今年の読書(37)『ダブルマザー』辻堂ゆめ(幻冬舎)
6月
21日
<辻堂夢>による『ダブルマザー』は、2024年9月.19日に 発売されています。
暴投から目まぐるしい展開に引き付けられます。馬淵温子の一人娘「鈴」が、列車の飛び込み死亡します。1週間後。温子は娘のバッグの底に「柳島詩音」の学生証とスマホを見つけます。温子が「詩音」の連絡先に電話を入れると母親の「由里枝」が出て、「詩音」は「探さないで」という書置きを残し、1週間前から行方不明だといいます。
やがて家を訪ねてきた「由里枝」は、「スズ」の遺影を見て「詩音!」と叫びます。二人は瓜二つでした。
亡くなったのは「鈴」なのか「詩音」なのか。性格も家庭環境も全く異なる二人の共通点はただひとつ。娘のことを何も知らないということでした。
性格も家庭環境も全く異なる二人の母親が、それぞれの娘の足跡を追い始めることで、思いもよらない事実と事件の真相が明らかになっていきます。
秘密を抱えた二人の母親と本音を隠して生きてきた娘たちとのドラマは終盤にひっくり返ります。悪意がとがり、純情が際立ち、気色悪さと切なさが交じり合う結末へと進みます。









