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神戸:ファルコンの散歩メモ

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  • ハッシュタグ「#読書」の検索結果1893件

今年の読書(15)『ジャックポット』筒井康隆(新潮文庫)

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今年の読書(15)『ジャックポ...
私が高校生の頃には、著者は、神戸市垂水区に住んでいましたので、『48億の妄想』に始まり『脱走と追跡のサンバ』・『家族八景』・『俗物図鑑』あたりまではよく読んでいましたが、その後東京に転居してしまいましたので、残念な思い出が残っています。
 
1998年10月刊行されました『敵』が原作の映画『敵』が、2026年1月16日に第80回毎日映画コンクールの日本映画大賞に輝いていますので、久しぶりに2026年2月1日に発売されています短編集『ジャックポット』を手にしてみました。
 
相変わらずの高らかな〈筒井康隆節〉のさく裂で、14篇の短編が収められていますが、どの作品も私の力量では解説不能の物語が展開しています。
 
古今東西の出来事・人物・社会風潮の羅列、エロとグロテクスにナンセンス、言葉の語呂合わせとギャグ満載で、〈筒井ファン〉でないと、意味不明な内容だと途中で読むことを放棄されそうな文章・文体が続きます。文中、「作家にとっては、言葉、言葉、言葉なんです。」という一文は、さもありなんです。本書を校正された方のご苦労を感じながら、「んん~」と読み終えました。
 
#文庫本 #読書

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今年の読書(14)『罠』キャサリン・ライアン・ハワード(新潮文庫)

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今年の読書(14)『罠』キャサ...
小説やノンフィクションの自費出版を経て、デビュー作『遭難信号』(2016年)がCWA新人賞(ジョン・クリーシー・ダガー)、翌々年発表しました『The Liar's Girl』は、MWA最優秀長篇賞の最終候補に選ばれました<キャサリン・ライアン・ハワード>の『罠』は、2025年5月28日に文庫本として発売されています。
 
約1年前の深夜、「ルーシー」の妹はパブを出たまま消息を絶ちました。近年、アイルランドでは若い女性ばかりが失踪する事件が続き、最近になって拉致犯らしき男のもとから逃げ出した女性が瀕死の状態で発見されます。次々と被害者が出るなか、妹の情報が得られないことに焦燥する「ルーシー」は、独力で拉致犯を突き止めることを決意します。
 
物語は様々な登場人物の視点で語られます。妹を探す「ルーシー」、警察の失踪担当者、皿には女性たちの失踪にかかわっている男、視点の転換を駆使して錯綜する語りに、作者の企みが仕掛けられています。
 
行方不明の女性を探すという構図は、物語が進むにつれて変容していき、最後には読み始めた時には思いもよらなかったところに終着します。作者の仕掛けられた語りに翻弄され、意外な展開が楽しめるサスペンスでした。
#CWA新人賞 #MWA最優秀長篇賞 #文庫本 #読書

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今年の読書(13)『それいけ!平安部』宮島未奈(小学館)

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今年の読書(13)『それいけ!...
大人気作品『成瀬は天下を取りにいく』の<宮島未奈>が、高校を舞台に平安時代の心知るために立ち上げた「平安部」の5人が仲間たちと青春を謳歌していく『それいけ!平安部』(2025年4月16日刊行)です。
 
県立菅原高校の入学式当日、同じクラスになった「平尾安以加」から「平安時代に興味ない?」と「牧原栞」は声をかけられます。「平安部を作りたい」という「安以加」の熱意に入部を決めますが、新部を創設するには5人の部員が必要でした。あと3人集めるためにクラスメートから上級生まで声をかけ、部員集めに奔走します。
 
5人の部員は、平安時代大好きな「平尾安以加」(1年5組)、赤染衛門似の「牧原 栞」(1年5組)、中学まではサッカー部の「大日向大貴」(1年2組)、元百人一首部の幽霊部員「明石すみれ」(2年1組)、元物理部 イケメンの「光吉幸太郎」(2年3組)です。
 
既存の集団に居心地の悪さを感じている、中学まではサッカー部、元百人一首部の幽霊部員、元物理部 イケメンで周囲から違った扱いを受けるなど、学校の淵の存在のメンバーが集まります。「平安部」は、友人はいるが、どこにも属せなかった彼らの居場所になります。居場所を見つけた彼らは、平安な日常に満足しています。
 
本書では、熱血あふれる学園ドラマ性はありませんが、地味な日常には、目を凝らすべき小さな起伏や細部があります。本作はそういう陰影を捉えています。平凡な日々に違う光を当てたエンターティナメントとして楽しめた一冊でした。
#単行本 #読書

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今年の読書(11)『あの子のかわり』佐倉まな(河出書房新社)

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今年の読書(11)『あの子のか...
AV女優・作家として第一線で活躍する<紗倉まな>(32)の最新小説『あの子のかわり』が、2026年2月12日に刊行されています。
 
デビュー小説『最低。』(KADOKAWA刊)刊行からちょうど10年を迎え、帯には、<金原ひとみ>による絶賛コメントが載せられています。
 
<紗倉まな>は、2020年『春、死なん』で第42回候補作となって以来2度目になりますが、2025年10月『うつせみ』(講談社刊)で、第47回野間文芸新人賞の候補作にノミネートされています。揺れ動く心理、微妙な人間関係を見つめる冷徹な観察眼、読者の心をわしづかみにする豊かな表現、独自の情景描写は、作品刊行のたびに高い評価を受け、文芸界から熱い注目を浴びてきました。
 
本書『あの子のかわり』は〈妊娠・出産〉への葛藤を描いています。
 
私と同じ、子どものいない人生だったはずの親友が妊娠します。
ヘアメイクとして活躍する「由良」でした。かわりばえしない日々に倦怠を感じながらも、このまま仕事に邁進しつつ、夫と共に愛犬を育てる人生が続いていくと思っていそんな中、独身の親友「有里奈」から妊娠の知らせが飛び込んできます。
 
誰もが陥るかもしれない苦しみ、向き合わざるを得ない女性としての人生が描かれています。
#単行本 #読書

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今年の読書(10)『雫の街』乃南アサ(新潮文庫)

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今年の読書(10)『雫の街』乃...
「家庭調査官・庵原かのん」シリーズとして、第1作『家庭調査官・庵原かのん』(2022年8月刊)に続く2作目となる『雫の街』は、2023年6月に刊行され、2026年2月1日に文庫本として発売されています。
 
前作では、福岡家裁北九州支部での少年事件7篇が収められていましたが、今回は、横浜家庭裁判所川崎支部に移動、上野動物園勤務の「栗林」と遠距離恋愛でしたが、移動に伴い結婚しての物語が始まります。
 
家庭裁判所としての夫婦の離婚問題・子供の親権・相続問題など関連の7篇が収められ、コロナ禍を背景として描かれています。
 
モラハラ夫、我が子を見捨てる母親、身寄りのない記憶喪失の男など、横浜家裁川崎中央支部にやってくる家事事件の当事者たちは多種多彩の問題を抱えています。社会から零れ落ちそうな人たちの心を開き、それぞれの人生に寄り添うため、赴任したばかりの「かのん」は、真実を求めてひたむきに奔走します。 人間、そして家族の表と裏を心揺さぶる筆致で描いています。
 
特に一日でも早く離婚したい呑み屋経営の母親が主人公の『はなむけ』は、母親としての生きざまに、目頭が緩む感動作でした。
#家庭調査官 #文庫本 #読書

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今年の読書(9)『よき時を思う』宮本輝(集英社文庫)

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今年の読書(9)『よき時を思う...
兵庫県神戸市出身の<宮本輝>の『よき時を思う』は、2023年1月に刊行され、2025年1月25日に文庫本が発売されています。<宮本輝>は、今年の読書では、『灯台からの響き』以来となりました。
 
物語は、29歳の孫「金井綾乃」の目線で語られていきます。「綾乃」は、東京東小金井駅の近くの四合院作りの借家に、海外に出向いた伯母夫婦の代わりに一時的にな仮住まいですが、この大家「三沢兵馬」も、また、物語の重要な登場人物となっています。
 
祖母「徳子」は、90歳の記念に、愛する者たちを招いて晩餐会を開きます。祖母が計画した、教師時代の教え子が一流のフレンチシェフとなり、一流の食材が織りなす、豪華絢爛な晩餐会が開かれ、子どもたち、孫たちはそれぞれの思いを胸にその日を迎えます。
 
晩餐会を中心に、「徳子」おばあちゃんは16歳で、なぜ出征が決まった青年と結婚したのか?夫の戦死後、なぜ数年間も婚家にとどまったのか?そしてなぜ、90歳の記念に晩餐会を開くことにしたのか?
 
孫の「綾乃」は祖母の生涯を辿り、亡くなった祖父との秘められた苦難と情熱を知ることになります。また、大家「三沢兵馬」の人生も、終章を飾るにふさわしく、人生謳歌として家族がここに在ることの奇跡が胸に響く感動の一冊でした。
#文庫本 #読書

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今年の読書(7)『サム・ペキンパー&セルジオ・レオーネ オリジナル映画ポスターの世界』( トゥーヴァージンズ)

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今年の読書(7)『サム・ペキンパー&セルジオ・レオーネ オリ...
映画監督<サム・ペキンパー>(1925年2月21日~1984年12月28日)と<セルジオ・レオーネ>(1929年1月3日~1989年4月30日)の作品を中心とした映画ポスター集『サム・ペキンパー&セルジオ・レオーネ オリジナル映画ポスターの世界』が、トゥーヴァージンズより発売されています。
 
 アウトローな男の美学を描き、映画の歴史を変えた<サム・ペキンパー>と<セルジオ・レオーネ>監督です。
 
本書には<サム・ペキンパー>監督の『ワイルドバンチ』『ゲッタウェイ』・『ガルシアの首』・『戦争のはらわた』、<セルジオ・レオーネ>監督の『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『ウエスタン』・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』など、500点以上のポスターがA4判・オールカラーで掲載されています。
 
 さらに<スティーヴ・マックィーン>の『ゲッタウェイ』日本版特大サイズ、<クリント・イーストウッド>の『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』イタリアでのワールドプレミア掲出用といった貴重な宣材、ポスターも多数収録しています。
 
編著は『「Independent Cinema Posters 時代を挑発した映画作家15人のデザインワーク』や『黒澤明 オリジナル映画ポスター・コレクション』などを手がけた<井上由一>が担当しています。巻末には、映画研究家<セルジオ石熊>の解説も収められています。
#単行本 #映画 #映画ポスター集 #読書

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今年の読書(6)『大河ドラマ べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~メモリアルブック』(NHK出版)

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今年の読書(6)『大河ドラマ べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~メモ...
昨年の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』をまとめたメモリアルブックが、1月30日に(NHK出版)より発売されています。
 
『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』は、江戸のメディア王として時代の寵児になった<蔦屋重三郎>の活躍を描いています。
 
本書では主演<横浜流星>の撮り下ろしインタビューや、<安田顕>、<小芝風花>、<染谷将太>、主人公の妻「てい」を演じた<橋本愛>、<生田斗真>、<高橋克実>ら出演者による〈見てくれてありがた山インタビュー〉が楽しめます。
 
さらに、脚本を執筆した<森下佳子>と制作統括を担当した<藤並英樹>の対談も収録。「べらぼう」の音楽の世界などの劇伴ガイドやオフショット集、美術大特集なども掲載されています。
#単行本 #大河ドラマ #読書

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今年の読書(5)『考察する若者たち』三宅香帆(PHP研究所)

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今年の読書(5)『考察する若者...
本書『考察する若者たち』は、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社)で「新書大賞2025」(中央公論新社主催)を受賞した、文芸評論家<三宅香帆>の最新作で、2025年11月18日に発売されています。
 
本作は、映画や漫画の解釈を深掘りする「考察記事」や「考察動画」が、なぜ流行するようになったのかを探る一冊です。
 
昭和・平成の作品批評の時代から、令和の〈正解〉を求める考察文化へと変化していった背景をひも解き、若者を中心に高まる「答えを得たい」という思考を読み解いています。
 
#新書 #読書

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今年の読書(4)『樹林の罠』佐々木譲(ハルキ文庫)

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今年の読書(4)『樹林の罠』佐...
著者の<佐々木譲>は好きな作家ですので、種々雑多に幅広く10冊近くは取り上げていると思いますが、特にこの「北海道警察(道警)」シリーズは第1作目の『笑う警官』(2007年5月15日)に始まり本書『樹林の罠』で10冊目の文庫本として、2026年1月18日に発売されています。
 
もともと同時代を背景として描くというコンセプトで書かれてきた本シリーズですので、本作では新型コロナウイルスの蔓延によって変わってしまった日常の風景が、主人公たちの生活を通して豊かに描かれています。
 
コロナ禍によって思うように仕事ができない、それでも家族のために懸命に生きる人、逼迫した医療機関で働く人、変化し続ける街の様子、そして新しい犯罪とまさに時代と社会を写し取る警察小説の魅力にあふれています。
 
またこれまでのシリーズで積み重ねてきた主人公たちの公私にわたる人生の転機は、人間味にあふれ本書の魅力に大きく貢献しています。
 
轢き逃げの通報を受け、臨場した北海道警察本部大通署機動捜査隊の「津久井卓」は、事故ではなく事件の可能性があることを現場で知ります。それは被害者が拉致・暴行された後に撥ねられた可能性が高いからでした。その頃、生活安全課少年係の「小島百合」は、駅前交番で保護された、九歳の女の子を引き取りに向かいます。その子は、旭川の先の町から札幌駅まで父親に会いたいと出てきたようでした。一方、脳梗塞で倒れた父を引き取るために「百合」と別れた「佐伯宏一」警部補は、仕事と介護の両立に戸惑っていました。そんな「佐伯」に弁護士事務所荒らしの事案が舞い込む見ます。ひとつの交通事故を契機に、警察官としての矜持、そして遊軍の刑事の意地が、隠された犯罪を炙り出していく過程で、北海道の現実の時代背景を舞台にそれぞれの事件が一つにつながっていきます。読み終えた段階で、タイトルの意味が分かります。
 
第10作目を一区切りとして、主人公「佐伯宏一」警部補が警部に昇進後のダイ2シリーズが刊行されているようで、文庫本の発売を楽しみに待ちたいと思います。
#文庫本 #読書

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