JF勝浦 マグロ経済学シリーズ まぐろオイル漬を食べたレビュー
4月
26日
勝浦ブランドの「生まぐろ」を地元の海水塩で整えた。素材の味で直球勝負。
勝浦漁業協同組合(JF勝浦)
マグロ経済学シリーズ まぐろオイル漬
びんながまぐろ油漬けチャンク・高級品
☆コメント
ツナ缶の本場静岡県から西に450キロ。和歌山県、那智勝浦町。
国産ツナ缶の生産量の9割以上は静岡県産であるが、わずかに別の地域でもつくられている。
兵庫県、宮城県、そして和歌山県。この風光明媚な場所でしめやかに作られ続けているツナ缶がある。
ツナ缶のためだけに勝浦まで足を運び、本缶を手に入れた。
過去に他地域他県で扱われた実績がほとんどない、とても貴重な「門外不出のツナ缶」である。
無地の缶にラベルは手巻き、JANコードや栄養価、製造所固有記号の表記はない。
賞味期限は西暦でなく平成で書いており、当ロットは30.12.11(平成27(2015)年12月12日製造)となっていた。製造から四ヶ月程度の若い缶詰だった。
トレードマークの「まぐろの身にマグロ経済学という表記」は、中々洒落ていると思う。
開缶したところ、サイコロ大の肉がスキマ無く詰められていた。
このゴロゴロ肉はチャンクの特徴だが、ほぐし身が他社より少ない。丁寧に手詰めされている。少量生産だからこそできる業だろう。少量だがトロ肉も入っていた。
味について、食感は静岡の高級ツナ缶達を上回る勢いと食感が出ている。とくに二度目の歯ごたえで顕著にあらわれている。この秘訣は、生まぐろによるものだ。
他社ツナ缶の殆どは、冷凍させたまぐろを加工時に解凍する。もちろん業務用の急速冷凍・急速解凍設備を使うため品質に長けているものの、やはり水揚げから加工まで冷凍解凍を行わない生まぐろにはかなわなかった。特にびんながまぐろ特有のあっさり過ぎる印象(山梨缶詰のソリッドでも一定はあったし、炙りビントロでも二度目の歯ごたえは弱かった)を克服できていることが新たな評価点となった。
野菜スープ・アミノ酸等も不使用。まぐろと油と塩だけの直球ど真ん中だ。
食塩も差別化されており、他社は加工塩が殆どの中で本缶は海水から煮詰めた塩(熊野黒潮本舗)を使っている。生臭さはほとんどなく、海水塩特有のトガリなきしょっぱさが風味を支えている。
高級ツナ缶のレビューでは必ず口にしている「そのまま食べて欲しい」というのはもちろんだが、あらゆる酒のつまみ、パスタやサラダのにぎやかしにも使えるし、焼いてサイコロステーキのように食べても味が際立つであろう。
逆に、普段筆者が食べているようなツナ納豆やツナ丼にはほとんど向かない。
遠出する価値のあるツナ缶なのは間違いない。
☆各種評価
・グレード ★★★★☆
・価格 ★★★★☆ #280円/個 直売
・味覚評価 ★★★★★ #そのまま食べたら絶対うまい
・入手性 ☆☆☆☆☆ #現地以外は入手困難!
・原産国 国産
☆スペック
内容量 90g
---kcal/缶 食塩相当量-g
原材料 ビンナガマグロ、綿実油、食塩
JAN:なし 製造固有記号なし
販売者 勝浦漁業協同組合 まぐろ体験CAN(和歌山県東牟婁郡那智勝浦町築地7-12) 製品ページ
Tuna canning review No.29
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