今年の読書(58)『プラハの古本屋』千野栄一(中公文庫)
10月
20日
私のブログル参加の一番最初の投稿は、2007年12月16日の「古書店が消えてゆく」でした。
中学生のころから、古本屋巡りは、毎日曜日の楽しみでした。ブログルに参加しだして、投稿に時間を取られますので、読書数はかなり激減してしまいましたが、気になるタイトルの文庫本『プラハの古本屋』が、1987年8月の刊行から時を経て、2025年8月25日に文庫本として発売されています。
著者の<千野栄一>(1932年2月7日~2002年3月19日)は、言語学者で、ワルシャワの首都プラハに留学時代の古本屋に関する文章が収められています。文庫本の帯には、〈本とビールと友情と〉あり。これまたビール党としては、面白く読めそうだとの直観も外れませんでした。
社会主義国の古本屋では、良い本は店頭より奥にしまい込んである。足蹴良く通い店主と打ち解け、バックヤードに入れるかどうかで、欲しい本が入手できるかの勝負が決まります。戦後第一回目の交換留学生としてプラハに降り立ったときから10年間、古書を探さない週はなかったという言語学者が、本と出逢う喜び、愛すべき店主たちとの交流を中心に構成されています。
つらつら読みながら、私も宇治川商店街の最南端の古書店から元町商店街の西口に入り数軒を巡り、大丸神戸店の山側の古書店を経由して、三宮センター街の後藤書店まで十数軒を超える古書店巡りの各店舗を思い出しておりました。特に元町商店街にありました「黒木書店」の博識な店主には、いろいろとお世話になり、良い勉強をさせていただきました。









