伊江島
12月
27日
浮原島の海は、荒れてきそうな雰囲気だった。
予定を変更して、早朝に「にーぶい村」に戻り、そこから伊江島のサバニ大工の下門おじいを再び訪ねることにした。
おじいは、先日地元の新聞にも紹介されていた。
工場では、11月に見た船も、カーラ(船底)が組まれ、おじいは船内の仕上げ作業に取り掛かっていた。「現代人が操船しやすいように作成された、平底の船ではなく、おじいが漁をするために遠くに行くときに乗っていた船がほしいんです」
「必ず練習して、乗れるようになりますから」
僕たちは、熱く語り始めた。