263缶 伝説のツナ缶「由比缶詰所 ホワイトシップ印 炙りビントロ(2024)」の実食と解説
10月
10日
“びん長鮪のハラモ肉を軽く『炙り』、一枚一枚丁寧に手作業ではがしたものを、その香ばしさと共に閉じ込めました。単品ではもちろん、パスタやサラダのトッピングとしてもお使いいただけます。”
由比缶詰所 ホワイトシップ印 炙りビントロ(2024モデル)
びんながまぐろトロ肉オリーブオイル漬スライス・高級品
こんなツナ缶です
■おねだん
高い(1,080円)
■魚の種類
ビンナガマグロ(ホワイトミート)のトロ肉
■液汁の種類
オリーブオイル漬け
■身のほぐし方
身を一枚一枚はがして、手作業で詰めた
■おすすめの食べ方
そのまま食べよう
伝説のツナ缶
お土産ツナ缶として定着した由比缶詰所が誇るラインナップのうち、門外不出の至宝「炙りビントロ」。炙りビントロそのものの詳しい解説は、2017モデルを参考されたい。本稿は2024モデルに絞った解説である。
「入手性を無視して、長井さんが最高と思うツナ缶は何ですか?」への答え。ビンナガのとろ肉を炙り、それを一つ一つ剥がし詰め、オリーブオイルに漬けたツナ缶。
10月10日は筆者の誕生日で、「缶詰の日・まぐろの日」。まぐろの日は漁協が1986年に、缶詰の日は缶詰の業界団体JCA-CANが1987年に登録した、どちらも結構歴史のある記念日である。
誕生日には毎回このツナ缶と、その時に飲みたい酒を開けることを目標にして毎年生きていて、今年もこの日を迎えることがかなったのである。今年は11日の缶詰の日イベントに合わせ静岡に滞在しているので、ホテルで執筆して公開している。
なお、炙りビントロは初版No.03からずっと「ツナ缶ブログのルールブレイカー」であり続けている。
・点数が(シーチキンLフレークを3点(入手性のみ5点)として)5点満点ではなく、6点満点。炙りビントロの味とグレードは、5点では評価しきれない
・通常、同一製品同一仕様のツナ缶は「枝番(No.08-6など)」が振られるところ、炙りビントロのみは年代ロットごとに新しいレビュー番号が払い出される。炙りビントロは毎年微妙に味が違うことを考慮しているが、それにしてもやりすぎている
・ほとんど使われない身のほぐし方「スライス」。これは規格化されていないツナ缶ブログ独自の呼称で、ソリッドはかたまり肉なのに対して、それをはがしたり切り取ったものをスライスと分類している
など、ツナ缶ブログとしても、筆者の中の立ち位置としても、特別なツナ缶なのがおわかりいただけるだろう。
前年以前のロットとの比較点は、やはり値段だろうか。
おねだん倍増、1,080円に
ながらくビンナガ不漁で製造そのものがなされていなかったが、今年の入手価格はほぼ倍増し、1,080円/個をマークした。値上げラッシュもあるだろうが、高級ツナ缶市場が発達したことで、作るのにかかる人的コストを製品価格に転嫁できたことが大きな理由に思う。
なお、これで直売所では5限になっていて、自社通販サイトではもちろん入手不可能……というのが年明け1月の様子だったが、10月現在は売り切れていた。
千円でも余裕で欲しいと思うファンは多かったということだろう。
直売所で直接買う以外の購入ルートはすべて非公式のものなので、くれぐれも購入方法には注意してほしい。2024.9製造。
缶を開けたところ
身が美しい。炙り目のスモークのような香りもあるし、目で見ても口に入れても楽しい。
今年は身がやわらかく、ほろほろと崩れてしまう。
御飯に合わせるのも、お酒に合わせるのも、抜群に美味しい。炊き込みご飯にするのはひっくり返ってしまうくらい美味すぎるので、そのまま食べるのがおすすめだ。
来年も同じように食べられるといいなあ……
各種評価、スペック
・グレード ★★★★★★ 6.0
・価格 ★★★★★★ 10.8 #1,080円/個(直売所)
・味覚評価 ★★★★★★ 6.0 #
・入手性 ★☆☆☆☆☆ 0.1 #直売所限定、2024ロットは終売
・原産国 国産
内容量90g 362kcal/缶 食塩相当量0.6g たんぱく質13.8g
原材料 びん長まぐろ(国産)、オリーブ油、食塩
JAN:なし 製造固有記号IM
製造者 株式会社由比缶詰所(静岡市清水区由比429-1)
Tuna canning review No.263
■「ツナ缶スーパーリンク!!」
・(No.118)炙りビントロ(2017産)

→炙りビントロそのものの解説は本項が詳しい。
・(No.03)炙りビントロ(2013産)

→7年前に書いた、2013年産炙りビントロの記事。正直このツナ缶があったからツナ缶ブログを立ち上げたと言っても過言ではない。
・(No.11)まぐろ油漬フレーク(綿実油)

→みんな好きって言うだけの理由はあるのよ。













