バージョン1の意味
7月
18日
バージョン1の意味
「バージョン1ですべてがうまくいく」──そんな考え方自体が、そもそもの間違いです。
ソフトウェア開発の世界において、「バージョン1」とは「ようやく公開できる段階に達した」ことを意味するだけであり、決して「完成品」ではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。実際のユーザーに使ってもらい、フィードバックを受けながら改良を重ねていく──そのプロセスこそが、製品を成熟させるのです。
最初から完璧なソフトウェアなど存在しません。
たとえば、かつて人気を博したデータベースソフト「dBASE(ディーベース)」の初期バージョンは「II(2)」でした。
なぜ1ではなく2なのか?
それは、「バージョン1=未完成」という印象を避けるため。最初から「2」とすることで、完成度の高い製品としての信頼感を与える狙いがあったのです。
なぜ1ではなく2なのか?
それは、「バージョン1=未完成」という印象を避けるため。最初から「2」とすることで、完成度の高い製品としての信頼感を与える狙いがあったのです。
それほどまでに、「バージョン1」には「まだ未熟」「試作品」というイメージが付きまとうのです。しかし、本当に大切なのは「完璧なものを出す」ことではなく、不完全でも世に出す勇気と、そこから継続的に改善していく姿勢です。
完璧を追い求めすぎて、いつまでもリリースできない──そんな状況では、何も始まりません。未完成でも構わない、一歩を踏み出し、育てながら磨き上げていく。この考え方こそが、ソフトウェア開発だけでなく、あらゆるビジネスに通じる大切な姿勢です。そして何より大事なのは、ユーザーの声に耳を傾け、製品をより良くしていこうとする開発者の意識と、それを支える企業の姿勢ではないでしょうか。
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