マツムシソウの高山型で背は、低いが花はマツムシソウより大きい。
草丈は20~40cmほどの高さで茎先に一輪の頭花を咲かせる。
花径は5cm位でよく目立ち、縁の舌状花は深く3つに裂けてる。
中央に小花が集まり小花と舌状花の間に針状のひげがある。
葉は地面近くでロゼット状に広がり小葉が沢山付く。
海岸に生育するソナレマツムシソウに良く似るが、
厚ぼったいソナレマツムシソウの葉と比べ細く薄い。
花名の由来は、僧侶が巡礼の時に用いる仏具「松虫鉦」に、
花の散った後の穂先に似ているという説。
マツムシの鳴くころ咲くから、という説もある。
花期は8月から9月。初秋を感じさせる風情ある花姿。
「青春時代の思い出の花」
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「高山での晩夏を彩る華麗な花」
ちょっと寂しげに映るのは、気のせいか!?!
想い出は、楽しいことばかりなのに。
横須賀市追浜に「鷹取山」と言う場所がある。
かつては石切り場だったところだが、
登攀練習、岩登りのトレーニング場で其の世界では高名な場所。
そこで名だたる岳人諸先輩と出会えた。
高校1年の夏、林間学校??で八ヶ岳山麓の清里に行ったおり
赤岳登山をした。その時、引率指導してくださったのは数学教諭。
小柄な方だったが、「物理学校(現東京理科大)」で山岳部のキャプテン。
山中での身のこなし、テキパキとした指示、見事だった。
そんな先生にお供させて頂き後立山連峰の白馬岳から唐松岳を縦走もした。
八方尾根を下ってきた尾根で見かけたきれいな群落が、この花である。
教師4人と生徒2人、楽しい山行だったことを思い出す。
5年後の夏ほぼ同じ場所で高嶺松虫草を観察していた時、
関西の某女子大の一行とすれ違った(噂以上の迫力だった)。
その一行(ワンゲル部?)全員が地下足袋を履いているので有名な大学。
整然と上って来る姿は、壮観・迫力があった。
少し遅れて、新人1年生と上級生の2人が上がってきた。
目の前の群落のところで休憩してる。思わず声を掛けてしまった。
地下足袋の効能を聞いたりして^^)。又、少し疲労が見える新人さんに、
普通では見過ごしてしまう花の場所等を教えて楽しみに登りなさい、と。
さらには、手持ちのお菓子(今流では栄養補強食)を持たせてやった。
山にのめり込んでいった要因、花の美しさ、強さ。
あの過酷な環境で魅せてくれる花々、登攀をおえて脇に見ゆる小さな花々。
岩場と花、それに魅せられて「こんにち」がある。
花との対峙、学究思考、哲理、、、禅問答的な花との対話である。
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