《 雅羅・/・〝備忘録  24-58〟❖ ’24-331 ❖ 》

ワダン(海菜)   キク科(A... ワダン(海菜)   キク科(Asteraceae) 
学名:Crepidiastrum platyphyllum

ワダン(海菜) ;アゼトウナ属
関東南部~東海地方、伊豆七島の海岸に生育する多年草。
草高30-60cm。1回繁殖型で花が咲くと枯れる。
全体に無毛で茎は太くて短い。
先端に多数の根生葉がロゼット状に叢生する。
葉腋から側枝が放射状に伸び匍匐した後,斜上する。
根生葉は倒卵形で、先は丸く全縁で長さ10-20cm。
側枝に付く葉は小さい。葉の質は柔らかくやや厚い。
裏面は粉白を帯び、千切ると白色の乳液が出る。
秋、側枝の先に多数の黄色の頭花を密に付ける。花期は9-11月。
ワダン名は、日本語の古語で「海」を意味する「ワダツミ」、
それと「ワタ菜」から来ているという説がある。
かの牧野博士は、「おそらくワタナの訛りであろう。
ワタは海を指し,ワタナは海岸生の菜という意味である」
(『改訂増補 牧野新日本植物圖鑑』)
近縁種にホソバワダンがある(根出葉の幅が狭い)。
島根県・山口県〜沖縄の海岸・岩場や礫地に生える。



《 懐かしい草本〝海菜〟》
** 神奈川県植物誌 ** (... ** 神奈川県植物誌 **
(1)ワダン Crepidiastrum platyphyllum (Franch. & Sav.) Kitam.;
Crepis integra Miq. β. platyphylla Franch. & Sav., Enum.Pl. Jap., 1(2):
272 (1875) の基準産地は猿島(横須賀市)多年草.
葉は倒卵形で全縁.
主茎の葉腋から出る側枝はやや地上をはってから立ち上がり,
9~11 月に黄色い頭花をつける.1 頭花の小花はふつう 5 個.
西日本に産する近縁のホソバワダン C. lanceolatum (Houtt.) Nakai よりも
葉の幅が広く,総苞内片は 5 個で少ない.
本州(千葉県~神奈川県にかけての海岸と伊豆七島)に分布する.
杉本(1984静岡県植物誌)によると,
大正の頃に伊豆東岸に稀生したが今は絶滅とある.
海岸の岩場に生える.
県内では三浦半島にやや普通に産するほか,真鶴での記録がある.

わたつみの菜は、 アゼトウナの... わたつみの菜は、 アゼトウナの仲間。
三浦半島の岩礁では晩秋から冬にかけて黄色い花を見せる。
ワダン(クレピデアストラム プラティフィルム)、
種名のplatyphyllumは、幅の広い平たい葉を意味する。
又、漢字で海菜、海の事をワタと云う由。
ワタの菜っ葉が転じて海菜(ワダン)。
陽当りよい場所に広い葉を広げ、黄色い舌状花の頭花が魅せる。
遠目には、晩秋に見る盆栽を思わせ、
人工美に無い自然の強さがみえる。
ワダンは千葉県から静岡県の海岸崖に見える(東京湾では確認されていない。
潮騒・潮風が吹き付ける崖、岩の隙間に静かに佇んでいるが、減少している。
また、近縁種に中国地方・日本海側や沖縄にホソバワダンが自生している。
強い潮風に立ち向かい生きる樣を見せてくれる花々。自然界の妙だ。
遺伝子の塩基配列の研究で新しい植物分類が再構築されているが、
自然・土壌は、人間知能の上を先行しているように感じる。
かつて横須賀周辺で観られた所が、人の手によって消えた。
自然は、強い。何時か突然に顔を出すかもしれない。


「令和陸年(皇紀2684年)11月26日」
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