ブログスレッド
- 今年の読書(4)『ジーン・ワルツ』海堂尊(新潮文庫)
前回読みました<百田尚樹>の 「海賊と呼ばれた男」 と同様に、本書も原作として<大谷健太郎>監督にて映画化された 『ジーン・ワルツ』 で、2011年2月5日に東映系にて全国上映されている作品です。
作者自ら「海堂シリーズ現代篇」と呼んでいて、「本書」 ・ 「マドンナ・ヴェルデ」 ・ 「ナニワ・モンスター」 ・ 「スカラムーシュ・ムーン」 の4冊があげられており、後先になりましたが読み終えました。
マリアクリニックの院長<三枝茉莉亜>の息子<三枝久広>が、北海道極北市において一人の妊婦の術中死により産婦人科医として逮捕された事件が産婦人科医療に大きな衝撃を与えてから半年後、帝華大学医学部産婦人科学教室の体外受精のエキスパートである女医<曾根崎理恵>は発生学講師の傍ら、週一回非常勤の医師として産婦人科医院「マリアクリニック」に勤務しています。
<三枝久広>の母<茉莉亜>が院長を務めるマリアクリニックは先の逮捕事件の煽りを受けた上に、<茉莉亜>が末期の肺癌に侵されたことにより閉院まじかな奈か、<理恵>は、それぞれに深刻な悩みを持つ最後の患者である5人の妊婦達と関わっていきます。
一方、理恵の同僚の准教授<清川吾郎>は、<理恵>が「代理母出産」に手を出したという不穏な噂を確かめるべく「マリアクリニック」に出向きますが、最後の妊婦たちの帝王切開を執刀することになります。
思わぬ結末に驚かされますが、少子化が問題になるなか、出産に対する官僚の弊害などを浮き彫りにし、人工授精の問題点を鋭く突いた内容でした。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ