今年の読書(13)『食堂つばめ 3』矢崎在美(ハルキ文庫)
1月
23日
今回は37歳の会社員<津久井英吾>が、臨死体験の主人公です。
彼は何者かによって殺害された人物として登場、料理人の<ノエ>をはじめ、「街」に自由に出入りできる<柳井秀晴>らが、なんとか彼を生き返らせようとします。
生の証しでもある食欲は旺盛なのですが、なかなか『食堂つばめ』から離れようとしません。
生き返った後がどうなるかがわからないからと<ノエ>に釘をさされるのですが、<秀晴>は、現実の世界に赴き<津久井>の家の現状と犯人探しに奔走していきます。
今回は駄菓子屋をキーワードとして「もんじゃ焼き」や「紋次郎いか」などが登場、「星新一ショートショートコンテスト優秀賞」を受賞した著者の原点を垣間見るように、あとがきとして「ショートショート」が組み込まれており、駄菓子屋のキーワドらしく<おまけ>が楽しめました。