ファックスの歴史(トリビア)
2月
26日
1928年、新聞各社は、京都で行われる昭和天皇の即位式である大儀礼をいかに早く東京に伝えられるか、特に天皇の写真をどう伝送するか悩んでいました。
その中で朝日新聞社はヨーロッパで試作・実用が進んでいた写真電送機のなかでドイツのコルン式を採用。一方、大阪毎日新聞社はフランスのベラン式を採用しましたが、テストで思うような画像が送れません。そこで同社はベラン式をあきらめ、まだ無名だった日本電気の丹羽保次郎が開発したNE式写真電送機を採用することを決定。欧米からの技術導入が中心だった当時、日本の技術を採用するのは大きな賭けでもありました。
11月6日、天皇を乗せた馬車が京都で行われる大儀礼に向け皇居を出発。丹羽保次郎は、まずこの写真の大阪伝送に成功。そして翌日行われた京都での大儀礼も見事、東京伝送を成功させました。これをきっかけに日本の写真電送機は世界で認められるようになり、現在世界中で使われているファックスとなりました。
特許第84722号
写真電送方式
参考
http://atom.dendai.ac.jp/info/060316_467.html
http://www.jpo.go.jp/seido/rekishi/judai.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/丹羽保次郎