木(樹幹)や岩の隙間に数本の白色の根を外に張り出したまま成長する着生植物。
日本の蘭原種の一つで純白な花姿、清楚で美しい。それ故か園芸用に多く流通してる。
だが自生種は絶滅危惧II類(VU)に指定される程に乱採取等で減少している。
葉は多肉質で湾曲し,長さ5~10cm,幅7~8mm。7月前後に下方の葉鞘の腋から花茎を伸ばす。
花は白色の花は、2~5花を総状につける。花被片は長さ10mmくらいで,細長い距を持つ。
萼片が 3 枚,花弁が 2 枚。
フウランのような樹皮着生の植物は、育ち盛りの若木では安定的に着生できない。
幹や枝の円周がどんどん大きくなり、樹皮もはげたりするので、
生長の遅いフウランはついていけないのであろう。
フウランの様な着生植物の生育には、生長速度がゆっくりな常緑の巨樹が必要なのである。
フウランの保護・保全には森の保護が必要である。
フウランの花は、7月頃に咲く。花は昼間にはほとんど匂わないが、夜になると甘い芳香をだす。
此の香りに誘われて蛾が夜間に飛来し受粉を手助けする。
ラン科植物の根は一般に太く、本数が少ない。
このような太くて少ない根でよく生活していけるものだと思うが、
これが結構優れもので乾燥すると白色になるが、
水がかかると水を吸い込み、緑色になる。貯水タンクとしても機能するのか!!
フウランの根の皮層は厚くてスポンジ状であり、ここが菌類との共生の場になる。
このランと共生する菌根菌によって、水分や栄養分を吸収している。
フウランの根は、繊細である。
神奈川県内では、古くから金沢周辺、鎌倉、神武寺、葉山、南足柄(大雄山)で観られた由。
イヌマキやクスノキに数百株の着生も見られたらしいが、現在、激減し絶滅に瀕している。
「研究者ノート(筑波大・遊川知久)」
フウランは、東アジアの温暖な土地の木に着生するラン科植物です。
チューブ状に変形した花びらの一部(距と呼ばれる)に蜜を溜めます。
ヤガの仲間が蜜を求めて口吻を距に差し込むと頭に花粉が付き、
次の花で吸蜜するときに受粉します。
ガの口吻の長さにあわせて蜜を溜める距が進化し、受粉を確実なものにしたと推定されます。
花色が夜でも目立つ白であること、夜だけ芳香を放つことも、
夜行性のガの行動にあわせてフウランの花が進化したことを裏付けます。
「我が家の資料にある植物。昔、神武寺で観た」
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「ひとりごと・・続きの続き。」
ブログルのファルコンさんが、「ノキシノブ」を育てておられた。
首都圏でも結構見られる植物だが、野生種を人工的に育てるのは、大変だ。
ファルコンさんの生育報告を拝しながら、昔を思い出そうと、、??
親のお供で植物観察に出かけたおり拾ってきた植物があった。
でも半世紀も前の事ゆえ、何を拾い育てていたのか思い出せずにいた。
先日、ひょんなことから其の植物名が判明、親の資料を調べてみると。。!
あった・・・あった、「フウラン」。あの時の子孫か否か判らないが、
我が家から仲間の手元に行ったのは間違いない。
親父の仲間、後輩に引き継がれ、今在ることを知ることが出来た。
来年は、そのフウランを見に出かけよう。楽しみが増えた。
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ワオ!と言っているユーザー
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