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神戸:ファルコンの散歩メモ

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『ほのかなひかり』森浩美(角川文庫)

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『ほのかなひかり』森浩美(角川...
<家族小説短篇集シリーズ>として、「双葉文庫」から 『こちらの事情』・『家族の言い訳』 が出版されていますが、今回は「角川文庫」から刊行され、8話の短篇が納められています。

夫を交通事故で亡くし小学生の一人息子を育てている母、娘が嫁ぐときに撮りためておいたビデオを、パソコン教室に通い自主制作でDVDを作成する父親、若い部下の退社に悩む部長等、何気ない日常の出来事を通して人生の機微を描き出しています。

どの主人公たちも切実に人生を生きながら悩み、笑い、喜びといった喜怒哀楽の中に、ささやかな希望を見出してゆく姿に感動を覚えてしまいます。

ちいさな温もりやちいさな優しさは、他人のみならず家族にも出しにくいモノですが、著者は誰の心にもあり、<たとえそれが どんなに小さくて頼りのない光であっても 歩む先に見えるのなら 人は生きていけるのです>という巻頭の言葉が、表題の所以です。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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