“WG-4路傍の花”《襍観・/・点描‘16-76》

カシワバハグマ(柏葉白熊) キ... カシワバハグマ(柏葉白熊) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Pertya robusta (Maxim.) Beauv.
ヒサカキ(姫榊) モッコク、又... ヒサカキ(姫榊) モッコク、又はサカキ科(Pentaphylacaceae)
学名:Eurya japonica Thunb
タムラソウ(田村草) キク科(... タムラソウ(田村草) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Serratula coronata L. subsp. insularis (Iljin) Kitam.
Serratula coronata L. var. insularis (Iljin) Kitam. ex Ohwi
ヤクシソウ(薬師草) キク科(... ヤクシソウ(薬師草) キク科(Asteraceae/Compositae)
学名:Youngia denticulata (Houtt.) Kitam.
ヤクシソウの綿毛。 終焉間近の... ヤクシソウの綿毛。
終焉間近の状態だが、役目を果たしている強さを感じる。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
カシワバハグマ(柏葉白熊)
柏の葉に似てることで名前が付いた。
ハグマとは仏具の払子の先についている”白熊”(ヤクの尾の毛)のこと。
在来種(日本固有種)で山地の木陰等に自生、本州、四国、九州に見られる。
茎高30~70cm。茎は分枝せず、葉は卵状長楕円形で縁に粗い鋸歯がある。
10月前後、茎上部に白い10個程の筒状花を咲かせ花冠の先端が反り返る。

ヒサカキ(姫榊)
神事で使われるサカキの小型種でヒサカキ(姫榊)と呼ばれている。
晩秋に黒い実を付ける。在来種の常緑小高木。
壷型でクリーム色の花を下向きに沢山つける。
生垣や植え込みとして利用されるが、神前に供え用いられている。
名前の由来は、「姫さかき」が訛ったと言われている。

タムラソウ(田村草)
アザミの仲間は夏の花が多いが、タムラソウは秋の訪れを告げる花。
茎は直立し、綾(縦線)があり、有毛。アザミに似るが葉に棘がない。
葉は互生し、両面に細かな白毛があり、質はやや薄い。
頭花は紅紫色で上向きに咲き、剛毛状の冠毛をもち斜めに花床につく。
雌蕊の先が2裂しカールしている。総苞は、鐘形で総苞片は瓦状に並ぶ。
痩果は、円柱形で冠毛は淡褐色、ドライフラワーのように残る。
そして綿毛の付いた種が風で飛ばされていく。
(終焉から新たな息吹へと・・・子孫は、脈々と継なる)


ヤクシソウ(薬師草)
紅葉が始まるとめっきり花は少なくなるが、
ヤクシソウは、木々が葉を落とす頃になっても元気に花を咲かせている。
まとまって咲く風情は、野草ではなく造形美に映る。
野草の紅葉、ヤクシソウはまさに赤く紅葉するときくが出会えていない。
紅葉したヤクシソウ、花の咲く時期と紅葉が一緒になるは、更に稀らしい。
野菊と言えば、白や薄紫の花を連想するが薬師草は、黄金の野菊だ。
葉形が薬師如来の光背(後光)に似ているというのが命名の有力説。
日当たりの良い山地のやや乾いたところに多い、無毛の越年草。
茎はよく分枝し、根生葉は花時には普通ない。
葉は互生、倒披針形~倒卵形~バイオリン形で、浅い鋸歯がある。
基部は心形で茎を抱くが、開花時には枯れてしまう。花期は8-11月。
枝の先に多数の花をつけ、頭花は上向き、花後に花柄が曲がり下を向く。
総苞は、下部がはふくれて堅くなる。そう果は、黒褐色。冠毛は、純白色。
ハナヤクシソウ (form. pinnatipartitum)は、 葉が深裂する。
ウスイロヤクシソウ(form. pallescens)は、花が淡黄白色。
※  ※  ※  ※  ※

植物の生態を眺めながら、時世の怪、殺伐とした社会を想う。


「横浜市新治市民の森2016/11/13」

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