《 雅羅・/・〝備忘録  24-51❖ ’24-312 ❖ 》

ナギナタコウジュ(薙刀香需)シ... ナギナタコウジュ(薙刀香需)シソ科(Lamiaceae)ナギナタコウジュ属
学名:Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl.
北海道〜九州の山地や道端に自生... 北海道〜九州の山地や道端に自生する一年草。
良く分枝し草丈50cm前後。茎は四角形断面で軟毛がある。
葉は対生、長さ3〜9cm、幅1〜4cmの卵形で先は尖り縁には鋸歯がある。
9~10月に枝先や葉腋から4cm程の花穂を伸ばす。
唇形で先端が細裂する0.5cm程の淡紅紫色の花を一方向だけに付ける。
花は下から上に咲きあがる。花冠は長さ約5mmの唇形。
縁は細かく裂け、毛が生えているように見え、花の反対側に苞が整然と並ぶ。
苞は中心部がもっとも幅広く、縁に短毛があるが、背面は無毛。
雄蕊は4本、下の2本が長く花冠より付き出る。全草に強い臭気がある。
果実は4分果。分果は長さ約1㎜の狭卵形で茶色。


《 どことなくシソ科・・〝薙刀香需〟泉の森1990年代》
**  神奈川県植物誌  **... **  神奈川県植物誌  **
17.ナギナタコウジュ属 Elsholtzia Willd.(関口克己,図:関口克己)
草本,半低木,または低木.葉は鋸歯がある.
花は一方に偏った穂状または円錐花序につく.
苞は果時まで残り,披針形,卵形,偏円形,または扇形.
花冠は白色,淡黄色,淡紫色,または淡紅色で 2 唇形.
上唇は直立して先端がやや凹み,下唇は 3 裂して中央裂片が大きい.
雄しべは 4 本で花冠より突出して下側の 2 本が長い.
萼はほぼ等しく 5 浅裂する.分果は卵球形~長円形.
アジア,ヨーロッパ,北アフリカに約 40 種があり,
日本には 3 種があり,県内には 2 種がある.
A.花穂の直径は 5~7mm.苞は偏円形で中央付近の幅が最大.
外面は殆ど無毛で縁に短い毛がある.........................................(1)ナギナタコウジュ
A.花穂の直径は約 10mm.苞は扇状の扁円形で中央よりも先の幅が最大.
外面,特に脈上に短毛があり,縁に長い毛がある
(2)フトボナギナタコウジュ
(1)ナギナタコウジュ Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl.
1 年草.茎は高さ 15~60cm で直立し,下向きの毛が密生する.
葉柄は長さ 0.5~3cm,葉身は長さ 3~9cm,幅 1~4cm,卵形または卵状楕円形.
鋸歯はほぼ鈍頭.花は 9~10 月.仮輪の花はふつう 3 個.苞は腺点がある.
花冠は長さ 3~5mm,淡紅色で外面に短い白毛が多数生える.
萼は花時に長さ 2mm,果時には長さ 3~4mm で外面に白毛が密生する.
分果は狭倒卵形,長さ約 1mm でやや偏平.
北海道,本州,四国,九州;ユーラシア大陸に広く分布する.
県内ではほぼ全域に分布し,
シイ・カシ帯~ブナ帯の沖積地~山地の路傍や林縁などに生える.
(2)フトボナギナタコウジュ Elsholtzia nipponica Ohwi
1 年草.茎は直立し,高さ 30~80cm,下向きの毛が密生する.
葉柄は長さ 1~5cm.葉身は卵形で長さ 2.5~7cm,幅 1.5~4cm,
鋸歯は鈍頭~やや鋭頭で先端付近が外側に反るため,
前種よりも鋭くみえ,上面や下面中肋に毛が生え,下面に腺点が密生する.
花は 9~11 月.苞には多数の明瞭な腺点がある.仮輪の花はふつう 5 個.
花冠は長さ3~5mm,淡紅色で外面に白毛が多数生える.
萼は花時に長さ 2mm,果時には長さ 4mm で外面に白毛が密生する.
本州(福島県以西),四国,九州に分布する.
丘陵地~山地の路傍や林縁などに生える.
県内では箱根や丹沢南面を中心にシイ・カシ帯~ブナ帯に分布する.
*     *
花名由来は、花穂がナギナタのような形をしており、
香りが漢方の香薷(こうじゅ)に似ている事による。


「令和陸年(皇紀2684年)11月07日」
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