今年の読書(17)『反転領域』アレステア・レナルズ(東京創元社)
3月
23日
久しぶりに手にしました東京創元社の創元SF文庫シリーズで、 2025年7月10日に発売されています<アレステア・レナルズ>の『反転領域』(1650円)です。
時は19世紀初頭。外科医「サイラス」が乗船する小型帆船デメテル号は、勝ってエルロパ号が報告しながら実態の分からぬままの古代の巨大建築物を再発見することを目的に、ノルウェー沿岸の極地探検にむかっていました。
語りては「サイラス」で、彼は自分たち一行の探検を基に小説を書いています。デメテル号に乗るのは、富と名誉を求める野心家の探検隊隊長の「トポロスキー」や元軍人の「ラモス」、地図製作者の「デュパン」、そして「サイラス」に批判的な言語学者「こしる」の、個性的な面々です。
物語はゆっくりと進んでいきますが、しだいにかそくどがまし、反転に次ぐ反転へと展開していきます。スカンディナビア半島のフィヨルドを探検していた一行は、南米のパタゴニア、南極直下の「空洞地球」、皿には木星の衛星エウロパへと。時空を超えながら、巨大建築物探索への旅を繰り返していきます。
ついに現地に到達した探検隊一行が目的の建築物を発見したとき、予想だにしなかった事態が起こります。読者の予測を鮮やかに反転させる、超絶展開が楽しめた一冊でした。










yumirou