やる気は風、継続は火種
6月
12日
「やる気のあるうちに一気に仕上げよう」
そう言い聞かせて始めた習慣が、三日坊主で終わることが、何度も何度も、もう数え切れないだけあった。
朝活、筋トレ、読書……もう思い出せないほどに。
どれも“やる気があるとき”は順調だった。
忙しさや疲れで一度抜けると、再開する気力が湧かなくなっていた。
「どうして継続できないんだろう」
自分は意志が弱いのか?
情熱が足りないのか?
そう自問するほどに、ますます何を始めるにも自信がなくなっていった。
やる気がないときばかりではなく、段々と普段の自分にさえ、嫌気すら感じていた。
あるとき、習慣のプロがこんなことを言っていた。
「やる気は“始めるきっかけ”にはなるけれど、続けるには向いていない」
その言葉に妙に納得した。
確かに、やる気は波のように浮き沈みする。
でも本当に続けている人は、やる気に関係なく“やる”を選んでいるということ。
「やる気があるからやる」から
「やる時間だからやる」へ。
習慣に“感情”を絡めるのをやめ、スケジュールに“予約”として組み込むことを始めてみた。
それがたとえ3分でもいい。
できなかった日があっても、“止めないこと”だけは守ろうと思った。
さらに
結果ではなく「続けたこと」を自分で小さく認めてみる 。
誘惑を減らすためにスマホを別部屋に置く。
「やり終えた瞬間の自分」をイメージして始めてみる。
などなど、やりやすくする工夫を重ねてみた。
やる気は風。でも、継続は火種。
風を待っていたら、いつまでも進めない。
でも小さな火を守りながら動きつづければ、やがて大きな炎になるような気がする。
たぶんコツは、「やる気がなくても“できる構造”をつくること」。
気分任せにしない仕組みが、きっと自分の意思をやさしく支えてくれるんだと思う。