LAN工事のABC-011(成端4)

現場での成端工事での一番の注意点は外皮の除去です。

効率と安全のために必ず専用工具を使います、専用工具は多機能型ではなく
外皮除去のみに特化された製品が一番のおすすめです。
この手の製品は刃の調整が微妙に可能であり、ケーブルの固定側にもテンション
のあるモノが一番です。

外皮の除去で一番の注意点は、内部の芯線の外皮に傷を付けないことです。
外皮はもちろん、内部の銅線にスリットが入ると最悪の結果になります。
整形時に芯線にストレスがかかると、そこから轢断の恐れが出てきます。
性能アップのためには結構整形をせねばならぬため、この注意が必要です。

完全に轢断ならケーブル試験で断線となりますが、なまじ接触していると
初期検査では発見出来ず、極めて厄介な故障を抱え込むことになります。
特に単線ではこの症状が顕著に現れます。

決してレアケースではなく、意外なほど危険因子を含んでいることの認識
が必要です。


わかお かずまさ
VegaSystems


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LAN工事のABC-010(成端3)

最近、成端処理を自前で行うことは少なくなりました。
短い距離なら既成のパッチケーブルの方が手軽で安全です。

でも基幹配線などは現地での加工が有利ですが、この時
最も注意が必要なのがプラグの選定です。
プラグの先端形状は現在ほぼRJ-45に統一されています。
このため、プラグはどれでも同じと考えがちですが、実は
そうではなくケーブルの特性に応じたプラグが用意されて
います。

当然これを使うのがベストですが、これに関する資料は
十分とは言えず、Cat.XXだけで選んでいるのが実情です。

実際の加工方法もプラグによってことなリます。
単純に接続だけなら簡単ですが、これでは直流だけの
導通のみとなり、高周波(交流)の特性は引き出せません。

009でも触れましたが、プラグ内でのケーブルの整形で
性能は大きく変化します、安価なテスターではわかりませんが
専用のケーブルテスターを使うと、その性能差がはっきりと出ます。

100Base程度で、短期距離なら大きな問題とはなりませんが
10Gでは、この性能差は無視できなくなります。
実際の使用ではわかりにくいのですが、性能試験データには
合格・不合格の結果が明示されるため、性能試験結果の添付が
必要な場合には厄介な事になります。

最近のギガスクール案件では、このデータの添付が求められて
おり、Cat.5e時代の感覚で対応すると、なかなか合格になりません。

100Baseと10Gでは、施工方法や部品は大きく異ることへの
認識が必要です。

※筆者はこの10G伝送の試験方法にはいささか疑問を持っていますが、
これを「正規」と定めた以上、合格させねばなりません。


わかお かずまさ
VegaSystems


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