カナダから帰宅すると、大仕事が待っていました。
週末、子供たちのサッカー観戦です。
何度見てもつくづくと感じるのは、国土が広いっていいことだなぁ、ってことです。
いつも彼らは芝生の上のサッカー専用グランドでプレーしています。
そのグランドは多くの場合、週末しか利用されていません。
日本の事情と比較して、なんとも恵まれている子供たちよ。
われわれの時は埃の舞う凸凹のグランド。しかも空いているときはほとんどなく、他者との共存がいつも頭痛の種でした。
そのためでしょうか、彼らは実にのびのびとプレーしています。
観戦している親たちからは絶えず励ましのエールをもらい、お互いも支えあっていて、見ていて楽しそう。誰が下手とか、上手いとか、そんなこと気にしている様子なく楽しんでます。
長女のチーム名はWild Catsと言いますが、無理に訳せば「野良猫軍団」となるでしょうか。この日の試合にも3-1で快勝して、さらに爪を研ぎました。
かわいさとたくましさをあわせ持った猫たちです。
この日の土曜日には長男のサッカーの試合観戦に行ってきました。
今回はコーチ代理としてライン引きを手伝うために開始30分前に現地到着。
すでにラインは他の父兄によって完成されていました。今回は余裕を持ってじっくりと試合観戦ができました。
そこで今回気づいたことです。
①長男がチームの中で最も小さい。身長だけでなく体重も最も低い数値でしょう。つまりヒョロヒョロしてます。したがって身体的なプレスには他の子に敵わず、よく倒されたり、当たり負けしてしまいます。
それでもハングリー・スピリットにおいてはチームでトップクラスです。
②つまり常にボールを全力で追いかけ、チャンスと見ると果敢にチャレンジを惜しみません。
それゆえ今期は彼が得点王で8点目。2位の3点を大きく引き離しています。
この日も1-0でチームの勝利に貢献した唯一の得点は彼のドリブルシュートでした。
③こう書くと飛びぬけて上手なプレーヤーであるかのように見受けられるでしょう。
ところがそうでもないのです。彼に特別なスキルがあるわけではありません。ただ我武者羅にボールに喰らいついているのでチャンスを物にできるのです。
彼よりもうまい選手はセレクト(選抜)チームにすでに引っ越しています。
たぶんそのセレクトのテストを受けたら彼は合格はできないでしょう。
④彼は勝負にかける意気込みはありますが、その結果に浮き沈みはしていません。
また自分が得点王だ、勝利に最も貢献していると言ってうぬぼれることもありません。この点は私の子供時代と大いに違う点です。
つまり彼は親からの期待に応えようとか、親やチームメイトからの愛や賞賛をもらうことがプレイの動機になっていないのです。カッコウをつける必要もなく、成功しておごることもなく、うまくできなくて落ち込むこともありません。
⑤負けるときも、勝ったときも"Good Job”と言って褒め、「楽しんだか?」と私たちは聞き続けました。
サッカーを純粋に楽しんでほしい、チームとの協調行動に喜びを見出してほしいとの私たち親の主眼が効いているのかな、多少自分たちの親業も認めていいかな、と思ったりしながら1時間の観戦を終えました。
この日の午前に、長男のサッカーの試合がありました。
この日の午後はタコマでの家庭集会があるため、早朝から説教の準備をしていました。
もっと早くから準備を始めれば余裕を持って週末を過ごすことができたはずです。追い詰めらなければエンジンがかかってこないのは、直前でないと試験勉強に取り組まない学生時代の名残でしょうか。
後10分…後5分……ついに試合開始時刻となってしまいました。
それでもまだ私は机にかじりついています。
切羽詰まるといよいよインスピレーションが湧き上がってきて、ペンもスラスラ走り出します。
「ごめんね、かい君」
心のどこかでそうつぶやきながら、降りてきたインスピレーション(?)を残らず受け取ろうとする格闘がいつまでも続きます。
これ以上遅れたら試合が終わってしまう段階になってようやく立ち上がりました。高速道路を走行中、妻からの試合実況情報がテキストメッセージで届きました。
「3-0です。残念ねえ、かいがその3得点入れたというのに、あなたは見逃してしまったわねえ」
60マイルで走っている周囲の車が、歩いているほどのスローモーションにしか見えません。
ようやくイサクアにある試合会場に到着して後、彼がドリブルでゴールしたもう1得点は見ることができました。
しかし、初めて成功したヘディングシュートでの2ゴールを見逃がしたのが悔やまれてなりません。
この痛みと悔しさとをバネにして、次回から早目の準備を心掛けたいです。
本日午前から長男のサッカー観戦。
かつては見ているこちらがやきもきしてストレスが溜まるばかりであった。
なぜあんなボールを受け止めないんだ、どこにけってるんだ、オープンスペースに走るんだ、、、とばかりに。
今期初めての試合。
4年生ともなり、数年間プレーを続けた成果か、試合らしく見える。
子供は成長する。
大人は衰えるばかり。
かつて観戦に来てくれていたグランパアやグランマアは、こう今期から来れない。
グランパアの認知力がスポーツを理解できないところまで進み、グランマアは人口の膝を移植して椅子から立ち上がるのも難儀している。
試合結果は2-1で長男のチームの勝利。
その2得点は長男がゲットした。
毎日のように私とサッカーしている成果か。
彼はドリブルがすこぶるうまい。
多少かっこよく言えば、あの2点をグランパアとグランマアの二人にそれぞれ捧げたい。
先ほどサッカーフィールドのライン引きを終えて帰ってきました。
家内が今期、長女のサッカーコーチを引き受け、毎週二日間、十数名の女の子たちにサッカーをコーチするようになりました。その役割の一つに、試合会場にラインを引く仕事があります。
わたしの帰宅が今夜は遅くなりましたので、夕食が済むと家族で急ぎ出立。ライン引きやチョークの納められた倉庫まで車を走らせ、それらを載せてサッカー場へ。
ぎっしりと詰め込まれた袋は米袋ほどの大きさですが、重さはその何倍もあり、女性では車に搬入できないのです。
ライン引きは日没との競争となりましたが、残照が残る中、真っ暗になる直前に完成しました。
3袋のチョークをすべて使用したところで終わり、ここでもギリギリとなりました。
これで明日、子供たちの歓声が聞けそうです。
なでしこがオリンピック決勝で米国に負けてしまった。
健闘したなでしこの一人ひとりに感謝したい。
サッカー大国の米国相手に互角の試合運びはたいした者だ。
東洋の小さな女の子たちが世界を相手にここまでたどり着いたこと自体が尋常でない。
サッカー人口とその設備をはじめとする環境の差は歴然としている。
シアトル近辺では、女の子も男の子と同様にいくつもの女子サッカーチームがあって、シーズンになると毎週試合がある。長女もこれまで毎年チームに所属しているが、おそらく学校の半数以上の生徒らはサッカーチームに所属している。その試合会場もすごい。たいていの場合は芝生でのピッチが用意されている。
しかもそうやってサッカーに興じているのは子供ばかりではない。
成年女子のリーグがあって、数十の女子チームが毎週ボールを追いかけている。
家内はそのチームでキャプテンとして数十年間もプレイを続けている。
なでしこの沢選手が子供時代に男の子のチームでプレイしていたというが、ここではそのような苦労はない。
そんな中でのなでしこの活躍。
本来の「大和なでしこ」の意味は、スポーツと無縁で’お人やかに慎ましく'であったとしても、そんなことどうでもいい。
夢を追いかけ、夢に生きた一人ひとりに喝采を送りたい。
またその夢を描ける自由があることにも思いを馳せたい。
お隣の国では、兵役免除の特典がほしくてメダルを目指しているらしい。
その北の国では、高級アパートや車といったニンジンがぶら下がっているのでメダルがほしいらしい。かつて南の国にサッカーで負けた北選手は、5年間の炭鉱所強制労働に送られたそうだ。
楽しいから、好きだから、したいからスポーツができる国にいる幸い。
明日、オリンピックの女子サッカーの決勝戦がある。
なでしことの対戦は言うまでもなく米国で、昨年のWカップと同じカード。
実に面白い!
我が家には日本人と米国人がいるわけで、最も愛国心が高揚される国際スポーツの決勝戦でどちらの国を応援するべきか? ことによると、家庭内分裂を引き起こすか?
昨年の例で言うと、家族全員がなでしこを応援していた。
私以外は山形県の牧師館で未明に起きてのTV観戦。その米国時間は礼拝の最中で私はもちろん見ることはできなかった。
祝祷をささげるときになって胸ポケットの携帯電話が鳴った。もちろんキャッチできなかったが、それが試合終了の瞬間だった。
「日本が勝ったよ~」という家内からの歓喜極まる涙声を改めて聞いたのがそれからしばらくたった時。
あの時、震災と原発の後遺症で日本中が苦しんでいる時だった。
なでしこ、勇気をありがとう。
今回、昨年の勝利が偶発でなかったと証明させたいと、今回もなでしこ側に回る家内。
私はもちろんなでしこ派。
体格の大きさや身体能力は大きな開きがある。
個人戦ではとても西洋人にかなわないが、短いパスワークによる組織力を生かした戦術でこれまで勝利をもたらしてきた。
サッカーには、その国民性が顕われる所以。
一人の光るスターに寄らず、チームワークによる勝利貢献こそ、11人サッカーの見所ではないか。
身体の大きさに優位性が比例するのは明らかだ。
その単純な原理を、個人の走力とスキル、集団の意思疎通力が凌ぐところにスポーツの醍醐味がある。
柔道で言うなら、「柔よく剛を制す」といったところか。
さて、私も熱くなってきた。
自分たちのプレーを出し切って楽しんでください、なでしこさん。
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