現在、当院初診の約3人に1人が、
38歳以上です。
また、その多くの方が
仕事を持っています。
ばりばり仕事をされている方は、
一般的に、
妊活と妊娠初期の生活も
仕事のように、
いろいろ考えすぎてしまう
傾向があるように感じられます。
仕事ならば、
ある程度、
がんばりに見合った達成感はありますが、
赤ちゃんを授かるために、
過剰ながんばり・ストレス・不安は
禁物ですし、
また、
結果には運命もあります。
あまりにも仕事のように
考えすぎ、がんばり過ぎると、
逆に
子宮内環境を悪くしてしまう
場合もあるのです。
このような場合の
子宮内環境の悪化には、
ブログNo.573でお話しした
交感神経の過緊張による
恵みの窓の縮小が、
原因のひとつと考えられます。
ブログNo.479を見ると、
認知行動モデルがわかります。
落ち込んだとき、
自然と浮かんでくる考えは、
たぶん悲観的な事ばかり。
そんなとき、
あまり深く考えず、
まったく関係ないことに
気晴らししてみては?
ひたすら体を酷使してみては?
時間をおいて、
今度は、
無理やり
今の自分を納得させるよう、
考えてみては?
あなたは
がんばっているのですから、
あなたのこころは
激しく動いているのですから、
つまり、
あなたは、
深く 激しく 生きている。
何の 関心事 もなくなったら、
こころは動きません。
生きている意味が薄れます。
良いことも、
また、悪いことであっても、
関心事 が多ければ、
イキイキ生きている
ということです。
ブログNo.211、192、173、6、5、
も参考に。
ブログNo.2に書いてあるように、
冬季に流産発生率が高くなるという
研究論文が複数あります。
今年、カナダの研究者により、
高齢者の認知機能が
冬季に低下しており、
夏季と比べて、
4.8年分の老化に相当していた
ことが報告されています。
(PLoS Med : 2018, 15: e1002647)
季節的に寒くなってくると、
こころも冷えやすくなりますから、
ストレスに弱くなり
流産率が高くなったり、
脳細胞の機能低下により
認知機能が低くなったり
しているのでしょうか。
赤ちゃんは 花、
受精卵は 種、
子宮は 土、
と考えてみてください。
花が咲かない原因は、
ザックリ、一回につき、
種の原因が 7割、
土の原因が 3割
です。
2回、種をまいて
2回とも花が咲かないのは、
種の原因が
7割×7割=約5割です。
土の原因が
残りの約5割です。
3回、種をまいて
3回とも花が咲かないのは、
種の原因が
7割×7割×7割=約3.5割です。
土の原因が
残りの約6.5割です。
種の原因は、
ほとんどが偶然の異常であり、
種の中身
(染色体)
を検査すれば、よくわかります。
土の原因は、
土の水はけ
(甲状腺機能、自己免疫、生殖心理)、
土の害虫
(拒絶免疫)、
土の肥料
(生殖免疫)、
土の硬さ
(プロラクチン、性ホルモン)
土の中の石
(子宮筋腫)
を検査すれば、よくわかります。
不育症、着床障害の原因は、
卵(種)の異常だけでなく、
子宮(土)の異常も多いのです。
ただ、子宮の異常は複雑ですが・・・。
子宮の中は、鼻の中と似ています。
「粘膜の免疫」 として同じなのです。
鼻の中にも、子宮の中にも、
空気といっしょに、
いろいろな異物が入ってきます。
その異物に対して、
粘膜の免疫細胞が過剰に反応すれば、
炎症反応を引き起こすのです。
子宮の中の
「粘膜の免疫」の異常を
検査するには、
「同種免疫」 の検査が必要です。
当院ホームページの
「治療内容」 のなかの
「不育症・着床障害の検査項目」 を
チェックしてみてください。
お腹の中で赤ちゃんを
繰り返し失くした悲しみは、
「流産した」
という感覚より、
「何度も子供を失くした」
という喪失感、
場合によっては、
自分が赤ちゃんを殺した
という罪悪感が
強いものです。
そんなとき、
旦那さんの立場から見えるものは、
自分も当然苦しいのですが、
必死に耐えて、
前向きにがんばっている
あなたを尊敬し、
いっしょに乗り切ろうと思える
あなたの姿です。
旦那さんもどうしていいのか、
わからないのです。
いっしょに乗り切ってください。
二人あっての
二人の赤ちゃんですから。
今月6日に、
名古屋市東山動物園の
超人気ゴリラ「シャバーニ」が、
広い新居に引っ越しました。
旧施設は狭く、暗く、
何かイライラしていたようでしたが、
新居は開放的で広く、
もう、びっくりです。
大きな体で走り回っていました。
そのスピードと迫力、
すごいものでした。
一時間ぐらい見とれていました。
シャバーニの
満足そうな
そんな横顔が
とっても印象的でした。
最近、慢性子宮内膜炎の検査として、
スペイン企業によるEMMA,ALICE
という遺伝子検査が行われています。
善玉菌の乳酸菌等と、
病原菌の割合が
遺伝子レベルでわかるのです。
細菌叢の子宮内膜の環境が
わかるので、
有益と考えられますが、
病原菌の感染による
着床障害、不育症の根本の原因は、
主に同種免疫異常です。
感染があれば、
それを抑え込むために、
免役細胞が炎症性物質を放出し、
その炎症性物質が、
胚や胎児をも攻撃してしまうのです。
まずは、
病原菌の感染に対して、
抗生物質等による治療も必要ですが、
それだけでは不十分な場合が
多いのです。
無菌性炎症のように、
過剰な炎症
があることが問題だからです。
そのため、
同種免疫系の詳しい検査と、
必要により、
その異常をも治療することが、
さらに有効性を高めると
考えられるのです。
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同じような内容のブログを検索できます。
たとえば、
年齢とともに甲状腺の機能が低下して、
(体が冷える等)
病気ではないですが、
生殖には不利な状態になります。
(TSHが2.5以上)
たとえば、
子供を持ちたいストレスとともに、
脳下垂体から分泌する
プロラクチンが上昇し、
(生理前に胸が張る等)
卵巣の機能を低下させ、
生殖には不利な状態になります。
さらに、プロラクチンは
NK(ナチュラル・キラー)細胞を
活性化する作用もあり、
免疫系を攻撃的にし、
胚を攻撃する状態になります。
また、
甲状腺の機能の低下は、
大脳の血流低下を引き起こし、
抑うつ傾向になりやすくなり、
抑うつ気分では、
細動脈が細くなり、
血小板の凝集能も亢進し、
血液が固まりやすくなり、
胚への血流低下を
引き起こします。
このように、
たとえば甲状腺機能が
少し低下した状態であれば、
抑うつ気分で
胚への栄養動脈は細くなり、
さらに、
血栓傾向になる可能性があるのです。
また、たとえば、
プロラクチン値が
少し高い状態であれば、
NK細胞活性が高くなり、
胚を攻撃してしまう可能性があるのです。
不育症・着床障害の原因の多くは、
ホルモン・免役・精神・凝固系が
複雑に絡んでいるのです。
ですから、
効果的な治療法としては、
心身両面からの
複数の治療を
同時に行う事が
極めて有効なのです。
摩周湖
知床
8月12日(日)、札幌にて
コンソーシアム勉強会に参加してきました。
会の代表世話人である
遠藤俊明先生は、
不育症と着床障害の検査・治療に関して、
信頼できる先生です。
広い北海道で何回も流産・死産したときの
孤独感・喪失感は、
想像以上のものと思います。
また、
良いと思われる胚を何回移植しても
妊娠さえしない、
あるいは、
妊娠しても、流産したときの
凍りついた心情は、
ご本人しか理解できないことと思います。
勉強会では、
心身両面からの検査・治療の重要性
について、
4時間ぐらい、
討論してきました。
北海道の方は、
ご相談したいとき、
まずは遠藤先生に
連絡されても良いと思います。
会に出席した後、
知床、網走まで行ってきました。
数年前、網走から当院へ
検査・治療のため、
5~6回通院された患者さんが
いらっしゃいました。
治療は成功しましたが、
網走の地に入って、
そのご苦労の一端を
ひしひしと感じてしまいました。
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