冷温停止状態
8月
8日
福島第一原発事故後、当時の民主党野田内閣で初めて生まれた新語で、冷温停止とは違う。
その定義は
(1)圧力容器底部の温度がおおむねセ氏100度以下になっていること
(2)格納容器からの放射性物質の放出を管理し、追加的な放射線放出による公衆被曝線量を大幅に抑制していること
(3)これらの条件を維持するため、循環注水冷却システムの中期的安全が確保されていること
2011年12月16日
原子力災害対策本部は、炉心溶融を起こした1~3号機がすべて冷温停止状態に達したことを発表した。
しかし、実際にはこの新語の定義も満たしたことはなさそうだ。
この図は福島第一原発の現在の状況をわかりやすく表現していると思う。
実際には溶融した核燃料は、1箇所ではなく、幾つかの穴を掘りつづけているのではないだろうか?
これは、福島第一原発の処理が石棺でも解決しなかったことを意味する。
このまま汚染がひどくなる(あるいは明らかになる)可能性が強い。
希望的には溶融した核燃料が、地表環境に影響のないところまで突き進んでもらいたい。
解決方法としては、もうSFの世界になるだろう。
サンダーバードのジェットモグラで、地表環境に影響のない深さまで突き進み、そこに溶融核燃料を埋める。
「そんなのできるわけないだろ」という誰かの声が聞こえてきそうだ。
しかし、ひとたび何か起これば、これほどまでに対処の方法がない物を実用化していたのだ。
僕を含めた我々は、気付くのが遅すぎたのかもしれない。
さあ、どうする?