毎日新聞社 (2009/2/15)
読んだ本は三刷 2/27
毎日新聞社 (2009/2/15)
読んだ本は二刷 2/16
一般書の棚にありましたが、これは児童書のようです。
主人公が小学五年生なので、そう感じました。
『ゲド戦記』の雰囲気もしました。
壮大な物語のはずが尻すぼみでした。
◇内容紹介◇
上
「あれ」が獄を破った。戦いが始まる。
邪悪は、何と巧みに人の心に付けいるのだろうか。
「ひとつ踏み誤れば、あなたも<英雄>に囚われ、
呑み込まれてしまうことでしょう。
<英雄>は強大です。比類なき力を擁する完全な物語でございます」
森崎友理子は小学五年生。
ある日、中学二年生の兄・大樹がクラスメートを殺傷し、
姿を消すという衝撃的な事件が起きた。
事件から十日ほど経った時、友理子は兄の部屋で不思議な声を聞く。
「君のお兄さんは“英雄”に魅入られてしまったのだ」
本棚の奥の見慣れぬ書物が、友理子にささやいているのだった。
書物に導かれ、兄を救い出す旅へ出る友理子。
すべての物語が生まれ、回帰してゆく<無名の地>と呼ばれる場所で、
友理子は、世界の根源というべき、おそるべき光景を目にする――
下
備えよ。暗黒の世が訪れる。
「そこには善きもの、正しきものもある。
負の力に拮抗しようとする正の力が。
ならば、闇雲に闇を恐れてはいけない。
闇の中から光を見出すのだ」
<英雄>は兄・大樹を「器」として、刻々と力を取り戻しつつある。
“狼”と呼ばれる者たちとともに、<英雄>の追跡を続ける友理子。
なぜ兄は<英雄>に囚われてしまったのか。
<英雄>が解き放たれると、何が起こるのか?
憎悪と恐怖の支配する世界で、友理子はおどろくべき真実を知る。
小学館 (2016/6/20)
そういえば、続きが出ているかもと検索するとありました。
相変わらず、毒々しい内容でした。
それにしても、探偵としての収入では生活できない気がしてなりません。
◇内容紹介◇
探偵・杉村三郎シリーズ第4弾。
その部屋には、絶望が住んでいた――。
前作『ペテロの葬列』で、妻の不倫が原因で離婚をし、
義父が経営する今多コンツェルンの仕事をも失った杉村三郎の「その後」。
失意の杉村は、一旦故郷に帰り、
私立探偵として探偵事務所を開業。
ある日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしいという依頼が舞い込む。
依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と再会するまで30年の空白があった。
果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事件の関係者を調べていくと、昨年に起きた女性殺人事件を解決するカギが……表題作「希望荘」
表題作の他に「聖域」[砂男]「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。
集英社 (2014/12/5)
エッセイは、あまり読まないのですが、
先日読んだ『草花たちの静かな誓い』の後ろに掲載されていた
この本の紹介文から、興味を持ち借りて読むことにしました。
◇内容紹介◇
「なにがどうなろうと、たいしたことはありゃあせん」
その父の言葉に、いつも励まされて生きてきた。
今まで語られることの無かった異父兄との邂逅を描く「兄」。
シルクロードへの旅にまつわる回想「星雲」。
小説『優駿』執筆当時の不思議な経験を描く「殺し馬券」。
ある老人の死に黙考する「消滅せず」など、
命の力を信じ、生の深遠を見つめる14篇のエッセイ集。
80年代に出版された『二十歳の火影』、
『命の器』などの名随筆の系譜を継ぎ、
満を持して書かれたエッセイ集。
大人のための滋味あふれる一冊です。
異父兄との邂逅を描く「兄」
これがとても気になったのです。
異父兄に会いたくて、家の前まで行き、偶然犬の散歩で出てきた兄の後ろ姿に
「〇〇ちゃ~ん」と声をかけて、兄が振り返ると同時に走って逃げ帰るという内容。
それ以前にも、以後にも、兄には一度も会っていないという。
呼びかけられたお兄さんは、狐に抓まれた気分で、声の主が誰だったのか、
ずっと考えなかったのでしょうか?
私のほうが気になって仕方がありません。
2016.12.10
図書館で「み」の棚を眺めていると、この本に気付きました。
「ああ、新刊が出ていたのね。それも2016年の12月に」と。
この作者の作品は、テレビドラマ『青が散る』で見知って、
それ以来、初版本を買い求めていました。
終活に入って(まだ人生はこれからなのですが)、
もう本を増やすのは止めようと決意し、それ以来図書館で借りることにしています。
この本を開いた時、故郷に帰ったような気分になりました。
文章がしっくり来るのです。
でも、途中からは、作者の中だるみ時代の作品のように感じて、
少々興ざめしてしまいました。
◇内容◇
亡き叔母が遺した大きな謎と、幸せの種を探す旅。
生き別れた母子の運命の軌跡をたどる、最新長編。
ロサンゼルス在住の叔母の突然の訃報。
甥の弦矢が駆けつけると、27年前に死んだはずの叔母の一人娘が、実は死んだのではなく、
当時からずっと行方不明なのだと知らされる。
なぜ菊枝はそのことを長らく黙っていたのか。
娘はいまどこにいるのか。弦矢は謎を追い始める――。
生き別れた母子の運命を豊かに描き出す長編小説。
2018.5.30
相変わらず、江戸の中で起こる事件は、遠野屋の座敷で起こっている感じがします。
今回は、事件の真相が最後の数ページで完結した感じで、
いつもの面白みに欠けました。
本の装丁も、拘りがなく、前回と同じ雰囲気でした。
◇内容◇
遠野屋の番頭、喜之助が病に倒れ、主の清之介が看取った。
彼の遺品から不思議な織の帯が見つかる。
一方、ある仕舞屋が燃え、焼け跡から女の死体と焼けた帯が見つかる。
信次郎と伊佐治は、謎めいた帯の奇妙な繋がりを探る。
「弥勒シリーズ」第八弾。
2011/9/22
単行本、文庫本同時発売だったとか
現在は、文庫本だけの流通(読んだのは単行本)
『日暮らし』の続き。
弓之助とおでこが成長し、初登場の弓之助の兄淳三郎の味わいが加わっていました。
痛快な文章です。
◇内容◇
上
痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。
本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。
検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”源右衛門はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。
両者に通じる因縁とは。
下
父親が殺され、瓶屋を仕切ることになった一人娘の史乃。
気丈に振る舞う彼女を信之輔は気にかけていた。
一方、新兵衛の奉公先だった生薬問屋の当主から明かされた二十年前の因縁と隠された罪。
正は負に通じ、負はころりと正に変わる。
平四郎の甥っ子・弓之助は絡まった人間関係を解きほぐすことができるのか。
講談社 (2005/1/1)
講談社 (2005/1/1)
三島屋変調百物語を読んで以来、
図書館に惹き寄せられて、本を借りました。
読み始めると『ぼんくら』というドラマの原作でした。
懐かしい。物語の登場人物がするすると浮かんできます。
登場人物ひとりひとりが好い味を出しています。
謎解きと痛快娯楽作品ですね。
◇内容◇
上
似顔絵扇子絵師が殺された。
しかも素人とは思えない鮮やかな手口で。
「探索事は井筒様のお役目でしょう」―。
岡っ引きの政五郎の手下、おでこの悩み、植木職人佐吉夫婦の心、煮売屋のお徳の商売敵。
本所深川のぼんくら同心・平四郎と超美形の甥っ子・弓之助が動き出す。
下
葵殺しの裏に見え隠れするのは、二年前に鉄瓶長屋で起きた事件から尾を引く、大店湊屋のお家事情。
絡まった心を解きほぐそうとする平四郎。
「叔父上、ここはひとつ白紙に戻してみてはいかがでしょう」。
弓之助の推理が過去の隠し事の目くらましを晴らしていく。
一日、一日、積み上げるように。
てめえで進んでいかないと。おまんまをいただいてさ。
みんながそうやって日暮らしだ。
積み上げてゆくだけなんたから、それはとても易しいことのはずなのに、
ときどき、間違いが起こるのは何故だろう。
自分で積んだものを、自分で崩したくなるのは何故だろう。
崩したものを、元通りにしたくて悪あがきするのは何故だろう。
~下・本文より~
既に借りた単行本は廃版になり、今では新装の文庫本が流通しているようです。
日暮らし読書をしていたので、根を詰め過ぎて眩暈がしています。
良性発作性頭位めまいの症状です。←根を詰めるのがよくないのです。
角川書店(2011.2.28)
怪談の短編です。
◇内容◇
湯治旅の帰途、若夫婦が雨で足止めになった老女との相部屋を引き受けた。
不機嫌な若妻をよそに、世話を焼く婿養子の夫に老女が語り出したのは、
五十年前の忌まわしい出来事だった…。
表題作「ばんば憑き」のほか、『日暮らし』の政五郎親分とおでこが謎を解き明かす「お文の影」、
『あんじゅう』の青野利一郎と悪童三人組が奮闘する「討債鬼」など、
宮部みゆきの江戸物を縦断する傑作全六編。
・坊主の壺
・お文の影
・博打眼
・討債鬼
・ばんば憑き
・野槌の墓
祥伝社 (2016/10/12)
祥伝社 (2018/7/11)
先日、『天を灼く』を読んで、
その後続編が出ていることに気づいて、予約して借りました。
どちらかといえば、一般書というよりも児童書のような感じです。
『天を灼く』
◇内容◇
紅く焼ける空の下篠突く雨の中を、元服前の天羽藩大組組頭・伊吹家嫡男の藤士郎は、父・斗十郎の佩刀を抱え、山奥にある牢屋敷に向かっていた。
姉・美鶴が嫁ぎ、両親や親友の風見慶吾、大鳥五馬と送る平穏な日々が暗転したのは二十日前。
豪商・出雲屋嘉平と癒着し藩を壟断したという咎で斗十郎が捕縛されたのだ。切腹が申し渡されたこの日、謎の若者・柘植左京に牢屋敷に呼び出された藤士郎に、
斗十郎は身の潔白と藩政改革の捨て石になると告げ、介錯を命じた……。
『地に滾る』
◇内容◇
ならば、真っ直ぐに生きてみせる。
藩政の刷新を願い脱藩した天羽藩上士の子・伊吹藤士郎は、 人が行き交い、物が溢れる江戸の大地を踏み締める。
人生に踏み出した武士の子は、 貧し、迷い、慟哭しながら、
自由に生きる素晴らしさを知る。
江戸から、天羽へ帰ることになったところで終わったので、これからも続きがありそうです。
『三鬼 三島屋変調百物語四之続』
宮部みゆき著
日本経済新聞出版社 (2016/12/10)
図書館のHPを見ていると
三島屋変調百物語に五之続が出ていることに気付きました。
そういえば、四之続を読んでいません。
新刊本(五之続)は、予約しても1年近く待たされるけれど、
四之続は、数日で借りることができました。
事始と事続は、主人公のおちかが鼻についていましたが、
参之続くらいから、愉しめるようになりました。
四之続は、ますます愉しめました。
◇内容紹介◇
待望の最新作は冬に贈る怪談語り、変わり百物語。
鬼は人から真実を引き出す。
人は罪を犯すものだから。不思議な話に心がふるえ、身が浄められる。
江戸の洒落者たちに人気の袋物屋、
神田の三島屋は“お嬢さん"のおちかが
一度に一人の語り手を招き入れての変わり百物語も評判だ。
訪れる客は、村でただ一人お化けを見たという百姓の娘に、
夏場はそっくり休業する絶品の弁当屋、
山陰の小藩の元江戸家老、
心の時を十四歳で止めた老婆。
亡者、憑き神、家の守り神、とあの世やあやかしの者を通して、
せつない話、こわい話、悲しい話を語りだす。
「もう、胸を塞ぐものはない」
それぞれの客の身の処し方に感じ入る、
聞き手のおちかの身にもやがて心ゆれる出来事が……
第一話 迷いの旅籠
第二話 食客ひだる神
第三話 三鬼
第四話 おくらさま
人は語る。語り得る。善いことも悪いことも。
楽しいことも辛いことも。正しいことも、過ちも。
語って聞き取られた事柄は、一人一人の儚い命を超えて残ってゆく。
~おくらさまより
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