アスピリン(小児用)を飲んで、
また、流産して、
流産物の染色体検査で異常なし
ならば、
「アスピリン治療ではダメ」
ということです。
アスピリンを飲んでいれば大丈夫
ということは、ありません。
アスピリン飲んでダメならば、
他に治療がないように
言われていませんか?
アスピリン治療は、
不育症、着床障害の治療の中の
ほんの一部に過ぎません。
心身両面から、
子宮内の環境を調べて、
それを整えることが大切です。
胚移植が何回も不成功ならば、
本当に卵だけの問題なのか?
当然のこととして疑いたくなります。
米国での着床前スクリーニング(CGH法)
の研究報告では、
移植前の卵の全染色体検査結果で、
顕微鏡的検査での良好胚の
約60~70%が染色体異常卵
という結果です。
確かに顕微鏡的検査での良好胚の
多くが、実は卵の異常ですが、
3回以上移植不成功ならば、
すべてが卵の異常による確率は
約30%です。
そんな着床障害の可能性がある
患者さんに、
ハリ治療をすると、
妊娠率が上昇したという結果が
報告されています。
2013年のAcupunct Med 31; 157-161
という医学専門誌に発表されています。
内容は、前方視的無作為比較臨床試験で、
採卵前と移植後にハリ治療が行われた群では、
統計的有意に
妊娠率が高かったという結果です。
本当に効果があるのかどうか?
効果があるとしたら、なぜなのか?
まだ、不明な点が多いですが、
確かに、
ハリ、マッサージ治療は、
血行を良くしますし、
メンタル的にも癒す効果がありますので、
ハリ、マッサージ等により、
気分と身体の調子がいいならば、
治療効果はあると思います。
卵(受精卵)の質・老化(染色体異常)の
有無を検査できる
着床前スクリーニング(アレイCGH法等)
により、
移植前に、
受精卵の全染色体(遺伝子の塊)の
検査が可能になってきています。
この検査は、
卵の良し悪しを選ぶための
精度の高い検査ですが、
卵そのものの治療を目指す
「ヒト受精卵の遺伝子改変」 の試みが
2015年4月に中国から発表されました。
「命の聖域」 にまで踏み込んだ研究です。
超えてはいけない一線と考えられるため、
欧米の主要医学誌は発表を拒否しましたが、
中国の医学誌が発表したのです。
その内容は、
血液の病気の原因となる
遺伝子の異常の部分を、
正常な遺伝子に置き換えることを
目的としています。
86個のヒト受精卵の遺伝子を改変し、
そのうちの54個が分析できたとのこと。
その結果、
54個中4個だけが改変できましたが、
それらが分割した細胞には
遺伝子が正常化していないものもあり、
また、
目的とは別領域の遺伝子が
変化してしまった受精卵も多く、
あらためて、
遺伝子治療の問題点が
明らかにされました。
しかし、この秋、
英科学者が
不妊症研究のため、
受精卵の遺伝子改変の研究を
計画していることが判明しました。
過去を振り返ってみると、
1978年(約37年前)の、
試験管ベビーと呼ばれた体外受精児の
出産は衝撃的でした。
そのニュースは英国からでした。
現在では、世界中で約400万人の子供が
体外受精によって誕生している
と言われています。
日本では、2012年時点で
27人に1人が体外受精児として
誕生しています。
ヒト受精卵の遺伝子治療についても、
生命倫理を十分議論したうえで、
また、十分な規制のなかで、
進歩していくのかもしれません。
「年齢制限はありますか?」
このようなご質問を最近、受けています。
体外受精・胚移植で何回も
不成功を経験され、
それでもまだ、がんばろうと思っていても、
「40歳を過ぎると治療を断られる」
ことが あるのです。
そのような方のほとんどは、
移植しなければ、赤ちゃんは望めません。
40歳を過ぎれば、
卵の老化(染色体異常)も多くなり、
元気な卵となかなか巡り会えないのは
わかっています。
わかっていても、希望が少しでもあれば、
がんばる気持ちはよくわかります。
卵は運命ですが、
子宮の環境は変えられます。
少しでもできることとして、
自分の子宮の環境を検査しても
悪くはありません。
卵から見て、
きびしい子宮の環境の多くが、
子宮が冷たいこと、
(移植後のメンタルが不安的で血流不足)
(代謝の不良)
子宮が荒れてしまっていること、
(子宮内の免疫の調節の不良)
です。
負けないで。。。
当院の40歳以上における
7年間の着床障害の治療成績は
1回の治療につき、約14%です。
(当院のホームページ参照)
ご本人の卵子で、
出産に成功した最高齢は46歳の方です。
気持ち的には
「年齢制限は ありません。」
雨上がり、
命のしずくのようなキレイな水滴。
のんびり散歩していると、
いつも
小さな自然の変化に、
こころがワクワクしてきます。
緑も本当にキレイです。。。
2008年5月に、日本初の
不育症と着床障害専門クリニックとして
開業しました。
2014年5月より2015年4月までの
開業7年目の1年間の間に、
当院で初めて治療された方の
治療実績を2015年8月時点で集計して、
やっと、まとまりました。
その成績を追加して、
2008年5月より2015年4月までの
7年間の合計の治療実績を、
当院のホームページにアップしました。
当院受診の方の特徴としては、
他院では不成功の難治性の方や、
高齢の方がよく受診されています。
赤ちゃんを授かる ということ。
毎日、多くの患者さんを診ていると、
命の意味を、ときどき、考えさせられます。
人間は命を創ることは できません。
命には 遺伝子としても
「運命」 が組み込まれています。
運命は受け入れて 生きるしかありません。
新しい命が育つよう
環境は変えられますが、
命を完全に制御するということは
できません。
ヒトの人生、
結局は
なるようにしか なりません。
そうすると、
結局は
「今」 というときが 一番大事
なように思います。
過去のいろいろな事でもなく、
将来の夢でもなく、
「今」 が一番大事、と思います。
たくさんの不育症の患者さんや、
たくさんの着床障害の患者さん
とお話ししていると、
漠然と ですが、
うまく授かるときや、
うまく育てられるときは、
その人が良い状態のときのように
感じられます。
妊活のとき、
妊娠の初期のとき、
いつものように、
自分の生活を守り、
生活に張りを持ち、
自分が良い状態と感じられるような、
そんな状態にすることが
大切ではないかと思います。
言いたいこと、
やりたいことを我慢せず、
マイペースで。
流産したとき、
医療関係者、親類、友人、
あるいは夫からの
何気ない言葉や態度に、
深く傷つき、
トラウマとして残っていませんか。
もしあれば、
そのトラウマにちょっとだけでも、
向かっていってください。
勇気が必要ですが、
その一歩が
あなたにとって、
あなたの赤ちゃんにとって、
ものすごく大切です。
あなた自身のこれからの人生と、
あなたのこれから授かる
赤ちゃんのために。。。
ホルモン治療等で不妊クリニックに通院中の方、
妊娠できても流産を繰り返したら、
もうそれは、「不育症」です。
「不育症」の検査をされたほうが良いと
思います。
一部の不妊クリニックでは、
不育症の治療として、
体外受精・胚移植を勧めることがありますが、
かえって
流産率は 約2倍 高くなります。
「強い受精卵を作って移植することが最善だ」
という説明はまったく 根拠 がありません。
繰り返す流産は、卵の原因だけでは
説明できないからです。
不育症・着床障害の原因は、
卵が原因であること以外に、
もうひとつ、
子宮内の環境が原因なのです。
子宮内の環境には、
ご本人の
免疫系、ホルモン系、凝固系、
そして、メンタル系が
複合的に関係しているのです。
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