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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(63)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(みすず書房)

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今年の読書(63)『ハチは心を...
〈ハナバチ〉の認知研究の権威である著者<ラース・チットカ>が、1匹の〈ハチ〉の内にある驚くべき精神生活を説き明かす本書『ハチは心をもっている 1匹が秘める驚異の知性、そして意識』は、2025年2月17日に発売されています。
 
もちろん、〈ハチ〉の心は人間の心とはまったく異なります。しかし〈ハチ〉の心が「原始的」だと思ったら大間違い。本書の読者はまず、ハチの賢さに驚嘆することでしょう。どんな課題もたちどころに学習し、瞬時に効率のよい判断を下して問題解決していきます。数を数え、道具を使い、ほかのハチやほかの動物から問題解決の方法を盗みさえする、などなど。
 
この速くて柔軟な心は、採餌や帰巣の必要、〈ハチ〉の形態やサイズなどに適う方向へ、進化の手が精巧に磨き上げてきた結果です。<ファーブル>、<カール・フォン・フリッシュ>、<マルティン・リンダウアー>、そしてもちろん著者自身も含め、数多の研究者たちがアイデアを凝らした巧妙な実験によって、その「異なる心」の解明に挑んできました。本書は、科学実験がいかにクリエーティブな営みであるかを知ることができ、〈ハチ〉の内面を探る実験のおもしろさも本書の大きな読みどころの一つになっています。
 
著者は〈ハチ〉の個体が「パーソナリティ」をもち、「自他」を区別し、内的表象を形成し、苦痛や情動を経験するといった心的機能も探っています。本書を読む前と後で、〈ハチ〉はもちろん、すべての昆虫への見方が変わることでしょう。
#単行本 #昆虫 #蜂 #読書

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今年の読書(62)『酒を主食とする人々』高野秀行(本の雑誌社)

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今年の読書(62)『酒を主食と...
酒をたしなむ者として、気になるタイトル『酒を主食とする人々: エチオピアの科学的秘境を旅する』という単行本 –が、2025年1月22日に刊行されていました。
 
表紙に写る少年の持っているペットボトルは、アルコール度数3~4%の「パルショータ」と呼ばれるお酒です。それは、英補給のための「弁当」であり、また水分補給のための「水筒」でもあると言います。
 
本書はエチオピア南部の「デラシャ」という民族が、イネ科モロコシ属の「ソルガム」という穀物からつくられる濁り酒を子供から大人までが栄養源として暮らしている取材旅行記です。
 
テレビ番組の一環としての取材でもあり、紆余曲折の場面もありますが、結果的に実在していた酒を主食とする秘境の住民たちでした。1日中呑んでいるのに、しなやかな肉体を持つ人々の出会いは、現代医学では説明できないようですが、一人の酒のみとしては、勇気をもらえる一冊でした。
#エチオピア #単行本 #読書 #酒

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今年の読書(61)『雨だれの標本』吉永南央(文春文庫)

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今年の読書(61)『雨だれの標...
<吉永南央>の「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズも、『萩を揺らす雨』の第1作目に始まり本書『雨だれの標本』で11作目になりました。2023年10月刊行、2025年10月10日に文庫本として発売されています。
 
北関東の紅雲町で「杉浦草」が営む珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」が、ボランティアでフィルムコミッションに携わっています市の観光課の「犬丸」が、高名な映画監督「浜口」の新作の撮影候補地に推薦します。店員の「久実」や常連客たちは色めき立ちますが、乗り気になれない「お草」さんでした。
 
下見に店を訪れた「浜口監督」は、「お草」さんに別の意外な頼みがありました。彼の映画製作に大きな影響を与えた古い映像作品を作った学生時代のある無名の男を捜してほしいというものです。画像に残るわずかな情報とおぼろな記憶を頼りに、「お草」さんは持ち前の行動力で無名の男を探すことになります。
 
探求心旺盛な「お草さん」がたどりついた真実とは。いつもながら、「お草さん」を取り巻くお馴染みの登場人物たちが生き生きと描かれ、最後まで小気味よく楽しめました。
 
第1作目では、主人公「杉浦草」は76歳でした。好きなシリーズだけに終わり方がそろそろ気になり出していますが、2024年10月28日に12作目の『時間の虹』が刊行されていますので、来年には文庫本で「お草さん」の活躍がまだ楽しめそうです。
#文庫本 #映画 #読書

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今年の読書(59・60)『名探偵コナン理科探偵団1・2』(小学館)

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今年の読書(59・60)『名探...
小学生の孫用にと買い求めました原作<青山剛昌>の『名探偵コナン理科探偵団1・2』は、1巻・2巻が同時発売されていますが、全9巻の予定のようです。1巻の作画は<狛枝和生>、2巻は<斉藤むねお>&<鹿賀ミツル>が描いています。
 
どちらも1冊(1320円・税込み)ですが、前頁オ-ルカラーで仕上げられていますので、読みやすかったです。
 
小学生向きの学習漫画として、小学生が強い関心を抱くジャンルを中心に刊行されていくようで、小学3年生から6年生まで学習する「理科」では、自然(宇宙、天気、気象)や生き物(人体、昆虫、動物)や科学(乗り物、実験、AI)などについての知識を学べるようになっています。
 
今回の1巻目は、〈ニホンオオカミ〉を話題として、地球上の「絶滅動物」についてのお勉強です。
2巻目は、宇宙と隕石についてわかりやすく解説されています。
#単行本 #漫画 #読書

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今年の読書(58)『プラハの古本屋』千野栄一(中公文庫)

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今年の読書(58)『プラハの古...
私のブログル参加の一番最初の投稿は、2007年12月16日の「古書店が消えてゆく」でした。
 
中学生のころから、古本屋巡りは、毎日曜日の楽しみでした。ブログルに参加しだして、投稿に時間を取られますので、読書数はかなり激減してしまいましたが、気になるタイトルの文庫本『プラハの古本屋』が、1987年8月の刊行から時を経て、2025年8月25日に文庫本として発売されています。
 
著者の<千野栄一>(1932年2月7日~2002年3月19日)は、言語学者で、ワルシャワの首都プラハに留学時代の古本屋に関する文章が収められています。文庫本の帯には、〈本とビールと友情と〉あり。これまたビール党としては、面白く読めそうだとの直観も外れませんでした。
 
社会主義国の古本屋では、良い本は店頭より奥にしまい込んである。足蹴良く通い店主と打ち解け、バックヤードに入れるかどうかで、欲しい本が入手できるかの勝負が決まります。戦後第一回目の交換留学生としてプラハに降り立ったときから10年間、古書を探さない週はなかったという言語学者が、本と出逢う喜び、愛すべき店主たちとの交流を中心に構成されています。
 
つらつら読みながら、私も宇治川商店街の最南端の古書店から元町商店街の西口に入り数軒を巡り、大丸神戸店の山側の古書店を経由して、三宮センター街の後藤書店まで十数軒を超える古書店巡りの各店舗を思い出しておりました。特に元町商店街にありました「黒木書店」の博識な店主には、いろいろとお世話になり、良い勉強をさせていただきました。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(56)『流警 水地川温泉事件ファイル』松嶋智佐(集英社文庫)

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今年の読書(56)『流警 水地...
日本初の女性白バイ隊員であり、元警察官の<松嶋智佐>だけに『女副署長』シリーズ以後の作品はすべて読んでいると思います。
 
本書『流警 水地川温泉事件ファイル』は、『流警 傘見警部交番事件ファイル』(2023年)、『流警 新生美術館ジャック』(2024年)に続く3冊目ですが、「榎木孔泉」を主人公とする2作目の続編として、2025年8月21日に書下ろし文庫本として発売されています。
 
各地の警察署をさすらう変人キャリア警視正「榎木孔泉」は、前作の警備部長から水地川警察署長として赴任しています。そんな折、鄙びた水地川温泉街で連続放火事件が発生します。
水地川署の女性刑事「東田和希」は運転技術を買われ、足を負傷中の署長「榎木孔泉」のお供役の運転手を命じられ、温泉街に聞き込みに回りますが、不眠不休の巡回も虚しく、第3・第4のボヤ騒ぎが起こり、ついには温泉旅館経営者が殺害されてしまいます。
 
本部の捜査一課が捜査に加わる中、現場に出て組織の和を乱す「榎木孔泉」署長を敵視する捜査一課長「一之宮」に、犯人逮捕よりも火災防止を優先する消防団が加わり、立場も信念も異なる者たちが、真犯人を追い求めます。
 
寂れゆく温泉地の現状を舞台として、旅館同士の敵対心、後継者の問題などの伏線を絡めながら、おさがわせキャリア「榎木孔泉」の新米刑事「東田和希」への教育など、話題豊富な内容で読み終えました。
#文庫本 #読書

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今年の読書(55)『皆殺し映画通信 破滅へあと三歩』柳下毅一郎(フィルムアート社)

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今年の読書(55)『皆殺し映画通信 破滅へあと三歩』柳下毅一...
映画評論家<柳下毅一郎>が有料Webマガジン『柳下毅一郎の皆殺し映画通信』に発表している邦画評論を集めた書籍『皆殺し映画通信 破滅へあと三歩』が、9月26日にフィルムアート社より刊行されています。
 
スクリーンから洋画が消え、アニメーションが上映ホールを埋め尽くし、興行収入の一、二位を占めている現在、日本映画は新たな黄金時代へと向かうのか、それとも大爆発ビッグバンが待っているのか、< 柳下毅一郎>が、真の〈最先端の日本映画〉とともに現代を問う本書です。
 
『Me? Xavier!』にはじまり、『野球ユーチューバー有矢』・『レディ加賀』『フィリピンパブ嬢の社会学』『劇場版マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』『四月になれば彼女は』・『大阪男塾・炸』・『大阪カジノ』『輝け星くず』『初めての女』『岡野教授の高校協奏譚』『幽霊はわがままな夢を見る』『逃走中 THE MOVIE』『私が俺の人生⁉』・『ザギンでシースー⁉』・『つぎとまります』・『ル・ジャルダンへようこそ』・『本を綴る』『カーリングの神様』『てっぺんの剣』『重ねる』『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメン VS 悪魔軍団~』『海の沈黙』『グランメゾン・パリ』『おらが村のツチノコ騒動記』『スオミの話をしよう』など26作品の評論が掲載されています。
 
映画評論家<轟夕起夫>とともに現代日本映画の隆盛を分析したイベント対談の模様も収録されています。
#単行本 #映画 #映画評論 #読書

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今年の読書(54)『水族館ガールNEO』木宮条太郎(実業之日本社文庫)

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今年の読書(54)『水族館ガー...
大坂の海遊館が、10月1日に累計入館者数が9千万人を超えたとの報道を聴き、久しぶりに『水族館ガール5』以来手にしました2025年8月15日発売の書下ろし文庫本『水族館ガールNEO』ですが、ご無沙汰していますうちにシリーズが「9」まで進み「メモリーズ」シリーズが2冊発売されての本書になるようです。
 
この間に、アクアパークの買収行為で孫ぞ期危機があり、主人公の「嶋由香」は先輩「梶良平」と結婚していました。
 
本書では、再び大企業連合買収計画が立ち上がり、対抗するため、館長をはじめ、飼育員の「由香」や「梶」、千葉湾岸市から出向の「奈良岡咲子」を始め、黒岩企画の黒岩たちをはじめ、実習生で研修に来た大学院生の「宮川」らと新しい水族館の運営方針に取り組む奮闘記が、展開されていきます。
 
硝子の水槽が並んでいるだけの〈汽車ポッポ展示〉を刷新するために、カニダンスやチンアナゴ、ちりめんじゃこの五感展示、デンキウナギで発電など様々な企画に挑戦、クラウドファンディングの活用と目まぐるしく水族館の裏側での奮闘が続きます。
 
今回も、カニやチンアナゴ・ペンギンなどの生態が気楽に楽しめた一冊でした。シリーズですが、本書単独でも楽しめるお仕事小説です。
#文庫本 #水族館 #読書

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今年の読書(53)『今日は何の日?』露の団姫(春秋社)

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今年の読書(53)『今日は何の...
著者<露の団姫(まるこ)>さんは、1986年 (昭和61)年 10月17日生まれ、
静岡県しゅっしんです。現在兵庫県尼崎市在住の落語家兼天台宗尼僧です。
 
古典落語の他にも自作の仏教落語に取り組み、毎月3日、13日、23日には自身が住職をつとめる天台宗不軽山道心寺(兵庫県尼崎市西長洲町2丁目29-17)で「縁日寄席」を開催しています。
 
本書『今日は何の日 まるこの日めくり仏教小咄』は、2024年12月20日に発売されていますが、1月1日から、毎日一話の仏教に関連した小咄が、1ページにまとめられています。
寝る前に一日一話で、一年かけて読む予定でしたが、繰り上げて終了しました。
 
仏教や宗教に関する豆知識が学べ、面白く読み終えました。
 
ちなみに本日10月1日は、【印章の日】ということで、〈なぞかけ〉で締められています。「御朱印」とかけて「JA」と説く、そのこころは、どちらも「納経(農協)」です♪
#単行本 #天台宗 #尼僧 #落語家 #読書

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今年の読書(52)『ロボット・ドリームズ』サラ・バロン(ポプラ社)

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今年の読書(52)『ロボット・...
2024年11月8日より公開されました映画『ロボット・ドリームズ』の原作となりましたグラフィックノベルの日本版が、ポプラ社より9月17日に刊行されています。
 
 『ロボット・ドリームズ』は、1980年代のアメリカ・ニューヨークを舞台に、孤独な「ドッグ」と友達「ロボット」の友情を描いた、セリフなしのアニメーション作品です。監督は<パブロ・ベルヘル>が務め、第96回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞ノミネートを果たし、その他多くの賞を受賞した作品です。
 
日本国内では20館からスタートした公開館数を徐々に増やし、興行収入は2億円を突破しています。
 
 グラフィックノベルのカバーは原著者の<サラ・バロン>が、「ドッグ」と「ロボット」の仲睦まじい様子を描き下ろしています。イラストは裏表紙までつながっており、ほかのキャラクターも登場しています。
 
セリフのないグラフィックノベルですが、箱に書かれた文字や擬音は原書のイメージを崩さないように翻訳し、デザインされています。そのほか日本版のスペシャル仕様として、装丁がハードカバーに。さらに映画ビジュアルと原書カバーイラストのピンナップが付属し、<サラ・バロン>から日本の読者へ向けての描き下ろしイラスト付きメッセージなども収録されています。
#アニメ #単行本 #映画 #第96回アカデミー賞 #読書

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