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内倉憲一 ニュースレター Vol. 192 私の考える営業職

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私の考える営業職



最近求人広告を出すと思うことがあります。技術職ではない営業関連の求人をした場合、マーケティング、ソーシャルメディア、パブリック・リレーションズといった職種には多くの人が興味を持ってくれるのですが、営業・セールスだと誰も集まらない。それは多くの人が営業・セールスという職種を理解していないことが原因だと思います。また、雇う方も営業・セールスに関して私とは違った感覚を持っているように思います。

商品やサービスの販売について考えるとき、今やインターネットの存在を忘れてはいけません。多くの企業を含め消費者は営業マンに話を聞いてその人に注文するといった昔のやり方は誰もしません。商品情報はインターネットで調査して、買い物をする段階で何を買うかはすでに決めています。従ってインターネット上には商品の説明だけでなく、ユーザーからのレビューなどが大変有効になるのです。昔のように営業の担当者から商品の説明を受ける必要はないのです。インターネットでリサーチをし、レビューを読んで、納得して買う商品を決めたら、あとは価格の比較をして安いショップからものを買うことになります。

ここまでの話だと、営業は不要な存在ではないかという気がしてきませんか。確かにインターネットを使った情報収集などを考えると今までのような営業は不要です。しかし、営業はそれだけなのでしょうか。私は、営業にはいくつかの役割があると思っています。

(1) 今までお客様が考えていなかったアイデアを提供する。

インターネットを利用してリサーチをすることはできますが、それはあくまでもお客様が調べたいもの、つまり枠の中のリサーチです。営業は今まで持っていなかった考えを提供するために存在するのだと思います。

(2) 商品知識を売るのではなく信頼を売る

商品情報はインターネットで調べればわかります。商品の善し悪しもレビューを見ればある程度知ることができます。会社の情報も同じです。しかしながら、お客様が安心感や信頼を欲しているのだとしたら、それはインターネットではなく人に求められるのだと私は思います。

営業は、最近では少なくなりがちなお客様と企業にとっての接点なのです。ですからお客様を大切にしようとする気持ちを伝えるのが営業なのだと思います。なかなかジョブ・ディスクリプションで伝わりにくい内容ですが、人と人との接点が少なくなっている今、営業は本当に貴重な存在です。マーケティングも大切ですが、お客様と良い関係を築くには営業は欠かせない職種なのです。




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内倉憲一(うちくらけんいち)
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