今日の明け方は少し肌寒かった・・・。お昼時になると湿気が多くて蒸し暑く感じましたが、
それでも少し前の強烈な暑さからは、
だいぶ遠のいたかな・・・。ということで、
今日のお昼は五目焼きそば、
そしてエビチリ。
チリソースが多すぎるような・・・、
エビがソースの下に沈んで、
姿がよく見えないですからね・・・。
箸でほじってソースの上に浮かせてパチリ。少し涼しくなると熱ものそばが食べたくなります。
激辛タンタン麺にしようか一瞬迷いましたが、
まだちょっと早い・・・。
穂高岳山荘の夜は、
人の多さと物音のうるさいのと、
少々暑さで眠れなかった・・・。
とはいっても、
いびきが響き渡るまでには寝入ってしまった。午前3:30起床。
子や全体が目覚めた感じで、
あっちこっちで出発の準備が始まっていた。
奥穂高岳の頂上でのご来光を目指しているのだ。
思いは一緒で着替えとザックのパッキングを急いだ。ヘッドランプを頭に乗せて外へ出ると、
東の空が若干赤く染まってきている。
ご来光もそこまで来ているようだ。
昨日見た奥穂高岳の取り付きの岸壁に向かった。
寝起きの状態からいきなりの垂直の登り・・・。
これはなかなかきつい・・・(>_垂直の壁を突破して、
岩の急角度の登りをひたすら登り続ける。
次第に空は白み始め、
雲海が目に入ってくる。
東の空はますます赤く染まってきた。結局、頂上でのご来光は間に合わず・・・。
しかし、ちょうど視界が開けたところで太陽が昇ってきた。
山の朝での最も感動的な一瞬だ!!
ご来光というのも、
実はそうそう簡単にめぐり合うわけではなく、
雲が頂上まで上がっていれば見ることは出来ない。
山小屋が頂上から離れているとこれもなかなか難しい・・・。
しかし、なんと言ってもお天気にものすごく左右される。
この日も天気予報は必ずしも良くはなかった。
まあ、運としか言いようのない一瞬だった。しかし、太陽というのは登る速度は驚くほど速い。
あっ!という間に雲の上まで上がってしまう。
この登ってくる速さを見ていると、
人間もこの速度で老いているってことだと思う・・・。
なんとなく恐ろしくなる一瞬でもある・・・。ご来光を見た後は、ひたすら頂上を目指す。
さすがに日本第三位の高峰の登りはきつい!!
ようやく頂上の人影が視界に入ってきた。回りには一面の雲海が広がっていた。
涸沢岳を空身で往復して、
まだ夕食までは時間がある。小屋の中にザックを運び込んで、
フリースペースの椅子に座り込む。
このスペースは真ん中にストーブが置かれていて、
回りの壁に椅子が並べられている。
なかなかすわり心地が良い。小屋に備え付けの写真集、小説、エッセイ集などなど・・・。
山の関する読み物が自由に手に取ることが出来る。
コーヒーを片手にボケッとしていることも出来る。
今日の登りを振り返りつつ、
ゆったりと時間が流れる。
最高に贅沢な至福の時間だ。置くには談話室も有り、
山の話でなかなかにぎやかな会話が聞こえてくる。
この山荘はさすがに北アルプスの盟主、
奥穂高の頂上直下にあり、
奥穂高岳を目指す登山者が、
いろいろなルートから一気に集まってくる。
小屋の規模もかなりのものだ。激しい呼吸で登っている時間の刻みとはまったく対照的な、
少々間延びしたような、
この時間の流れは、
普段の生活ではまったく感じることが出来ない感覚だ。6時少し前に食事の時間となる。
おっくうに体を動かして食堂に行く。
おかずは山小屋とは思えないくらい品数があり、
味付けもおいしい!!
ご飯のお代わりも自由で、
もちろんお代わりをする。
この食事で何を一番感じたか・・・、
一番感じたのは、味噌汁が異常においしく感じられた。
普段の生活では感じたことがないおいしさだ。
今日の登りで大汗をかき、
塩分も相当出てしまったのが原因だと思う・・・。
なんだか味覚が変わってしまったような感覚だった。
三杯もお代わりしてしまった・・・。食事が済むともう少し明るい外を歩いたり、
夕暮れを写真に撮ったりして、
今日の寝床に横になる。
穂高岳山荘といえども、
寝床はいきなり山小屋そのもので、かいこ棚。
この二階となると相当天井が近い。
かなり混雑しているために、
布団も隙間なく敷き詰められている。
ここでとにかく睡眠をとらなければならない。山小屋で寝るということは、
即いびきとの戦いになる。
これはもう壮絶で、
いびきの大合唱が始まる前に眠れるかどうかが、
その夜の睡眠を、
どのくらい快適に取れるかどうかの勝敗を分けることになる。
いびきの大合唱が始まってからでは快適な睡眠は難しい・・・。
翌日は寝不足のまま山登りだ・・・。
これはかなりつらい行動となる。最後の写真の「奥穂高岳」の垂直の岸壁を登るには、
ちょいとつらいかも・・・((+_+))。
しかもご来光を目指して暗いうちに出発となればなおさらだ!!
とにかくいち早く眠り込むのみだ・・・。
太陽が沈みきって空に闇が迫るころ、
岩山の上に月が出ていた・・・。風はいよいよ冷たく、
空気は乾ききっている。
まだまだ細い三日月は、
少し瞬いているようにも見える。この後に続く星空もすばらしい!!
山の夜は昼間とは違う、
また違った感動的な風景を準備していた。今回は、25年の登山歴の中でも屈指の好条件にめぐり合った。
日ごろの行いの成果だと勝手に思いたい・・・。
ドイツ語で朝焼けが「モルゲンロート」
そして夕焼けは「アーベントロート」今まさに落ちようとしている太陽が、
今日の別れを惜しむかのように、
山の頂を照らしている・・・。3000メートルを超えてこそ眺めることの出来る風景・・・。
荘厳な静けさに包まれる瞬間だ。
ようやく行く手に、
小屋がちらりと見えてくる・・・。
もう少しだ!!小屋が見えてくると、
多少バテていても最後の力で踏ん張れる。
しかし小屋直下というのは、
どこもどうしてこうも傾斜がきついのだろうか、
意地悪ということもないと思うが・・・。穂高岳山荘は、
穂高連峰を縦走する登山者が最後に目指す小屋だ。
規模も一番大きい。
前のスペースも広くゆったりしている。少し休憩して涸沢岳に向かう。
ザックを小屋においての登りだが、
ルンルンの散歩道というわけにもいかなかった。
やはりここまで来るとそれほどメインという山でもない、
この涸沢岳の登りでも決して楽ではなかった。しかし、回りの山々はスケールが大きく、
十分見ごたえがあった。帰りには明日チャレンジする奥穂高の、
堂々たる威容を誇る山塊が、
目前に広がっていた。
登り進むうちに、
いよいよ道は険しくなってくる。
垂直の岸壁にかけられた梯子を超え、
かなりの大岩の上を歩いていく。
巨大化していく岩を超えるのは、
呼吸が苦しくなった身には結構堪える。不意に後ろを振り返ると、
今日の登りの基点となった、
涸沢カールがはるか下になって見えていた。
氷河によって削り取られて、
すり鉢の底のようになっているのがよく分かる。
大自然の圧倒的なエネルギーを感じずにはいられない。
万年雪が凍りついてできている雪田が、
かなりの面積を占めているのに意外な感じがした。
下にいる時にはこれほどのものとは思えなかった・・・。しばらく登り続けると、
登山道から外れてというより、
完全に反対側にうずくまっている登山者を見た。
オレンジ色のザックを担いでいる。そばにいた若い登山者が語るには、
滑落したとのこと・・・。
どうやら知らずに登山道をはぜれてしまって、
斜面を滑り落ちたらしい。ベテランと思しき登山者が、
途中まで歩いていきタオルを渡している。
かなり血を流しているようだ。
励まされてのことか立ち上がって歩き始めると、
一瞬よろめく・・・。
見ていてハラハラさせられる。とにかく登山道に戻れそうなところまで歩くしかない。
少しづつ登り始めている。
われわれもとにかく登らなければならないので、
少し緊張しながら登っていくと、
ちょうど、こちら側の登山道へ歩いてくるところで顔を合わせた。顔半分が「お岩さん」状態だった・・・。
滑り落ちる時に擦ったものと思われる。
ジロジロ見ることも出来ないので、
すぐに前を向いて通り過ぎたが、
ちょっとその顔の印象は忘れられなかった。後から別の登山者に聞いたところによると、
ヘリコプターで運ばれていったとのことだった。
3000メートルを超える山に登っていると、
自分でも気がつかないうちに、
登山道を外れて歩いていることがある。
話は古く18年年近く前になるが、
剣岳を登山仲間から少し遅れて登っていると、
いつの間にか脇の少しくだりの道に入ってしまい、
少し歩いていしまった・・・。
ハッとして我に返って、
(おかしい・・・)と思って、
急いで戻ったことがある・・・。
何でその道に入っていたか今でも分からない・・・。
そのまま行ってしまえばもちろんアウトだった。やはり日本アルプスと呼ばれる山域を登るときは、
ほんとに気をつけないといけないと思う。
穂高岳、槍ヶ岳など名前はメジャーではあるが、
やはり相当な険しさを持っているということだ。
2年前の谷川岳では顔面を岩にぶつけてしまった・・・。
大事には至らなかった怪我ではあるが・・・。両手を使って3点支持を確実にして、
ますます急になる岩の道を登っていく・・・。
穂高岳山荘までもう少しだ・・・。
涸沢岳から見た「北穂高岳」です。北峰と南峰と呼ばれている、
二つの頂を持っている。涸沢カールから北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、
と、結ぶ銃走路は天下の険難!!イヤハヤ足場も悪くしかも落石もある。
このルートから北登山者を見ると、
ヘルメットをかぶっている人が多い。
8月のはじめに落石で命を落とす事故が記録されている。まあ、只者じゃない風体を晒している・・・。「北穂高岳」の右側にポコッと出っ張っているのが、
これこそ天下一の難関縦走路、
槍ヶ岳、北穂高岳、奥穂高岳を結ぶ「大キレット」。
その最後の難関になる「長谷川ピーク」、
いわゆる飛騨泣きの難所だ。
19年前に大キレットを縦走したとき、
鎖、梯子の連続で恐怖したのを思い出す・・・。後ろに晴れていれば「槍ヶ岳」を望むことが出来るのだが、
残念ながらこの日はすでに雲が上がってきていて、
「槍ヶ岳」を望むことは出来なかった。この「北穂高岳」の岸壁を越える登山者を写したのが、
コメント欄の写真↓
涸沢小屋を出て、
しばらく歩くといよいよ岩ゴロゴロの難路が立ちはだかる。岩の道を歩くのは平坦な登り道と違って、
体のバランスを保つのがなかなか大変だ。
自然と足で踏ん張って歩いている。
知らず知らず夢中で歩いていると、
いつの間にか体力を消耗しており、
登りが急角度になると、
突然体全体が苦し苦なっていることに気がつく。休憩の間隔が短くなっていく。
気持ちは急いで登りたいのだが、
体が、特に呼吸がついていかない・・・。
肩で息をしており、呼吸も超荒くなっている・・・。
汗が全身から噴出している。登りの途中には断崖絶壁の岩が見えていたり、
涸沢槍の優美な姿も見えているが、
眺めて感想が持てるという余裕がない。
デジカメに収めるのが精一杯だ・・・。登りは「ザイテングラード」登山道に突入しており、
急角度の岩登りに変化する。
ここからは足を滑らせるとかなり危険だ。
重なっている岩もかなり大型になってくる。
足を滑らせると大怪我に即、つながる。
この一つ一つの大岩を越えていくのは、
足ばかりでなく両手も使う・・・。
慎重な三点支持が必要になってくる。油断大敵だ!!
残暑ますます厳しい…。
結局お昼は冷やし中華。
「みそだれ」というのがなかなか美味しかった!
野菜サラダ付きということで…。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ