自分の適性を知ることの大切さ
7月
24日
【自分の適性を知ることは、『自分らしく働くための土台』になる】
働くことは
「稼ぐこと」
「責任を果たすこと」
に加えて
「自分の性格や価値観と重なる営みを選ぶこと」
が大切になると思っています。
そのために
自分がどんなタイプで、何に動機づけられるのか
そうした『職業的パーソナリティ』を知ることは、キャリア形成の第一歩と言えるかと。
キャリアの学びの中に、ホランドのキャリア理論(RIASEC)というものがあり、自分の適性を6つのタイプで理解する枠組みとなっています。
その「RIASEC」を参考にすることで、「好き」と「できる」の一致点を探すヒントが得られると思います。
【『RIASEC』は、「自分の興味と職業環境とのマッチング」を言語化してくれる】
ホランド理論における6つのパーソナリティタイプは以下の通り
R(実践型:Realistic)
特性:手を動かす、身体を使う
好ましい環境や仕事の傾向:技術職、農業、機械、建設、警備など
I(研究型:Investigative)
特性:探究する、理論的
好ましい環境や仕事の傾向:科学、研究、分析、技術開発など
A(芸術型:Artistic)
特性: 自由・創造・感性重視
好ましい環境や仕事の傾向:
芸術、デザイン、文章、演出など
S(社会型:Social)
特性:他者への共感・支援
好ましい環境や仕事の傾向:教育、医療、福祉、カウンセリングなど
E(企業型:Enterprising)
特性:主導する、影響する
好ましい環境や仕事の傾向:営業、経営、企画、政治など
C(慣習型:Conventional)
特性:正確さ・秩序・構造化
好ましい環境や仕事の傾向:会計、事務、データ管理、管理系など
この分類によって
・ 自分がどんな活動にやりがいを感じていて
・ どんな職場環境が自然に馴染みやすくて
・ なぜある仕事に違和感を覚えるのか
といったことが明確になります。
また
RIASECは「一つだけのタイプ」ではなく、複数のタイプが組み合わさることで自分らしさが見えてきます。
例えば
「S+A」のタイプの人なら、「感性を活かしながら誰かに寄り添う支援」に魅力を感じるかもしれません。
こうした多層的な理解によって、「ただ適性を知る」以上に、「自分らしい働き方」がより明確になっていきます。
ご自身はどんな傾向にありそうでしょう^^?
【「支援者としての自分」を見つけた、とある実践者】
ある福祉職の支援者が、キャリアに悩んでいました。
「人のためになりたい気持ちはあるけれど、うまく成果が出せていない」
「自分に向いているのか分からない」
そんな葛藤の中で、RIASECをお伝えしました。
診断結果は
大きな傾向として「S(社会型)とI(研究型)」の組み合わせでした。
それによって
支援への関心と、対話や状況の深掘りを通して、本質に迫る思考性の両方を再確認できたようでした。
その方はこのようなお話をしていました。
「自分が向いてるかじゃなく、何に惹かれていたのかが言葉になった。現場での実感と、思考する自分の性質がつながった気がして、自分の支援のスタイルにも納得感が生まれた気がする」
このように
RIASECは「職業選択」のためだけではなく、「自分の働き方に意味を宿すための補助線」にもなるような気がしました。
【自分の適性を知ることは、「働く意味」に納得するための実践でもある】
「何に向いているか」
だけでなく
「どんな場で息がしやすいか」
「どんな関わり方が自然か」
そうした感覚を言語化することで、
働くことが「自分をすり減らす役割」ではなく、「自分らしさを育てる場」になっていくように思っています。
働くことが「自分をすり減らす役割」ではなく、「自分らしさを育てる場」になっていくように思っています。
そしてその納得感が
・ キャリアの継続性を支え
・ 関係性の品質を整え
・ 成果よりもプロセスの実感を大切にする姿勢へとつながる
ような気がして
自分の適性を知ることは、『自分らしさ』を見つける大きな手がかりにもなる、そんな気がした、木曜日の夕暮れでした。
⬇コーチ&キャリアコンサルタント加藤雄一⬇