復刻版 音色のこと その3
10月
28日
オーバートーンという倍音をつかっての実験です。
試してください。
これは2004年9月22日のブログを見直したものです。
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今日は、サックスの音色でとても悩む、そのC#とDの音色を揃える実験方法その2です。
では、いきましょう
● C#とDの音色を近づける実験 その2
1.サックスの音にはたくさんの音が混ざっている と オーバートーンのさわり
今回のやり方は、簡単なオーバートーンを使った方法です。
サックスの音にはたくさんの音が混ざって、音色を作っているんですね。 例えば一番低音のBbの音には、オクターブ上のBb、中音のF、2オクターブ上のBb、その上のD、F・・・ というようにたくさんの音が混ざってBbの音色を決めているんです。 Bの音だと、Bbの倍音の半音上、CだとBbの1音上・・・ となっています。 ただ低音Eから上の音では、あまりできないです。
たくさんの音が混ざっていることが信じられないかもしれませんが、そうなんです。 私もスペクトラムアナライザーという周波数分析装置を使って実験したことがありますが、サブトーンのような暖かい音は、高い音の倍音が少なくて、明るい音では高い音まで倍音が豊かです。 分かっていましたが、ちゃんと確認もしたんですよ。
この、たくさん混ざっている音を 【倍音】 といいます。
この倍音をコントロールできれば、音色も変えられるということになります。
オーバートーンとは、一番下のBbを出して、そのままの指で、オクターブ上のBb、中音のF、2オクターブ上のBb、その上のD、F・・・ と倍音を1つずつ出してあげる練習方法です。 ここでは、オーバートーンの練習の仕方や詳しいやり方・コツなどは、まだお話しませんがいずれお話しいたします。
2.オーバートーンを使った実験
では、いってみましょう
(1) 低音のC#を吹いて、そのままの指で、オクターブ上のC#を出してください。 圧力を少し上げれば出ると思いますが、お腹からの圧力で暖かい息・ウォームエアーで柔らかく出してください。
(出ない場合は、よくない方法ですが、中音のDを吹いて、低音のC#の指で中音のC#を出します。 そしてオクターブキーを外します。 なぜあまり良くないかというと、口が締め気味になるからと、口内の広さが狭まるからです。)
(2) 低音C#の指でオクターブ上の音が出たら、その音色をよく覚えます。
(3) そのままの口で、指だけ全部離して、中音のC#を出します。 音程は気にしないでください。
(4) この方法をゆっくり繰り返して、低音のC#でオクターブが出るようにしてくださいね。 オクターブを出すためにアンブシュアをあまり変えないで、圧力を使ってください。
(5) 感じがつかめてきたら、圧力や音色をどうやったら音色が近づくか、いろいろと試してみてください。
低音のC#でオクターブを出した音に全開のC#の音色を近づけるんですが、低音を出しているように、中音を吹くイメージでやってみてください。
音の大きさも、最初は大きく出さないとでないと思いますが、徐々に小さい音でもオクターブのC#が出るようにしてください。 これができるようになったら、お腹から出す圧力がついてきた証拠ですよ!
どうでしょうか? このオーバートーンを使った音色を良くする方法も、1つのアプローチの仕方です。
オーバートーンは、とても音質を良くするためには有効な練習方法です。 私は何年もかかって少しずつできるようになりました。 これができるとフラジオなどは、とても楽に出せるようになりますので、今はできなくても是非C#だけでも良いので続けてほしいと思います。
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