『植物観察』
谷間の奥まった丘陵斜面の日陰、少し湿った所に見えた植物。
キバナアキギリ(黄花秋桐) ;
シソ科の仲間で黄色の花はキバナアキギリと シナノアキギリ 、 ツルオドリコソウだけ。
低い山地の木陰などに生え高さ30cm前後。葉は対生、三角状ほこ形。
茎の先に花穂をだし、淡黄色の唇形花を数段つける。
花筒の内部の基部近くに環状に毛がある。アキギリは花筒の内面ほぼ全体に毛がある。
ツリフネソウ(釣船草);
茎は直立、普通、赤色を帯び、多数、分枝し、節がふくらむ。
葉は互生し、菱状楕円形で細かい鋸歯がある。
花序は葉腋から斜上し、紅紫色の花を数個つける。
花序の茎には紅紫色の突起毛があり、花は花弁3個、萼片3個。
萼片も紅紫色で花弁のように見え下の1個は大きなく袋状。
その先端は細長い距でクルリと巻く。この距部分に蜜がたまる。
花弁は下の2個が大きくて黄色の斑点がある。
雄蕊は5個、花糸は短く、葯が合着して雌しべを包み込む。
花軸の下部に毛のないものとあるものが存在する。
毛のないものをナメラツリフネソウと呼んでいる。
2005年に発見された ワタラセツリフネソウは、
側花弁の基部の裂片(小花弁)部分で、
ツリフネソウは尖るが、ワタラセツリフネは尖らず時間の経過につれ黒ずんでくる。
ツリフネソウは、地方によって色々と変化があるようだ。