南米アルゼンチンの約1億9300万年前の地層から発見された化石に基づく草食恐竜の群れの想像図。恐竜が群れで生活した最古の証拠と発表された(英サイエンティフィック・リポーツ誌、ホルヘ・ゴンザレス氏提供)
南米アルゼンチン南部サンタクルス州の約1億9300万年前(ジュラ紀初期)の地層から、草食恐竜の卵や子、成体の化石が多数まとまって発見されています。同国のエジディオ・フェルグリオ古生物学博物館などの国際研究チームが22日、「恐竜が群れを成して暮らしていた最古の証拠」と英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表しています。
生物の群れの生活は助け合うことで生き残る可能性が高まります。証拠となる化石は発見されていませんが、もっと古い時代の恐竜から始まっていたと考えられるといいます。
この恐竜の学名は「ムスサウルス・パタゴニクス」で、ムスサウルスは「マウストカゲ」の意味。最初にマウス並みに小さい化石が見つかったため名付けられました。しかし、幼少期は小さく四足で歩行するが、成長すると後ろ脚で二足歩行し、体重1.5トン程度に大きくなったと推定されています。
化石は近年の発掘で卵が100個強、子や成体の骨格化石が約70個体分見つかっています。このうち1歳未満とみられる子の化石は、11個体が1カ所に折り重なるように倒れていたといいます。雨期に湖になる所の近くで洪水に遭ったか、砂嵐で大量の砂に埋まったとみられています。巣の中にあったとみられる卵の中身をX線で調べると、ふ化が近い卵もあったようです。
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