2017/2/10
『きまぐれな夜食カフェ マカン・マランみたび』に登場した縁飾り(オヤ)。
気になったので図書館で借りました。
眺めているだけで幸せな本です。
どれも可愛らしくて、繊細で、微笑ましい。
作りたいけれど、手先が不器用な私には無理っぽい。
眺めて幸せに浸ります。
【本】
2012/9/12
『マカン・マラン』が面白かったので、同じ作者の本を借りました。
はじめは、なんだかなぁと思いつつ、読み進んでいくと、面白い展開になってきました。
8月に読んだ福澤くんの『そのひと皿にめぐりあうとき』と重なりました。
◇内容◇
全く会ったこともない大伯母(祖母の姉)から、高級住宅街にある古い洋館を遺された雄哉。
しかし蓋を開けてみるとそこは、シェアハウスで、ドロップアウトした人間たちの巣窟だった!?
本文より・・・
「そりゃあ、世間は光の当たっているものや、勢いのあるものしか認めない傾向はあるけどさ。
満ち欠けがあるのが自然なのよ。
人も国も社会も仕事も、恋愛もね。
完璧な状態だけ追い続けてたら、おかしくなっちゃうよ」
【本】
ソフトカバーなのに1600円するのには驚き。
2015.11.25
新聞で目にしたのか? ネットで目にしたのか? 忘れましたが、
面白そうなので図書館で借りました。
それにしても、どこで目にしたのかを忘れるということは
脳に黄色信号が点滅している気がします。
頭の中に薄いベールがかかったような・・・。
商店街を入った路地裏に、深夜にだけひっそりと営業しているカフェがある。
店主は、元超エリートのイケメン、今はドラッグクイーンのシャールさん。
ここには、さまざまな悩みをもつ人が集まってくる。
◎MENU◎
◇「春のキャセロール」
早期退職者候補になった、仕事一筋の40代キャリア女性塔子へ
◇「金のお米パン」
手料理を食べなくなった中学生男子璃久に
◇「世界で一番女王なサラダ」
仕事に夢を見られない、20代のライターさくらへ
◇「大晦日のアドベントスープ」
病を抱え、倒れてしまったシャールへ
彼女に助けられた人々が、素材を持ち込み想いを煮込めた極上スープ
夜食も人々も優しい雰囲気の流れる本でした。
◇本文より◇
心を遊ばせるのがドレスやアクセサリー等の装飾なら、心を育てるのが栄養と愛情がたっぷりつまった美味しい料理だ。
つづきを読みたくなりました。
【本】
1998.6.20
先日、思い出した作家さんの本を久しぶりに借りました。
表紙の装丁がとても好みですが、現在、この表紙では流通されていないようです。
出版社も変わって、幻の装丁になっていました。
◇内容◇
二十二歳のその日まで双子であることを知らずに育ったフローラとローズ。
出会うはずのない二人が偶然、ロンドンのイタリア料理店で出会う。
そして、フローラは知らず知らずのうちにローズの人生に巻き込まれてスコットランドへ
久しぶりに読むイギリス物語に、はじめは、退屈してしまいましたが、
双子が出会う頃から物語が頭に入ってきました。
なるほど、こういう展開になったのか?という、さらっとした物語でした。
現在の私の胸に引っかかったのは・・・ここでした。
「アンガスはすっかり老いこんでいるんだよ、
弱って、わけもよくわからなくなっているんだ。
その年取った彼をぼくらは、彼が生まれ育った土地から根こそぎ引き抜いた。
どんな人間にたいしてにせよ、それは限りなくむごいことだ。
アンガスはボトゥリックで生まれた。彼の父親も祖父もそこの土地を営々と耕してきた。
妻をそこに伴い帰った。彼らの子どもたちもそこで生まれた。
ところが今、彼の生涯の終わり近く、彼がわれわれの役に立たなくなると、
われわれは彼を自分たちの見えないところに、
彼を見てわれわれの胸が痛まないところに送りこんだ。
見知らぬ人々の介護を受けるに任せて」
【本】
2020.10.30
未発表の作品が見つかったとテレビで見て、本を借りました。
久しぶりに読む作品は、なんだか古典のようでした。
読み終わって感じたことは・・・
本人が発表しなかった作品なので、発表しなくてもよかったような気もします。
清書して、発表せず、それでも手元に残していた心境は・・・。
◇内容◇
完成して清書しながらも発表されず、手許に残された「影に対して」。
「理由が何であれ、母を裏切り見棄てた事実には変りはない」
しかし『沈黙』『深い河』などの登場人物が、ついにキリストを棄てられなかったように、
真に母を棄て、母と別れられる者などいない―。
かつて暮した街を訪ね「六日間の旅行」「初恋」
破戒した神父を思い「影法師」
かくれキリシタンの里を歩きながら「母なるもの」
失われた“母”と還るべき場所を求め、長い歳月をかけて執筆されて全七篇。
「人生」を燃焼させようとする烈しい母、「生活」を大事にする父。
二人が離婚した時、幼い息子が強いられた選択は、やがて……。
2020年発見された未発表の中篇小説「影に対して」をはじめ、母を描いた名作を集成。
関連はないのですが、随分以前に読んだ『シェルシーカーズ』を思い出しました。
母が亡くなった後に遺品を整理していたら、古い流行遅れの服が見つかります。
子どもたちは、なぜこんなセンスのない母らしくない服を仕舞っていたのか?
疑問に思いつつ、さっさと処分してしまいます。
母にとってその服は、最愛の人と会ったときに着ていた思い出の服だったのです。
その人の気持ちは、誰にも推し量れないものですね。
【本】
2014.12.30 第一刷
読んだ本は2015.9.30 第4刷
同じ作家さんの本を立て続けに読んだら、飽きてきました。
この作家さんの主人公は、ほとんど男性です。
短編集には、女性が主人公の作品もありましたが…
何故なのでしょうか?
◇内容◇
人工水晶の製造開発会社の社長・藤岡は、惑星探査機用の人工水晶の核となるマザークリスタルを求め、インドの寒村に赴く。
宿泊先で使用人兼売春婦として働いていた謎めいた少女ロサとの出会いを機に、インドの闇の奥へと足を踏み入れてゆく。
商業倫理や契約概念のない部族相手のビジネスに悪戦苦闘しながら直面するのは、貧富の格差、男尊女卑、中央と地方の隔たり、
資本と搾取の構造―まさに世界の縮図というべき過酷な現実だった。
そして採掘に関わる人々に次々と災いが起こり始める。
果たしてこれは現地民の言う通り、森の神の祟りなのか?
古き因習と最先端ビジネスの狭間でうごめく巨大国家を描く。
ロサは、ゴサインタンに登場したカルバナに似ていました。
珍しくロサと藤岡の濃密な関係はなく安堵しましたが、
最後までロサに拘る藤岡の身勝手さが偽善に思えました。
【本】
2011.11.25
離婚した元妻の言
「あのまま続いていれば、今年、銀婚式なのね」
◇内容◇
離婚、会社の倒産、倒壊するツイン・タワーとともに親友の死……
望んでもいなかった<人生の第2幕>
野心や出世のためというより、責任感と義務感で仕事をする高澤。
サラリーマンが今の時代は貧乏くじを引く。
一人息子を通じてもたらされる元妻由貴子の家庭の介護問題。
やりきれない現実の中で、どのようにして人生を立て直し、切り開いていくのか。
本の装丁が美しい本でした。
【本】
1992.7.15
『鏡の背面』と同じのような成り代わりの作品として、
『火車』があるというので、読んでみました。
1992年の本なので、少し時代が古く感じますが・・・愉しめました。
◇内容◇
休職中の刑事・本間俊介は、遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者・関根彰子の行方を捜すことになった。
自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか?
いったい彼女は何者なのか?
謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。
2018.7.30
最近、篠田さんばかり読んでいます。
つい最近まで、知らない作家さんだったので、読んでいない作品ばかりです。
◇内容◇
薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。
「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために焼死。
しばらくして、警察から「小野尚子」として死んだ遺体は殺人容疑不起訴の半田明美であったという衝撃の事実が告げられる。
スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、
かつて半田明美を追っていた記者長島にたどり着く。
老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……
一人の人間の入れ替わりがどこに着地するのかと、ゾクゾクとして読みましたが、
最後がなんだかスッキリしないまま終わってしまいました。
すべてのピースがきっちりと合わなかったような読後感でした。
【本】
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ