流と電圧により非常に精密に測定する電気力学的重量測定装置により求められる。この装置は電流の流れるコイルの間に働く力を測定する代りに、コイルの間に置かれた資料の重量をコイルに流れた電流を精密に測定することにより求めるものである。アメリカの国立標準技術研究所(NIST)をはじめ、フランス、カナダでは、2017年までにキッブルバランス法により1億分の3.5という極めて高い精度でプランク定数を測定している。
もうひとつのキログラムを定義する方法としてアボガドロ定数によるものがある。アボガドロ定数はこれまで12グラムの原子量12の炭素原子に含まれる原子数と定義されてきたが、量子力学ではプランク定数とアボガドロ定数の間には
hNA = cArMUα2/2R∞
なる関係があり、この式の右辺は100億分の1という精度で求められている物理定数であるため、プランク定数とアボガドロ定数のどちらかが1億分の1の精度で求められれば、他方も同一レベルの精度で特定することが出来る。
アボガドロ定数NAはモル質量M、単結晶の密度ρ、原子1個の体積υにより下記の式で表せる。
NA = M/(ρ・υ)
それゆえ単結晶原子のモル質量、密度、格子定数(原子間距離)をX線結晶密度法により精密に測定すればアボガドロ定数が求められる。しかしモル質量を決めるためにはその物質の同位体存在比率を正確に知る必要がある。炭素原子を例にとると、中性子が6個である原子量12の炭素原子の他に、中性子が7個の原子量13、8個の原子量14の2つの同位体が自然界に存在し、従来の方法ではモル質量は1千万分の1の精度が限界であった。
原子の中でもシリコンは結晶の完全性が高く、単位結晶の中に8個のシリコン原子が含まれるので、同位体をほとんど含まない単結晶が得られれば、その単結晶の体積から原子数がわかり、またその質量を計ればアボガドロ定数が精度高く規定される。2004年にアボガドロ国際プロジェクトが発足し、ロシアの核燃料施設で質量数28のシリコンだけを分離して99.99%まで精製し、ドイツでシリコン単結晶がつくられた。この高純度シリコン単結晶を球体に加工してアボガドロ定数の精密測定が行われた。
日本の産業技術総合研究所は超高精度なレーザー干渉計を用いて、直径約94ミリメートルのシリコン単結晶球体の直径を2000の方位から原子間距離に相当する0.6ナノメートルの精度で測定した。この際、シリコンは温度により膨張するため、真空容器内で温度を0.001℃の精度で制御した。またシリコン球体の質量は真空天秤を用いて日本国キログラム原器と比較して測定した。シリコン球体表面には厚さ数ナノメートルの酸化膜などからなる表面層が形成されるが、X線光電子分光法などの技術により表面層の厚さを0.1ナノメートルの精度で測定し、アボガドロ定数の精度向上に努めた。その結果、2017年までにアボガドロ定数を1億分の2.4という世界最高レベルの精度で測定することが出来た。
2017年に世界の国家計量標準機関が測定した8つのデータが国際科学会議によって設立された科学技術データ委員会に提出されたが、これらが1億分の1のレベルで一致し、その結果2018年に新たなキログラムならびにアボガドロ定数は下記のように決定された。
『キログラムはプランク定数を6.62607015X10のマイナス34乗ジュール・秒と定めることによって定義される。』
『アボガドロ定数は6.02214076x10の23乗と定義する。』
これらの新定義は2019年5月20日より使用されるようになったが、日本で計測されたデータがキログラムの定義改定に貢献したことは日本の技術水準の高さを示しており、誇らしいことである。
それにしても科学技術の進歩とはいえ、これからの中高生は昔のような『1キログラムは4℃における水1リットルの重さ』というような簡単な答えではマルがもらえなくなる。同様に『1メートルは地球の北極から赤道までの子午線の長さの1千万分の1の長さ』ではなく、『1メートルは真空中を光が1秒間に進む距離の299,792,458分の1』であり、『1秒は地球が自転する時間の24分の1を1時間とし、その3600分の1の時間』ではなく、『セシウム原子の共鳴周波数が9,192,631,770ヘルツなので、1秒はセシウム原子の共鳴周期の9,192,631,770倍』である。
友人を訪ねてハワイ島に来ている。
昨日はMauna Laniでゴルフ。ハワイのゴルフ場の景色は最高。
今年のシアトルの天候は不順で2月に続き3月も気温が低く、後半になってようやく春らしくなってきた。
わがやのそめいよしのの開花は3月22日だったが、一週間後の今日満開となった。去年はわれわれが日本を訪問していた3月の4週目の満開だったようなので、ほぼ同じだ。ちなみに2017年は3月15日、2009年は4月11日の満開だった。
わがやの桜が満開になればゴルフシーズン、今年は頑張るぞ。
今年もMercer Island 10 Km Runに参加した。今朝は曇り、気温7℃で走るには適した天気だ。タイムは1時間05分42秒で、ペースは1 Kmあたり6分37秒。2010年からの記録を下記に示したが、今日のタイムは4年前の2015年のタイムに次ぐ。これは当時の体力とほぼ同等、ということだとすると、日頃の食事、トレーニング、体調管理の成果であり、われながら誇らしい。
2018年 1:08:21
2017年 1:05:45
2016年 1:06:34
2015年 1:04:01
2014年 1:03:36
2013年 0:58:30
2012年 0:58:51
2011年 1:01:39
2010年 0:56:54
もともとゴルフのために体幹を鍛え、持久力向上のために40台半ばに始めたランニングだが、最近ゴルフの飛距離はやや低減気味である。ランニングをしなければもっと飛距離が落ちていたかもしれないと思うことで、今後もランニングによるトレーニングを続ける覚悟だ。
マーサーアイランドのランニングトレイル
今年も恒例のマーサーアイランド10キロランが3月24日に開催される。今年は1月3日に走り始めたが、1月は9回トレーニングラン出来たものの、2月3日以降数回雪が降り、積雪や寒さのため2月18日まで走れず、2月トレーニングはわずか4回だった。3月になってからは既に3回走っており、レースまでにあと3回は走るつもりだ。
昨年の秋以降、約8キロ走るトレーニングでは1キロあたりのタイムが7分を切っており、このペースなら今年の10キロランは去年の1時間8分21秒の記録に迫ることが出来るだろう。あとは膝や腰に故障が起こらないよう祈るのみ。
思えば数年前は10キロ走る自信が十分に持てず5キロランにするか迷ったこともあったが、今年について言えばそのような迷いはない。
18番ホールグリーンから見たフェアウェイ
18番ホールグリーン右側バンカー
2月3日のスーパーボウルの日の降雪の後、シアトルでは50年ぶりとも言われる積雪があり、2週間経った今もゴルフは出来ない。この機会を利用してクラブのグリップを交換してもらうため、今朝レニアカントリークラブのプロショップを訪れた。
駐車場やクラブハウス周りは除雪され普段と変わりはないが、ゴルフコースやドライビングレンジはまだたっぷりと雪があり、当分はゴルフが出来る状態ではない。Ground Hog Dayの予測では今年の春は早いと言うが、多分来週末もゴルフは無理だろう。
火曜日の除雪作業
今日の積雪
2月3日より降りだした雪は朝まで降り続き、15センチ程度の積雪となった。2017年12月25日以来の積雪だが、晴れた火曜日には数年ぶりに雪かき機を引っぱり出してドライブウェイを通行可能にした。おかげでその夜は筋肉痛、今もまだ残っている。その後連日最低気温が氷点下となり、雪は消えず、ゴルフ場は当分の間クローズ、ランニングトレイルも走るには適さない状態が続いている。
2月8日午後から再び降りだした雪は土曜日の今も降り続き、20センチ位積った。前回はなかったが、今回は桜の枝がドライブウェイに触れそうになっている。今度の雪は気温が0℃前後のため重たいのだろう。
予報では日曜、月曜も雪とのこと、暫くは家に閉じ込められそうだ。ランニングの代りに室内でトレッドミルを使っているが、50分近くエキササイズしても外を走った後の爽快感は味わえない。ゴルフも当分お預けなので、室内でパットの練習やYouTubeでのレッスンを見て勉強するしかない。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ