太陽の光に透ける
梅の花びら、花びら。
冬から春へ、
色艶やかに。
見ていると、
心の中にも花が咲き、
気分は白い雲の上、
こころがあくびをしています。
早春の花、
福寿草。
今年も会いに行ってきました。
土の中に強い根を持ち、
春になると、
約3cmの
それは美しい黄色い花を咲かせます。
土にしがみつくように、
決して目立たず、
片隅に、
遠慮気味に咲く花。
根は大きく、
しっかりしているんですよ。
生殖ストレスを持つと考えられる
不育症・着床障害の方の
典型的な認知行動パターンの一例を
まとめてみました。
1) 再度、妊娠・移植する (状況)
2) また、ダメかもしれないと思う (認知)
自分には育てられない何かがある
と考える (認知)
3) 不安になる (感情)
緊張する (感情)
4) 夜中によく目が覚める (身体)
お腹が痛い (身体)
5) 周囲に気を使う (行動)
子供を授かるため我慢する、頑張る (行動)
6) 今度も、たぶんダメだろうと考える (認知)
育てられるイメージが持てない (認知)
夫に申し訳ないと思う (認知)
周囲の期待が息苦しいと感じる (認知)
1) から 6)へ、
これは、こころの悪循環です。
認知行動療法の一例として、
まずは、できる範囲で、
もっと違う考え方はないかを
考えてみてください。
いろいろな方の人生を
見まわしてみてください。
あなたが楽になるこれからの人生を
考えてみてください。
家事や仕事と違って、
子供は授かりものですから
がんばった分だけ納得できる
わけではありません。
運命も隠れていますから。
でも、がんばっていることは、
あなたが一番わかっているはずです。
あなたの人生は、
どのような経過であれ、
かけがえのないものなのです。
自分の生活を大切にしてください。
あなたのお母さんからもらった命です。
子供を作るだけの命ではありません。
あなたが幸せになるための命ですから。
これからのあなたの人生、
妊活にも、期限を決めてください。
覚悟ができれば、
日々の生活に張りができます。
リラックスできるものがあれば、
それは、あなたの心(感情)と身体を
休めてくれます。
あなたに活力を与えてくれます。
米国とヨーロッパの一部のクリニックでは、
移植前の受精卵(胚盤胞)を、
顕微鏡による外見の検査ではなく、
細胞核のすべての染色体(遺伝子の集まり)を
数的に検査できる
「着床前スクリーニング(A-CGH法、NGS法)」
という検査が行われています。
移植前に卵の質(多くは染色体異常)が
高い確率で正常と考えられる受精卵を
何回も移植しているのに、
着床不成功か、
初期流産を繰り返されている
日本女性からの相談がときどきあります。
その多くの方は、
不育症としてのよく知られている治療は
何回もされているのです。
もちろん、絶対に正常卵とは言えず、
構造の異常や、モザイク異常による
原因の可能性もあります。
しかし、子宮内環境として、
過剰なストレスによる虚血状態、
あるいは、
同種免疫異常(アレルギー的な拒絶反応)
による原因がよくあるのです。
移植や採卵周期になると、
緊張と不安で胸がドキドキ、
心がソワソワしていませんか?
皮膚や粘膜が荒れやすく、
花粉、冷気、ホルモン薬等に
アレルギーになりやすくはありませんか?
1人目は無事に出産しているのに、
その後、流産を繰り返すなんて
考えてもいませんでした。
周りも理解してくれません。
近くの先生も、
「1人出産しているのだから、
偶然が続いただけですよ。」
と、検査もしてくれません。
と、このような相談がよくあります。
1人出産後の妊娠でも、
約10~15%の方が流産されています。
1人出産後に
2回連続して流産されている方は、
少なくとも 約2% あるのです。
決して稀な事ではありません。
不安であれば検査をしてください。
二人目によくある原因もありますよ。
たとえば、母乳を分泌するように働く
プロラクチンというホルモンが、
断乳したはずであっても、
まだ、少し多く出ている場合もあるのです。
そうすると、
プロラクチンというホルモンの値が
妊娠初期に高い場合、
卵巣機能にブレーキをかけ、
免疫系にも影響しますから、
流産の危険因子になるのです。
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現在の状況が、
妊娠したのにまた流産した。
良好胚を何回も移植しているのに
妊娠できない。
感情的に、
これから出産できるのか不安だ。
ときどき悲しくなり、ゆううつになる。
こんな状態の方へ
その感情の奥に、
ほとんど意識しない思い、考えがあるのですよ。
医学的には、
自動思考 (無意識の思い) といいます。
たとえば、上記の感情の自動思考として、
「普通の女性と違って自分は出産できない。」
「周囲の期待に応えられない。」
「自分は女性としてだめな人間だ。」
という思い、考えが隠れていませんか。
あなたの自動思考を捕まえて、
その自動思考を書き換えられれば
楽になるのです。
さらに、自分でできる
不育症、着床障害の精神療法に
なるのです。
この方法が認知(行動)療法です。
たとえば、
「検査して原因を見つければ
治療できるはず。」
「子供が居なくても
幸せそうな女性はたくさんいる。」
「自分が自分らしく、
張りのある生活をしていれば、
幸せに暮らせるはず。」
という思い、考えに書き換えられませんか。
自分を苦しめないで、
自分を楽にしてください。
2017年2月5日(日)の
13時より16時まで
第15回「青クリの会」を開催しました。
小雨の中、約40名の方が参加されました。
不育症と着床障害の全体像を
約40年前からの変化とともに、
お話しさせていただきました。
胎児を育てるために、
いかに子宮内膜環境の
免疫系とメンタル系が大切かを
お話ししました。
自己免疫異常としての
抗リン脂質抗体陽性に対しての
アスピリン、あるいはヘパリン治療でも
不成功の場合は、
特に、
同種免疫系(拒絶)と、
メンタル系の原因が
よく隠れているのです。
メンタル系のお話では、
認知行動モデルとしての
考え(認知)と
感情と
身体と
行動の関係を好転させることが、
不育症と着床障害の治療になる
ことをお話ししました。
認知行動モデルの改善法には、
自分自身でもできる部分があるのです。
次回の「青クリの会」は
6月頃に予定しています。
今月は、
2月19日(日)の13時30分から15時まで、
三重県立看護大学の大講堂で、
三重県不妊専門相談に関する事業として、
「繰り返す流産と体外受精不成功を
克服するために~心身両面から~」
というテーマで講演します。
出席ご希望があれば、
三重県立看護大学の
二村先生にご連絡ください。
Tel. 059-233-5614
さすがに2回連続で流産すると、
不安になると思います。
検査を受けたほうが良いのか
迷われると思います。
2回連続で流産すると
不育症と診断されますが、
必ずしも連続する原因があるとは
限りません。
偶然の胎児染色体異常により、
2回とも運命的に流産した確率も
約50%あるからです。
迷われたら、
まずは保険内だけで検査する
こともできますよ。
当院でしたら、初診時に
約1万円の自己負担で検査できます。
自分を他人と区別するために
自分の細胞には
自分だけのしるしがあります。
それを 「同種抗原」 と言い、
親から子へと遺伝されています。
そして自分と違う細胞(組織)を
体内で見つけたら、
自分の免疫細胞は非自己細胞を
攻撃(拒絶)するのです。
しかし例外もあります。
それが妊娠なのです。
その原因は現在でもはっきりしませんが、
胎盤になる細胞が重要で、
胎盤系を通じて、
受精卵と母体は、免疫学的に
適度に交流していることがわかっており、
その交流が
妊娠維持に重要であるようです。
不育症や着床障害の
大きな原因の一つとして、
受精卵と母体の情報交換不全が
存在しているのです。
ピシバニール免疫治療は、
その情報交換不全を適正な方向へ
誘導する治療法のひとつです。
詳しくは、
2月5日(日曜日)、13時からの
「青クリの会」にて、お話しします。
ご参加をお待ちしています。
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遺伝子を調べれば
すべてがわかるわけではないことが
最近の遺伝医学でわかってきました。
同じように、
子宮検査や、いろいろな血液検査で
異常がわかっても、
その異常が必ず原因になるとは
限りません。
原因は、
時間とともに変化しますし、
複数になることもあるのです。
また、治療も絶対的なものは
ありません。
不育症や着床障害では、
本人のメンタル状態により
子宮内膜内の
毛細血管(ラセン動脈)が
細くなってしまいます。
また、免疫細胞が
攻撃的になってしまいます。
メンタル面も関係している異常では、
なおさら、
「 不確実なものへの寛容なこころ 」
を育てることが
治療にとって非常に重要なのです。
詳しくは、
2月5日(日曜日)、13時からの
「青クリの会」にて、お話しします。
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