2月
2日,
2022年
「ボス・マネジメント」のすすめ
今日のテーマは「ボス・マネジメント」
ボスって、会社の上司?
はい!「あなたの上司をマネジメントする」ことについて、私の苦い経験も交えながら触れたいと思います。
マネジメントと言うと、ちょっとピンと来ないので、「上司との関係を構築する・管理する」と表現した方が分かりやすいかと思います。
今日の章立て
1.「ボス・マネジメント」の重要性
2.具体的な方法
3.「ボス・マネ」のビフォー&アフター
1.「ボス・マネジメント」の重要性
(1)そもそも、なぜ・何のためにボスは存在するのか?
こんなことを問う機会は少ないと思います。私も組織を離れてみて、改めて気付く素朴な疑問ではあります。しかし当たり前ですが、組織には必要だから存在しているのです。
上司の存在という点で、私が長く外資系企業に勤務して段々見えてきたのは、外資系企業の日本法人の社長には、実はたくさんのボスが存在する、ということ。つまり組織上でより上位レベルから、何かをマネジメントするために上司が存在する、という事実です。
米国企業であれば米国本社の会長・CEOには、その人の直属の上司は存在しないかも知れません。very topだからです。しかし、それ以外の社内の役職者には上司が歴然といるものです。そして、社長とか事業部長という職位に応じた存在意義があり、その職位のミッション・役割があるのは当たり前のこと。
私も30年以上に渡って色々な上司と協業してきましたが、本当に様々な上司がいました。人柄・能力・経験・スキル、そして管理手法などの観点で十人十色。
もちろん、その方個人としての感情や想いも人それぞれです。従って、その職位で求められるミッションに起因する行動様式と、その上司の感情や想いは切り離して考えた方が良い、というのが私の実感値です。
つまり「この人はこういう振る舞いをするが、それはこの人自身の考え方に必ずしも基づくものでは無いかも知れない。組織がそういう考え方や行動様式をその上司に要求している場合もある。」
このような捉えた方をした方が、その上司を支える部下としては納得する、気が休まることも多いかも知れません。
(2)感情と行動の整合
感情の動きと行動スタイルとが100%、整合が取れていることが望ましいですが、会社組織ではなかなか難しいのが現実です。従ってボスという存在の機能的な側面も勘案した方が良いことも多いです。
つまり、あなた自身の目標・目的やミッションを果たすために、上司を効果的に活用する、という発想です。上司の感情面や想いに寄り添い過ぎるのは、あなた自身を押し殺すことになってしまう可能性もあります。しかし一方、上司の感情や想いと余りに懸け離れた行動をあなたが取ると、同じ職場を共にする人間同士としては、仕事が進めずらくなってしまいます。このバランスが大切ということになります。
2.具体的な方法
(1)バランスの問題
上司を「機能的」な側面と「感情的」な側面のバランスを取りながら、上手く協業するためにはどうしたら良いでしょうか?
ここで上司と「協業する」と表現していることに意味があります。「上司を支える」という表現がありますが、個人的には上下関係の匂いが強い印象を受けます。私はむしろボスや上司は「役割」だと捉えています。そして一方、部下の方も、上司が率いる部課やチームをの目的を達成するためにある職務を担当する「役割」を担う者。
この両者がお互いに果たすべき職務を粛々と実行することで、ある目的が達成される。ラグビーで言うと、「バックス」や「フォワード」のメンバーと、「スタンドオフ」のように、ポジションが異なるという関係性です。
(2)具体的な方法
上司との関係づくりを進める方法としては、以下のステップに沿うことが望ましいと思います。
その1.上司を理解する
その2.自分を理解する
その3.お互いの関係性を構築し管理する
こう列挙すると、突飛でもマジックでもなく「なーんだ!」と平板な印象を持たれるかと思います。そうなんです、そんな難しいことでは無く、実は上司との関係づくりだけに限った方法というよりは、他人と協業する際に採用したい基本的は方法です。
敢えて「上司との関係づくり」という観点で、上記①②③に若干の説明を付け加えるとすると、以下のポイントが挙げられます。
①上司が見ているものは、部下であるあなたとは異なる
上司がその上位から期待されている目標値やミッションから推察するに、置かれた環境やプレッシャーの度合が異なることは容易に想像が付きます。ここは部下であるあなたが、その状況を積極的に理解し、共感することが求められる部分です。
例えば部下であるあなたは、依頼された業績分析レポートを書き終え、上司に提出すれば、それで自分の業務は完了です。しかし一方、そのレポートを受け取った上司には、恐らくその後工程に業務が待っているはずです。このことに部下が思いを馳せているかどうか、が重要です。
②自分の「何を」理解するのか?
今さら自分を理解する、と言っても...。その通りですね!上司との協業という観点で自分の「何を」理解したら良いのか? それは自分の仕事に対する考え方や向き合い方を理解する、ということです。
具体的には、業務に関する手続き・やり方などの「行動面」、及び、それを支える心構えや好みなどの「心や感情面」についてです。計画的に緻密に業務をこなしたいのか、集中して短期的に成果物を完成させるのか?など、仕事の進め方のくせのようなものを自分なりに把握・理解するということです。
③関係構築の第一歩は「ワークスタイル」の整合から
上記で触れたように、自分の好みの業務の進め方があるということは、取りも直さずあなたの上司にも同様なものがある、ということです。つまり関係性の構築の第一歩は、上司の「ワークスタイル」を理解し、それに自分を合わせて行くことだと思います。残念ながら相手は変えられませんし、上司なら猶更です。ここは協業する部下として、上司を理解して一歩、譲る姿勢が大切です。
3.「ボス・マネ」のビフォー&アフター
上記の具体的方法のその1からその3が出来たら、どういう効果が得られそうでしょうか? 自分が上司として協業する部下を想像してみると、部下として上司との関係構築がイメージが沸くように思います。恐らく下記のような変化が期待できるのではないでしょうか?
(1)お互いの得意・不得意が分かるようになるので、無用のコンフリクトが回避できる。
(2)情報の流れがスムーズになる
(3)相互信頼の土台が出来る
これらが達成されると、上司との関係性はどのように変化するでしょうか?
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
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