《“寺家ふるさと村の谷戸”❖2020/10/18❖》 『植物観察』 谷間の奥まった丘陵斜面の日陰、少し湿った所に見えた植物。 キバナアキギリ(黄花秋桐) ; シソ科の仲間で黄色の花はキバナアキギリと シナノアキギリ 、 ツルオドリコソウだけ。 低い山地の木陰などに生え高さ30cm前後。葉は対生、三角状ほこ形。 茎の先に花穂をだし、淡黄色の唇形花を数段つける。 花筒の内部の基部近くに環状に毛がある。アキギリは花筒の内面ほぼ全体に毛がある。 ツリフネソウ(釣船草); 茎は直立、普通、赤色を帯び、多数、分枝し、節がふくらむ。 葉は互生し、菱状楕円形で細かい鋸歯がある。 花序は葉腋から斜上し、紅紫色の花を数個つける。 花序の茎には紅紫色の突起毛があり、花は花弁3個、萼片3個。 萼片も紅紫色で花弁のように見え下の1個は大きなく袋状。 その先端は細長い距でクルリと巻く。この距部分に蜜がたまる。 花弁は下の2個が大きくて黄色の斑点がある。 雄蕊は5個、花糸は短く、葯が合着して雌しべを包み込む。 花軸の下部に毛のないものとあるものが存在する。 毛のないものをナメラツリフネソウと呼んでいる。 2005年に発見された ワタラセツリフネソウは、 側花弁の基部の裂片(小花弁)部分で、 ツリフネソウは尖るが、ワタラセツリフネは尖らず時間の経過につれ黒ずんでくる。 ツリフネソウは、地方によって色々と変化があるようだ。