生理が約一か月遅れると、
妊娠8~9週です。
その時の胎児の大きさは約2cmです。
そして、
約2cmの胎児の心臓は、
大人が全力で走っているときの心臓
と同じぐらいのスピードで、
1分間に約170回も
打ち続けているのです。
すごいです。
発育のスピードは驚異的で
生命力はすごいのです。
命を授かることに、
絶対はありません(卵の運命があるので)が、
心身両面からの子宮内環境が良くなれば、
赤ちゃんを抱きしめることができますよ。
詩;相田みつを (書;義父)
流産、死産して
こころがうつろになっている方へ。
どうして流産・死産したのか?
何がいけなかったのか?
これからどうすれば?
もうあんな辛いことは絶対いや。
妊娠がこわい。
検査して治療すれば
絶対 大丈夫なのか?
不安と抑うつで
頭の中が悶々としているとき、
詩人、書家 相田みつを さん
の名言・格言がひとつの光
を与えてくれるかもしれません。
自分の弱さをさらけ出したような
そんな言葉と書道は、
こころの奥に響いてきます。
七転八倒
つまづいたり
ころんだりするほうが
自然なんだな
人間だもの
相田みつを の名言・格言より
葉酸サプリメントは、
妊娠の1か月以上前から妊娠6週末まで、
1日0.4mgを摂取すれば、
児の神経管閉鎖不全を予防する効果が
期待されています。
しかし、
残念ながら、流産を予防する効果は
ありません。
以前は流産予防効果の可能性が
あるのではないかと思われましたが、
その後の大規模な研究調査で、
その効果はありませんでした。
(Lancet, 2001; 9284:796-800)
ナイアシン(ビタミンB3)も、
現時点では、
サプリメントとして摂取することが
先天性奇形だけでなく、
一部の流産の予防に役立つ可能性は
ありますが、
過剰な期待はできません。
今年の8月10日に重要な論文が
オーストラリアから発表されました。
(N Engl J Med 2017; 377:544-552)
ナイアシン(ビタミンB3)欠乏が
先天性奇形の原因になることを
人の遺伝子レベルで証明して、
補充すれば、
マウスでは奇形を予防できたという
内容です。
葉酸不足が先天性奇形のひとつの原因
であるというレベルの
重要な発見なのです。
今後、ナイアシン(ビタミンB3)が、
葉酸と同じぐらいの信頼レベルで、
妊婦のためのサプリメントとして
推奨されるかもしれません。
来院される不育症の患者さんの中で
保育士さんの割合が多い
ように感じています。
問診すると、
精神的な面として、
いつも子供に囲まれているので、
子供がまぶし過ぎて
仕事が辛いという傾向があります。
また、環境的に、
仕事の関係上、
トイレにあまりいけないためか、
水分補給が十分にできていない
ようです。
妊娠初期は特に、
1~2時間ごとに、
こまめに水分を補給して、
1日1.5リットル以上の水分補給
が必要です。
米国では、40歳以上になると、
卵子提供による体外受精の割合が
約一割にもなるそうです。
若い女性の卵子と夫の精子で
受精卵を作り、
着床前スクリーニング(PGS)(受精卵検査)で
すべての染色体を事前に調べた後、
子宮に戻す仕組みです。
成功率は50~60%ぐらいのようです。
最近、PGSは着床前遺伝子検査(PGT-A;
preimplantation genetic testing for aneuploidy)
とも呼ばれています。
日本では卵子提供を規制する法律は
ありませんが、
着床前スクリーニング(PGS)は
日本産婦人科学会において
現時点では認められていません。
日本産婦人科学会の報告によると、
2013年の1年間に行われた
体外受精の移植件数は約37万件で、
この治療で生まれた子どもの数は約4万人
ですから、
全体的にみた治療成功率は
移植件数の約1割と低いのです。
また、現在、約24人にⅠ人が
体外受精で生まれていますが、
治療件数の増加の割合に比べて、
生まれた子供の数の割合は
増えていません。
その主な原因は、
体外受精を受ける女性の高齢化と、
体外受精クリニックの技術差
ではないでしょうか。
ごく最近の米国では、
若い女性(第三者)のミトコンドリア提供により
受精卵を若返らせる体外受精
(米国FDA未承認)が注目されています。
また、核移植の実際例として、
若い女性の卵子の細胞核を取り除き、
そこへ高齢女性の卵子の細胞核を移植し、
高齢女性の夫の精子と体外受精させ、
高齢女性の子宮に移植して妊娠した方が、
すでに出産して、子供が生まれています。
子供は、両親の遺伝子に加え、
第三者の女性のミトコンドリアの
遺伝子(遺伝情報量は約1~2%?)も
受け継いでいることになります。
この核移植治療も
米国FDAは未承認ですが、
そのための企業もあるようで、
核移植の費用は約一千万円だそうです。
また、重い遺伝病の治療として、
ゲノム編集という技術を使い、
受精卵の段階で遺伝子治療も
行われています。
生殖医療の行き着く先には、
何が待っているのでしょうか?
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潜在性甲状腺機能低下症があり、
薬で正常になっていた患者さんが、
妊娠成立直後に検査したところ、
異常に機能低下していました。
生活状況をお聞きしたところ、
仕事中と就寝中のエアコンは、
低めに設定されており、
ときに下半身が寒いと
感じていたそうです。
軽度であっても
全身の代謝が低下している
潜在性甲状腺機能低下症の方が、
身体を冷やし過ぎれば、
子宮への血流も細ってしまいます。
危険、危険。
暑い日が続きますが、
妊娠初期の妊婦さんは、
就寝中のエアコン温度にも注意して、
1日1.5リットル以上の水分補給と、
部屋の中での軽いストレッチが
いいですよ。
妊娠して、
発育が遅れ気味のとき、
心配で、心配で、
今できることはないですか?
もうだめではないですか?
なぜ遅れ気味なのですか?
何がいけないのですか?
と、頭の中がもう
混乱されてしまうと思います。
そんなとき、
私はいろいろお話ししますが、
最後は、
「信じるしかない」
「信じてあげることが一番のできることです」
と、お話しします。
赤ちゃんはいつも生きようと
がんばっています。
ご本人が信じられれば、
赤ちゃんへの酸素供給は
細くなりませんよ。
「不育検査はしましたが異常なし。」
なのに、その後も流産(移植失敗)して、
検査が信用できない。
これからもたぶん失敗すると思う。
がんばるけど期待できない。
いつも先の事が不安。
そんな症状を 「予期不安」 と言います。
ときに、
神経が細やか過ぎるのです。
気が利きすぎるのです。
生殖ストレスが大きくなり、
そのストレスが原因となっている
かもしれません。
対策として、
子供の事については、
能天気に。
おおらかに。
今日の良かったことはなんですか?
今日もばんばったならば、あなたはえらい。
先の事なんて、誰にもわかりません。
今を精一杯生きていれば、
それでいいんです。
ときどき経験することですが、
他院で体外受精を相当数しても
失敗の連続で、
当院の心身両面の検査と治療に
納得していただき(!?)、
少し休もうと思った周期で
まさかの自然妊娠。
その後も順調に出産されるというケース。
やれることはすべてやったのだから、
どういう結果になろうとも
納得できる!
と前向きになれたとき、
不安が安心に変わったとき、
あなたのメンタルとメンエキが
卵を守ってくれるようなのです。
卵の発育には
メンタルとメンエキの
ふたつの寛容な状態が
良いのですから。
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