メールの遅延をおこさないとは
9月
24日
この10倍のトラフィックを遅延(渋滞)なしに処理をする方法は2つしかありません。
(1)10倍のトラフィックを処理できるよう10倍のハードウェアを準備する。
(2)10倍の処理をするためにソフトウェアを改造する。
わかりにくいかも知れないので、高速道路をたとえにして話をしてみます。(1)は普段2車線で十分な高速道路を連休などの使用度が多いときのために10倍に広げます。要するに20車線の高速道を準備します。この問題は、普段18車線が不要なのに保守などの費用がかかることになります。
(2)は、高速道路は2車線のままですが制限速度を10倍にして10倍の通行量を処理出来るようにします。例えば時速80kmの高速道路の誠意源速度を時速800kmに上げることを意味します。言うまでもなく時速800kmのクルマは存在しませんから、高速道路のたとえは無意味なのです。
PSPでは、5月連休明けの遅延問題を受けて、(2)の手段を選びました。ハードウェアに頼るのではなく、処理速度を上げることで遅延防止をしようとしたわけです。この選択にはいくつかの理由がありますが、まずはコスト。お金が惜しいからと言うのではなく、高速道路の例のように普段使わない部分に保守費用をかけることが私には納得できなかったのです。
もう一つの理由は、ソフトウェア開発会社としてのプライドです。多くのホスティング会社はメールサーバーソフトウェアを買ってきてサービスを運営しています。PSPは自社開発のメールサーバーを使ってサービスを提供しています。ですから遅延が起こることは自社ソフトウェアの非力さを証明しているのも同じなのです。それはどうしても許されないことだと私は考えました。1/1000秒でも処理をはやくしたい。これが(2)を選択した我々の意地でもあったのです。
次の試練は2010年の年明け、そして本当のテストは来年のゴールデンウイーク明けです。来年お話しをすると鬼が笑うといいますが、私が鬼になって笑えるようにできるシステムの開発をしてゆきます。ずっとこのことを書きたかったのですが、シルバーウイーク明けまで書けませんでした。
次は少しハードウェアも足しますが、時速1600km出せる高速道路に挑戦です。
投稿日 2009-09-24 11:45
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2009-09-24 20:53
ワオ!と言っているユーザー