価格設定のお話

商品やサービスを開発して発売するときに、販売価格をどう設定するか、実は難しいのです。商品の機能を他社と比較して、価格を考えることが多いと思います。それと同時に経済学で言う需要と供給のバランスも考えます。最近はチップの製造ができないという理由で、様々な製品が品不足になっています。需要が供給を上回っているため、数少ない製品を販売する場合に、価格の割増が行われるのです。これはMSRP 方式と言い、メーカー希望小売価格の表示が義務付けられている自動車業界で顕著です。つまり、新車の販売台数が少ないため、希望小売価格に上乗せして販売しています。

今日はこのような特殊な環境ではなく、商品価格を決める場合のお話をしたいと思っています。商品には、独自性・専門性が高いものと、誰でも使えるものの2種類があると思います。独自性・専門性が高い商品は高い金額で売れますが、誰でも使える商品は価格が勝負になってきます。

自分が売っているものが独自性・専門性が高い商品なのか、それとも誰でも使えるものなのかを考え、それに見合った価格を設定することが大切です。何でも安ければ売れるというものではありません。また誰にでも売れる商品であれば価格を安くする前に、どのような付加価値をつけられるか考えてみるのも良いと思います。

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内倉憲一（うちくらけんいち）
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