No.167 「何でも話してね」では話してもらえない
5月
20日
対話をするとき、誰かと関係をよくしたいと思う時
誰かと向き合いたいと思う時、
「本音」というコミュニケーションが欠かせません。
こうした「本音」は「自己開示」と表現されることもあって
クライアントさんからのテーマでも
・人の目や意見が気になってなかなか自分を出せない
・自分の意見を言えない
・言おうとすると、言葉が詰まってフリーズしてしまう
・職場だと普段とは違って、笑ったりできず、積極性が失われてしまう
そんな困りごとから、「もっと自分を出したい」というお話をよく聴きます。
何がそうさせているのでしょうか?
自己開示・・・つまり開かれた自己があるとして、普段は閉じているわけですよね。
「なんでも話してね」と言われたからと言って
パッカーンといきなり全開できるものではなく、
少しずつ少しずつ、様子を見ながら、いつでも閉じられるように
少しずつ少しずつ、周りの様子を見ながら、
本当に開けてもいいのか?
どこまでなら開けても大丈夫だろうか?
どこまでなら、不安定な状態を受け入れてもらえて
自分が傷つかないで済むだろうか?
そうやって少しずつ少しずつ
「ここまでなら扉を開けてもよさそうだ」
「この人になら、ここまで開いて大丈夫そうだ」
だんだんと警戒心が安心感に変わっていくことで
「私は、ここまで扉を開くことができるのか」
「扉を開けてみると、こういうことが起きるのか」
小さな成功体験や自信を手に入れていく。
最初はゆっくりと恐る恐る開けていた扉を
「ここまでは大丈夫」ラインまでは素早く開けることが容易になる。
自分を開放できる環境があること
開放したことによる自己信頼と他者信頼の蓄積が大切です。
いつ、どこまで、扉を開けるのかは相手次第であって
いつ、どこまで、扉を開けてもらえるのかは、自分次第。
この人になら話しても大丈夫。
この人になら、話を聴いてもらいたい
そんな自分と関係性を磨いていきたいですね。
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