ファルコン昆虫記(867)【マダラアシゾウムシ】
6月
26日
体長は細長い口吻を除くと15mm程度です。体の地色は黒ですが、全体に黄褐色、灰黄色、灰白色等の鱗毛が斑紋を作るように密生しているのであまり黒くは見えません。頭部は短くて半球状になっており、口吻は長くて、前方に向かって細くなっていますが、普段は前胸の腹部にある溝に格納されています。
前翅には粗大な点刻の列が十条あり、その列の間の室はとても幅が狭くてその第2間室に3個、第4間室に3個、第6間室に1個、それに肩の部分に1個の顕著な瘤条の隆起があります。歩脚には黄褐色と灰褐色の輪紋があり、各歩脚の腿節は末端部が棍棒状に太くなっており、その内側には1つの歯状突起があるという特徴が目立つ種です。
ウルシの新芽を食害すると言われています。5~10月に平地から山地まで出現し、広葉樹林でアラカシやヌルデに見られる普通種で、樹にとまっていますと、体表が樹木に擬態していますので、見つけにくいのですが、白い壁にいましたので、運よく目に留まりました。