「１ドル＝１４４円２９銭」

２３日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前日比１円９０銭円高・ドル安の「１ドル＝１４４円３５〜４５銭」で取引を終えています。円の高値は「１ドル＝１４４円０５銭」、安値は「１ドル＝１４６円４８銭」でした。

２３日、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の＜パウエル議長＞は、カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演しました。近く利下げに転じる姿勢を示し、円買い・ドル売りが優勢になりました。

＜パウエル議長＞は物価の安定と雇用の最大化の２つの使命（デュアル・マンデート）を巡る双方のリスクに配慮し「政策を調整する時が来た」と述べています。利下げ幅の言及は避けたものの、今後の政策の道筋の「方向性は明確だ」と話しています。労働市場の一段の減速を防ぎたい考えも示し「強い労働市場を支えるために、できるすべてのことをする」とも語りました。

市場では「『時が来た』というパウエル議長の発言から市場は利下げ開始の確信を得た」とされ、「『労働市場を支えるためにできるすべてのことをする』との説明は予想外だった」ようです。大幅利下げ観測をけん制するとの見方もありましが、必要となれば積極的に利下げするとみた投資家がドル売りを強めたとの指摘もでています。

米債券相場では買いが広がり、長期金利は再建価格が高くなる、前日比（０．０５%）低い（３．８０％）で取引を終えています。日米金利差の縮小も円買い・ドル売りにつながりました。