復刻版 スケールのちょっとした知識 のお話
11月
27日
タンギングの練習や指癖をなくすためにもスケール練習は大切だと思います。
サックスの場合は9本の指を使いますが、どうしても早く動きたがる指や遅くなってしまう指があります。
それも音の並びのパターンやテンポによって変わってくるのでやっかいです。
少なくともスケールでは、均等に吹けるようになりたいものです。
まずは、スケールのお話です。
これは2004年10月1日のブログを見直したものです。
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今日は、スケールのちょっとした知識のお話をいたします。
タンギングの練習はしていますか?
ウォーミングアップが終わって、タンギング練習を行うなら、とてもゆっくりなテンポから始めてください。
口のまわりの筋肉ができていないと、とても疲れますので休みを入れながらやってくださいね。
タンギング練習前のウォーミングアップは、スケール練習の方が音域を広げるためにも良いと思います。
今回お話しするのは、スケールのちょっとした知識です。 実際のスケール練習方法は、明日お話しします。
◆ スケールってなに?
スケールというのは、【ドレミファソラシド】などの音階のことをいいます。
このスケール(音階)にも、メジャー(長調)とマイナー(短調)というトーナリティ(調性)があって、これを基盤としてメロディーやハーモニー(コード)が作られていきます。
このスケールの音の並ばせ方は、沢山ありますので、簡単なことだけお話しします。 必要が出てきたり、機会があったら勉強してみてください。
メジャースケール
【ド−レ−ミ−ファ−ソ−ラ−シ−ド】 に代表される音の並びことで、音と音の幅は 【全音−全音−半音−全音−全音−全音−半音】 の並びです。
このように2個の半音部分を持つ7音構成のメジャースケールを 【ダイアトニックスケールやアイオニアンスケール】 とも呼ばれています。
マイナースケール
これには、代表的なものとして3種類あって 【ナチュラルマイナースケール(自然的短音階)】 【ハーモニックマイナースケール(和声的短音階)】 【メロディックマイナースケール(旋律的短音階)】というものがあります。
ナチュラルマイナースケールは、 【ド−レ−ミb−ファ−ソ−ラb−シb−ド】 で、音と音の幅は 【全音−半音−全音−全音−半音−全音−全音】 の並びです。
ハーモニックマイナースケールは、 【ド−レ−ミb−ファ−ソ−ラb−シ−ド】 で、音と音の幅は 【全音−半音−全音−全音−半音−増2度−半音】 の並びです。
メロディックマイナースケールは、 【ド−レ−ミb−ファ−ソ−ラ−シ−ド】 で、音と音の幅は 【全音−半音−全音−全音−全音−全音−半音】 の並びですが、下降する時は 【ド−レb−ラb−ソ−ファ−ミb−シ−ド】 で、音と音の幅は 【全音−全音−半音−全音−全音−半音−全音】の並びになるスケールです。
訳が分からない人もいると思いますが、もう少しお付き合いください。
先ほどの、【ド−レ−ミ−ファ−ソ−ラ−シ−ド】 は、アイオニアンスケールといいました。 このドから始まるスケールを、それぞれの音から始めたときの呼び名があります。
アイオニアンスケール 【ド−レ−ミ−ファ−ソ−ラ−シ−ド】
ドリアンスケール 【レ−ミ−ファ−ソ−ラ−シ−ド−レ】
フリジアンスケール 【ミ−ファ−ソ−ラ−シ−ド−レーミ】
リディアンスケール 【ファ−ソ−ラ−シ−ド−レーミ−ファ】
ミクソリディアンスケール 【ソ−ラ−シ−ド−レーミ−ファ−ソ】
エオリアンスケール 【ラ−シ−ド−レーミ−ファ−ソ−ラ】
ロクリアンスケール 【シ−ド−レーミ−ファ−ソ−ラ−シ】
他にもペンタトニックスケールやホールトーンスケール、コンビネーションオブディミニッシュスケールなど、沢山のスケールの名前があります。 それぞれ音の並びの決まりが違うのですが、クラッシックでもジャズでもフュージョンでもみな同じです。 教則本のスケール練習は、いろいろなパターンが書かれていますが、スケール名が書いていないだけでなんですね。
とても難しい話になってしまいましたが、このスケール練習もこのような知識があると、どの音から始まっても頭の中で理解できるようになりますので、将来プロを目指すプレーヤーは練習の後に、机の上で勉強するとよいと思います。
今回は、スケールのちょっとした知識 でした。
ちょっとした、といっても難しいですよね。
次回は、12のキーがありますので、12のスケールを効果的に練習する方法をお話ししたいと思います。