ビングオーグレンダールの1897年製、Effie Hegermann-Lindenkroneの一夜茸文蓋付壷である。
実はこの壷、購入したとき蓋がなかった。そのため、一番最初のマイコレクション展とアールヌーヴォー装飾磁器展では蓋無しで展示をし、図録の写真も蓋無しでいずれも花瓶として掲載されている。ところが、2018年にドイツのコレクターのK氏から、1898年1月にドイツで発行された北欧ストックホルム博覧会の記事が送られてきた。それによれば、この一夜茸の壷は1897年にストックホルムで行われた北欧工芸博覧会に出展されて、さらに掲載されていた展覧会の写真によれば、蓋があることがわかったのである。
そこで、釉下彩作品の作家でもある高木典利さんにお願いして、この蓋を作製していただき、ヤマザキマザック美術館で行われたマイコレクション展「ロイヤルコペンハーゲンのアールヌーヴォー」に出展した。
展覧会が終わって、戻ってきたときにアップすればよかったのだが、いろいろと忙しく、最近、高木さんの作品をいくつか購入したので、HPに追記した次第である。高木さんには、タコのインク壷の蓋も作ってもらっている。http://home.h00.itscom.net/shiokawa/rc_octopus_inktray.html
展覧会では、制作過程も展示したので、素地のままの蓋(3番目の写真右)、青緑系の蓋(3番目の写真左)、そして、完成形の蓋(3番目の写真中央)の3つがある。また、配色のためのテストピースもたくさんあり、すべてガイドブックに掲載されている。下記のJAPPI NEWSLETTER JUNE 2019にも掲載されているので、興味のある方は見てください。https://www.jappi.jp/letter/pdf/201906_04.pdf#search=%27%E5%A1%A9%E5%B7%9D%E5%8D%9A%E7%BE%A9%27
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