今年の読書(122)『両国大相撲殺人事件』風野真知雄(文春文庫)
10月
19日
江戸時代の有名な力士<雷電>を登場させて、江戸文化の片鱗を垣間見せてくれました。
<雷電>を目の敵にしていた、若手有望力士の<伊佐二>が、<雷電>の得意手を用いて殺されているのがみつかります。裏側では、大名同士のタニマチ問題、浪人の帰藩を願う陰謀が隠されていましたが、家来<坂巻>と同心<栗田>を中心として調べを進める<根岸>でした。
若い頃の<根岸>と<五郎蔵>の短篇がちゅいかされており、見世物小屋の「ろくろくび」にかんして、面白いエピソードも楽しめました。