今年の読書(63)『絶滅の牙』レイ・ネイラー(創元SF文庫)
9月
23日
ヒューゴー賞受賞の<レイ・ネイラー>の『絶滅の牙』は、2025年10月10日に文庫本が(創元社)より発売されています。
近未来。野生の象は絶滅し、シベリアには遺伝子工学で復活したマンモスの保護区が創設されていました。象を保護する生物学者だった「ダミラ」は死後一世紀を経て、その意識を一頭のマンモスにデジタル移植し、群れを率いる存在となります。だが彼女らを狙う密猟者が現れ、自然と人間の相剋を、SFならではの視点で描いています。
マンモスの生態や種族保存の工作、マンモスの牙を狙う密猟者や狩猟好きの富豪たちが登場し、生態系のバランス維持の難しさや、ヒューマニズム事態に潜んでいます傲慢さや独善を露呈させています。
それにしても、記憶や意識が保存さるようになった世界で、それらを恣意的に利用される者の意識がとても悲しく伝わる、一冊でした。










shiropoko