『流氷への旅』渡辺淳一・著
現在は、この表紙の文庫しかないけれど
私が読んだのは単行本
『道化師の蝶』
20代後半の時代に読んだ作品。
この本を読んで、流氷を見に行って、人生を変えよう!!キャンペーンを企画しました。
結局、企画のみで、実行に移すことなく・・・結婚して、現在に至っています。
人生は、変わっていない?ような
変わっているような・・・よく分からない日々の繰り返しです。
しかし、人生修行は続いています。
内容(「BOOK」データベースより)
灰色の空と白い氷原に覆われた街・紋別。
竹内美砂は流氷研究家・紙谷誠吾を知り強く魅かれていく。
彼はかつての恋人を奪い自殺したという友人のことで心を閉ざしていた。
一途に燃える美砂の愛の炎は、そのわだかまりを解かすことができるのか。
二人は結ばれることになるのか。
移ろいゆく北国の四季の中で、
大切なひとを見失わないよう、
まっすぐな思いに自身を駆りたてる女性の豊潤な恋愛小説。
この本を読んだ美砂世代の頃は、彼女に共感するところもありましたが、
母親世代になると、なんて自分勝手な女!!なのでしょうと厭きれてしまいました。
独りよがりが過ぎて、陳腐な女に思えます。
作品も昭和色が強くて、古き時代が感じられるようになりました。
そのうち、古典になってしまうのでしょうね。
流氷に覆われた無音の世界が、現実の蝉の大音響の中、
ひしひしと感じられる作品でした。
先日、長男が「面白いから、この本を貸してあげる」と手渡してくれた
『道化師の蝶』円城塔・著は、
芥川賞なのに全く理解できずに途中で重い扉が閉じてしまいました。
何を表現したいのか?全く分からない作品でした。
『花や咲く咲く』
あつのあつこ著
実業之日本社 (2013/8/8)
戦争時代の話なのに、明るいのは、戦争を知らない世代が書いた作品だからでしょうか?
登場人物たちが逞しいです。
襲色を久しぶりに思い出し、本を広げるきっかけになりました。
【内容紹介】
あさのあつこが、初めて「太平洋戦争」を描いた、心ゆさぶる“戦時下"青春小説。
戦時色濃くなる昭和18年、ある温泉街の一室で、
女学生4人は闇物資の美しい洋服生地でブラウスを縫いはじめます。
美しいものへの渇望を抑えきれない少女たち。
しかし、学徒勤労令が発令、4人はそれぞれの運命をたどることになります。
戦争という抗うことのできない時代のなかで、夢と憧れを胸に生きようとする
少女たちの青春を丁寧に紡ぎだした、まったくあたらしい戦争文学の誕生です。
【著者メッセージ】
戦時下に思春期を過ごした私の母から当時の体験を聞き、
非常に心を動かされたことが、執筆のきっかけです。
現代にも通じる少女ならではの喜びや、悩みを描きたいと思いました。
男たちが戦争にのめり込んでいくなかで、主人公の三芙美(みふみ)は、
軍国少女ながらも
「美しいものを着たい。友だちと笑いあいたい」
という少女らしい欲望に忠実に生きようとします。
空襲、食糧不足といったわかりやすいものではないけれど、
現代の少女たちも、戦って、もがいています。
そんな少女たちにも共感できる物語になるようにと、
祈るような気持ちで筆をすすめました。
風精(ゼフィルス)の棲む場所
柴田よしき著
光文社; 新装版 (2012/9/12)
久しぶりに柴田よしきさんの小説を読みました。
『桜さがし』でも登場した浅間寺竜之介さんに魅かれて・・・。
一気読みしましたが、先が読める展開でした。
結末がこうなるのなら、実体験したことに意味があるのかな?
と腑に落ちませんでした。
内容(「BOOK」データベースより)
京都・北山の奥深く。ミステリ作家の浅間寺竜之介は、愛犬のサスケとともに、
地図にも載っていない風神村を訪れた。
村に棲息する美しい蝶を模した舞を見てほしいと、ファンの少女から誘われたのだ。
通し稽古の直後、舞手の一人が胸を刺され殺された。
多感な少女たちの想いが複雑に交錯する。
「村の乙女の伝説」が暗示する神隠しの真相とは!?
哀切の本格ミステリ。
『冬天の昴』
あさのあつこ著
光文社 (2014/3/19)
シリーズ第5弾かな?
事件は、江戸の町中で起きているのだけれど、
すべては、遠野屋の奥座敷で起きているイメージ。
同心の信次郎と遠野屋の主・清之介の異質の情が深まる作品。
惚れあっている・・・といえるのかもしれない。
とても面白く読みました。
◇内容◇
心に虚空を抱える同心木暮信次郎と深い闇を抱える商人遠野屋清之介。
武士と遊女の無理心中を追って、宿命に抗う男と女の生きる哀しみを描く。
信次郎、清之介、岡っ引き伊佐治が江戸の闇に巻き込まれていく弥勒シリーズ最新作!
内容(「BOOK」データベースより)
「親分、心など捨てちまいな、邪魔なだけだぜ」
たった独りで、人の世を生きる男には、支えも、温もりも、励ましも無用だ。
武士と遊女の心中は、恋の縺れか、謀か。
己に抗う男と情念に生きる女、死と生の狭間で織りなす人模様。
『小袖日記』柴田よしき著
文藝春秋
図書館で借りて読んだのは、単行本だけれど、今では文庫のみの模様。
第一章 夕顔
第二章 末摘花
第三章 葵
第四章 明石
第五章 若紫
内容(「BOOK」データベースより)
上司との不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップ!
女官・小袖として『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働き、
平安の世を取材して歩くと、
物語で描かれていた女たちや事件には意外な真相が隠されていた―。
なるほど、こういう源氏物語の展開もアリ!!
大変面白く読み終わりました。
歳の離れた従弟に赤ちゃんが生まれました。
9人いる従弟妹の中で下から2番目の従弟です。
お気に入りの絵本を2冊贈りました。
『淑女の休日』表紙の上部にはエンボスの薔薇模様
柴田よしき・著
実業之日本社 (2001/05)
この単行本も今では絶版です
文庫本は健在
10月が終わるので、本ばかり読む生活ともそろそろ決別?
女性に人気のシティリゾートホテルでは、宿泊客は、王様のような気分になれる非日常。
週末をホテルで過ごし、月曜日の朝、そのまま会社へ。
そういえば、20代の頃、そういう経験をしました。
週末は、ホテルに泊まって、コンサートの連続二夜。
月曜日の早朝に新幹線で、会社へ。
自分だけのことを考えて、自分だけの時間を自由に使っていた時代でした。
余談ですが、その頃の社長は、都内に御邸があるにもかかわらず、ホテルに住んでいました。
時折、ラウンジで商談中の社長に電話を取り次いでもらいました。
社長とは、9年近くお仕事をしましたが、実際に対面したのは新人時代の2回だけ。
後は、電話のみでお仕事でした。
◇内容◇
幽霊が出る。
女性に人気のシティリゾートホテルで、そんな噂が囁かれ始めた。
三つの幽霊騒動の顛末は・・・
私立探偵の鮎村美生が調査を開始した直後、幽霊の目撃者である美津子が何者かに殺される。
残された美津子の白無垢姿の写真の謎。美津子はずっと独身だった―。
一時の錯覚でもいい。夢が見たい。
女性の哀しさを切なく描いた上質のミステリー。
『銀の砂』
柴田よしき・著
光文社 (2006/8/22)
この単行本も絶版です
サスペンス。
それよりも気になったのが嫁姑の熾烈な憎悪関係。
この20年の憎悪が蘇ってきました。
今は、形勢は逆転しているけれど、あの日々は決して忘れることができません。
20年一緒に暮らしていても、家族とは思えない関係。
◇内容紹介◇
売れない作家の佐古珠美はかつて、女流ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。
珠美は恋人の俳優・芝崎夕貴斗をふじ子に奪われ、彼女のもとを去った。
夕貴斗は、その後ふじ子とも別れ、いまは行方知れずである。
ある日、珠美のもとをフリーライターの男が訪ねてきた。
夕貴斗のことを訊きたいと言う。なぜ今さら?
過去が追いかけてくる。
手に入れようとしたはずの平穏な生活が崩れ始める。
最後の展開に違和感がありました。
懐かしい星砂がキーワードです。
最近読んだ柴田さんの本には、嫁姑問題が出てきます。
彼女の体験談?
『いつか響く足音』
柴田よしき・著
出版社: 新潮社 (2009/11/20)
毎日のように柴田よしきさんの作品ばかり読んでいる日々。
少し飽きてきました。
この作家さん、私的には、描写ではなく、読み手の想像力で話を膨らませていくタイプなのかもしれません。
団地に住む人々の温かさ(昭和の名残り)が伝わってくる作品です。
◇内容説明◇
かつては理想郷、今となっては古臭いだけのこの団地。
借金まみれのキャバ嬢
息子夫婦から絶縁された料理好きの老女←この嫁凄い!!これだけ非情になれると楽だろうな♪
猫の集会に執着する有名カメラマン
事故に見せかけて、夫の多額の保険金を手にした未亡人。
みんな孤独で、寂しくて。
どこで道を間違ったのだろう?
あの甘やかで、温かな場所に帰りたい――。
それでも他人同士が肩寄せ合うこの空間は、なぜだかとても心安らぐ。
「共に生きる」意味を問う、感涙の連作小説集。
『夢より短い旅の果て』
柴田よしき・著
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012/6/30)
女性が裸足で線路のレールの上を歩いているのです
題名を見た時には、鉄道旅には、連想しなかったけれど、鉄道旅の楽しさが読める本でした。
各駅停車の鉄道旅がしたくなりました。
また、実家が線路の横に立地していたので、
生まれた時から、電車の音を聴いて育った私には、郷愁を感じさせてくれる本でした。
旅の果ては、見えなかったけれど、続編に期待です。
◇内容紹介◇
この線路の向こうには、きっとあの人がいる――。
四十九院(つるしいん)香澄は"その道では有名な"鉄道旅同好会に入会した。
鉄道に興味はなかったが、彼女には同好会に絶対に入らなければいけない理由があったのだ……。
急行能登、飯田線、沖縄都市モノレールゆいレールに、こどもの国、越後湯沢、雨晴、日光…。
一つの線路、一つの駅に集う多くの人々、様々な人生と交錯する中、
彼女自身も自分のレールを敷きはじめていく。
ありふれた日常をちょっぴり変える、珠玉の鉄道ロマン。
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